環境&カルチャープロデュース ~トップ&リーダーの仕事~
- 2020.12.05
- MESSAGECONSULTING
チームビルディング チームマネジメント リーダーシップ 環境プロデュース 組織カルチャー
昨日は、コロナの影響も懸念して、車で往復200㎞移動しての仕事
月1回訪問してコンサルティングサポートをしている企業での、
社員研修とスタッフ面談
私としては業績アップのためのマーケティング戦略の現場への浸透を通じて
業績アップさせること、業績の質を高めることを担っているわけですが、
マーケティング理論やポイントを頭でインプットしても、それを具体的に効果的に
高品質ですぐにスタッフが現場でアウトプットできるかというと、
そんなに簡単ではないわけで・・・
そこで、大切だと思っていることは、現場の日々のマネジメント
それを担っているのは、この企業の場合、そのお店の店長になるわけです
もちろん店長になるだけの力を持っている方ですから、経験を通じて
培ってきた、販売スキルや顧客対応力が高いので、個人成績はハイレベル
そして、そのステージから次のステージアップとしてこちらが求めている
のが、”人材育成力”・・・総じて、チームビルディング&マネジメントの力ですよね
そこに関しては、ご本人もご自身の課題だと捉えているところで、
簡単に言うと、自分がお店の業績を引っ張っているので、自分が
抜けてしまったら大きく業績ダウンしてしまう組織実態
だから、目標設定されている業績を維持するためにプレーヤーとしての時間に
だいぶ時間が割かれて、その他メンバーを育てるための時間がなかなか確保
できていないという日々
そんな状態からしばらく抜け出せていないジレンマ・・・
これって、多くの組織でよくあるパターンでもあります。
トッププレーヤーがマネージャー的ポジションにステージアップ
するときに陥るジレンマでもあります
まあ、成長ステージの過渡期とでもいいましょうか・・・
そんな状態から抜け出していくためにはどうしたらいいのか?
簡単に言えば、
『自分自身の販売パフォーマンスに匹敵する人材を育てることが必要』
ということになります
匹敵しなくとも近似したパフォーマンスを発揮できる人材を育てないと
そのジレンマからなかなか抜け出すことはできず・・・
つまり、現状の成績を維持するために自分が稼ぎ続けなくてはならない
というステージ止まりで推移するしかないのです
特に負けず嫌いとプライドの高さという資質をベースとして
プレーヤーとしてのハイパフォーマンスを高めて維持してきたタイプの人間
は、その他のプレーヤーの好成績をあまり心から喜べないという人もいます
よろしくない人は、そういう若手の出る杭をたたいてしまうタイプもいる
気持ちはわからなくもないのですが、後輩たちの好成績を心から喜べるように
ならないとなかなか頭のスイッチは切りかわらないでしょうね
チームマネジメントであり、チーム内競争ではないですからね・・・
その頭のスイッチをご本人が切り替えられるか?
そして企業全体としてその体制への移行をサポートする環境が整えられているか?
そこが大きなポイントになることでしょう。
例えば、組織の評価軸が販売数値やパフォーマンスだけに偏っていたら、
マネジメントする時間よりも、販売する時間が優先されてしまう。
だって、そのほうがインセンティブが高い=給料が高いのだから・・・
だから、ちゃんと店長としてのマネジメント項目での評価軸も作ってあげないと
そこに時間を割くためのスイッチが切り替わらない。
上記は一例ですが、組織として、そこが連動していないケースもけっこう
ありますね『とにかく頑張って人材育成をしてくれ!』と言われても・・・
という気持ちになっているリーダーも多い理由の1つ。
多くの企業や組織のコンサルティングサポートをしてきて強く感じることは、
上記のような、
『各組織における環境整備のレベル差がとても大きい』ということ。
だから、私はトップの仕事は
『環境プロデュース力』であるとお伝えしています
A社は、社員やスタッフが心理的に安定してやりがいを持って働ける環境。
B社は、社員やスタッフが互いに信頼関係を築けず、不安定なため退職者が絶えない環境。
A社の環境があれば、各人が自分自身が求められている役割に邁進できる。
だから、現場のパフォーマンスが高まり、それが業績に跳ね返ってくる
B社の環境だと、本来力を入れるべきところよりも、職場の人間関係などに力が
奪われてしまい、本来持っている力の半分も発揮できていない
心理的に安定してやりがいを持って働けるための環境因子はたくさんあるので
そのポイントを見抜く視点も必要であり、そしてそれを改善していく力が必要ですよね。
それが、”環境プロデュース力の差”ということ。
そして、幹部やリーダーの仕事は
『組織カルチャーづくり』であるとお伝えしています
これも自分の経験則ですが、日々異なる組織に訪問していると、気づくことが多いです。
ホウレンソウのレベル、仕事や業務のスピード感、社員の身だしなみや態度
職場の整理整頓レベル、掃除のレベル、お客様対応のレベル などなど
すべてにおいて差があるわけです。
自分はこれを総称して、そのチームのカルチャーと呼んでいて、基本的には
『人は所属するカルチャーの中でその感覚が培われる』
と思っています。
一流のA社のカルチャーと三流のB社のカルチャーはあきらかに違う
社会人をスタートした新人さんが、A社に入社するかB社に入社するかで
1年後には大きなレベル差になっていることを自分は多くの組織を見る中で実感しています。
だからこそ、幹部&リーダーとして大事にしてほしいことは・・・
『自分達のカルチャーが現在どのレベルにあるかを認識した上で、
段階的にそのカルチャーのレベルを高めていくこと』
一番よろしくないのは、上記のB社に長年勤務していて年功序列方式で
幹部やマネージャーになっている方々。
悪気はないのですが、残念ながら多くの方々の思考や視点が一流と言われる
A社では通用しないでしょう でも、自分では気づかない・・・
そうなってほしくないので、将来を期待されているマネージャー&リーダー候補の方々
には、自分の組織スタンダードに固執しすぎないように、世の中の多くの人や
組織を実際に見た方がいいよとお伝えしています。特に・・・
『一流を体感すること』
その時間を少し自分に課したほうがいいでしょうね。
自分もコンサルタントとして若造の頃は、上司に自分の給料の3割程度は
一流体験に投資しなさいと言われました
一流の感覚を培う努力を怠らないことが幹部やマネージャーには求められる
と思っています。
プレーヤーとして求められることから、マネージャーとして求められる
ことに推移していくステージで、頭のスイッチの切り替えがうまくできず、
個人的ジレンマに陥り、低迷期間が続いてしまう人達の相談にのることも
多いので、今回はそんな内容について整理してみました。
『できること ⇒ 教えられること ⇒ 育てられること』
成長のステージアップでは上記のように求められることが変化していきます
同じスイッチのままで推移していくとうまくいかないケースが多いので
その都度、頭のスイッチを切り替えながら、うまくステージアップ
していくことが大切なんだと思いますね~
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。