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コピー&ペーストの罠と限界性 ~そのまま真似してもうまくいかない~

20210715

今日は、東京都の認定こども園からご依頼された
『第三者評価プロジェクト』の自己評価分析フェーズで実施する
先生方のヒアリング(個別面談)に行ってきました

その園には、3年前にも第三者評価のご依頼を受けて今回が2回目となりますが、
運営的にはすこぶる順調な園なので、利用者の満足度指数もかなり高い数値
全体平均で90%オーバーという素晴らしい満足度

自分の経験則でも全体平均で90%以上の満足度を維持できている園は
なかなか存在しない
です。まあ、そもそも利用者の満足度指数をちゃんと数値で
把握できている園のほうがかなり少ない
のですが

今日行ったヒアリングでも、先生たちからの園に対する不満や
改善要求項目などは、ほとんど抽出されませんでしたね

学校法人として、認定こども園の運営を主軸に置きながら、園での学童クラブ
そして、地域の2つの小学校の学童クラブを運営受託、そして今年度から
児童発達支援施設の運営に乗り出しています

そんな運営モデルの(園児+生徒数)の総計は600名をオーバーしており
少子化時代の法人運営モデルとしてとても先進的で時流適応性の高い成功モデル
と言えますよね

私が10年以上前から幼稚園の未来運営モデルのキーコンセプトとして
提唱している・・・

『地域の教育総合コミュニティ施設化』

を段階的に実現されてきているモデル園と言っても過言ではないでしょう。

もちろん、それは、ずばり『トップの運営手腕』によるところが大きいと
思っています。だから、いつも訪問の際に、園長といろいろな話をすることが
自分にとって刺激にもなりますし、学びにもなります

今日の会話の中で、近隣のA園が自園が取り入れたことや、やっていることを
そっくりそのまま真似するが・・・
という話になりました。

その園には、保護者が子ども達を待っている間に寛げるおしゃれなカフェスペース
が新設されたのですが、しばらくすると、そのA園にもカフェスペースが・・・
そして、A園は自園が以前から取り入れている2歳児クラスの運営も真似をして
敷地内にかなりの投資をして専用の施設を建てたけれど、50名の定員のところ
20名程度しか園児が集まらず

そこで私と園長先生がシェアした考えが・・・

『ただのコピー&ペーストではオリジナルに勝てない』 ということ。

それに関しては以前も同じようなエピソードに対して自分なりの見解を
書いてありますので、そちらの記事を以下にリンクしておきますね。

2泊3日の鹿児島出張から先ほど東京に戻ってきました。梅雨前線の影響で、帰りの飛行機はかなり揺れました~ワールドカップがもうすぐ始まりますサッカー好きにとっては、寝不足と戦う1ヶ月が
2014-06-10 23:41

成功している要因は1つだけではなく、複合的な要因が絡み合って
結果や成果につながっています。

そして、その複合的な要因の中のキーになっている部分を導き出し、
それを、自園に照らし合わせて翻訳し、自園でそれを取り入れられる
ように準備をして・・・そういうプロセスが大切

上っ面だけ見て、コピー&ペーストしているだけで、成功したら
誰でも成功してしまいますからね~ でも世の中そんなに甘くないのが現実。

だって、そこで働いている人はすべて違うし、だからこそ意識や能力も違うし、
その園が抱えている歴史も背景も地域特性も違う
わけですから、それをそのまま
コピーしても基本的にはうまくいかないケースのほうが多いんですよね

そういう人に遭遇すると個人的には『考え方が安易だな~』と思うわけです

先ほど、『トップの運営手腕』と言いましたが、運営手腕に長けている人ほど
成功モデルをただそのまま真似してもうまくいかないことを理解しています

だからといって、成功しているモデルの情報を無視するかというとそうではなく
たくさん集める努力は人一倍しています。

そこからが大事で、それを自分事、自園事にかみ砕きながら、
自園にマッチするように調整したり、取り入れるタイミングを見計らったり、
成功へのヒントをベースに人一倍考え抜いている方が多い
と感じます。

すなわち、成功している方は『考え方が安易ではない』ということ
競争原理が厳しく働いている世の中で、そんな簡単に安易に成功はできないことを
わかっているからなのでしょう。

まあ、業界専門コンサルタントとしては、あらゆる情報を提供しつつ
上記の適切なプロセスを一緒に寄り添いながら上手く進めていく
お手伝いをしていくのが主な仕事ですかね。

以前、今日訪問した園の園長先生からこんなメッセージをもらったことが
あることを思い出しました。

『情報を人一倍集めて、成功モデルもたくさん見学させてもらった。
 同じ業界に偏らず、あらゆる業種業態の成功モデルを見るようにしてきた。
 そこにフォーカスして時間を割くことはとても大切。

 でも、それがある程度自分の中にインプットされたら、次のステージでは
 一度、情報や成功モデルのインプットを遮断して、自分の頭の中でじっくり
 整理して、自分が本当に必要なものが何かを見極める時間が大事なんだよ。

 情報を自分がたくさん持っているというだけで安心してしまってはいけないんだ。
 それをいかに有効に活用できるかが運営手腕なんだから・・・』

そんなメッセージだったと思います。
まさに、成功されている方の思考やスタンスなんだと思うし、まさに
成功されている人が放つメッセージだからこそ、説得力がありますよね

IT系ツールやSNSが発達して情報収集しやすい世の中になったからこそ
いつでも情報を手に入れられる、そして自分がたくさんの情報を持っている
ということでなんだか安心してしまっている人多くないでしょうか??

でも、情報って持っているだけではあまり意味はなくて
それをどうやって有効活用できるかで大きな差がついているということ
でしょうね~

少なくとも、誰かの成功事例やどこかの成功モデルをそのままそっくり真似したり
コピー&ペーストしても同じレベルにはならなことのほうが多い
ということは
頭に入れておいたほうがよさそうですね

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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