ターゲティングと関係構築力 ~ニーズの顕在化と潜在化~
- 2020.06.15
- CONSULTINGMESSAGE
先週の金曜日、コンサルティングサポートをしている会社の
幹部研修のために、栃木県まで行ってきました
久しぶりに長い間電車に乗りましたね~
基本的には、販売強化のためのマーケティングポイントとそのための施策モデル
を学ぶ研修を経営幹部&店長クラス対象で月1回程度行っています
コロナウィルスでお客様の来店機会が減少しているのはどんな業種も
概ね一緒なのかなと思うのですが、それをしょうがない・・・と思っているだけでは
業績はなかなかアップしていきません
そんな環境&状況変化に合わせていろいろな視点を持って販売強化の方向性と
具体的な施策を随時考えて、それを徹底遂行していく陣頭指揮をとるのが、
幹部や店長の大きな役割ですよね
マーケティングの中で、お客様に対する分析において
ターゲティングとかペルソナとかCRMとかセグメンテーションとか、
いろいろな言葉が登場すると思いますが・・・要は、
『お客様を大きな分類ではなくより細かく的確に分類することによって、
その人達の本質的で具体的なニーズをあぶりだしてそこに的確な対応を
していくことで、販売効率や効果を高めることができる。』
そういうことですよね。
その会社でももちろんCRMシステムを導入していて、お客様を購入金額×接点(頻度)
でランク分けはしているのですがそれを完全に現場が使い熟せているかというと
そうではないようです
特に、先日幹部の方々にお伝えしたことは、
会社に昔から存在するランク分けの
フォーマットを見て考えていると、思考がせまくなるということ
顧客分析と販売強化を結び付けていくためには、思考が凝り固まるとなかなか
うまくいかないと思っています
かつて、成功した施策に頼ってしまったり・・・
自分が今までの経験則で思い込んでいる枠内のことをやっているだけだったり・・・
どうしても、その会社の枠の中で風土の中で、歴史と経験の中で
絶対的に思考の幅がせまくなっていると思ってほしいとお伝えしました
だから、会社独自のフォーマットベースによる顧客分析&ターゲティングだけではなく
いろいろな視点における顧客分析の視点をサンプルとしてお伝えしました
ペルソナを活用した成功例であるとか・・・
ちなみにペルソナとは、1人の具体的な消費者像を決めるという手法です。
名前、年齢、性別、職業、勤務先(役職や仕事の内容)、年収、居住地、家族構成、
結婚(婚姻歴やパートナーの有無)、性格、学歴、趣味、休日の過ごし方・・・
そんな細かい項目まで、ある特定の架空人物を決めて、その人にとって最良の
商品&サービス&店舗開発をしていくことで、ターゲットに刺さるものに
していく方法ですね けっこうペルソナを活用した成功事例もありますよね
しかし、お客様のパターンにもいろいろありまして・・・
自分のニーズ(どんな何がほしい)が明確なAさんもいれば、
ニーズがとてもぼんやりしているBさんもいるのが現実。
研修終了後に、社長とお話しする時間があったのですが、上記のAさんに対しては
今までやってきたことなので対応できるスタッフが育っているが、これからは
Bさんとの関係構築力が課題であり、各スタッフがトレーニングしていく必要が
ありそうだという話題になりました。
つまり、BさんがAさんにステージアップしていくまでの関係づくりと
ステージアップサポートができるスタッフを育成していくということになります
購入意思が強く、もうこれが欲しいと決まっている人にモノを売るのは確かに
そんなに難しくない、でも、なんとなく買う必要は感じているけれどもその意思は
あまり強くなく、どれをどこで買いたいかもあまり考えたことがない人に自社の商品や
サービスを購入していただくための、関係性づくりが重要視されているということです
Bさんはまったくニーズがないわけではなく、
ニーズが顕在化していない状態であり、ニーズが潜在化している状態
自分の立ち位置を『モノを売る人』というポジションにおいているだけの人だと
Bさんとはつながらないわけですよね。だってBさんには買う意思がないと判断しますから。
今まではAさんタイプのお客様が多かったし、その総数でなんとかビジネスが
成立していたので、それでやってくることができてしまった・・・
これが実態でしょうね。でも、これからはコロナウィルスの影響もあって
それでは今までの業績を維持できないわけです。
そんな話のプロセスの中で抽出された言葉が・・・
『聞く力』
『質問力』
『コミュニケーション能力』
『共感性』
これらをトレーニングしていくことで、Bさん達との関係性に変化が生じてくるという
話をお互いに共有させてもらいました。
上記は、別にビジネスに特化した能力ではなく、普段の生活の中で
まわりの人たちとうまく関係構築をしていくために必要な力だと私は思っています
ちゃんと相手の話を聞いて、的確な質問をできる人であれば、潜在的ニーズを
顕在化させることができるでしょう
コミュニケーション&共感性が高ければ相手から好かれたり、信頼されたり
することができるでしょう
その結果として、あなたからこれを買いたい!!という結果につながっていく。
信頼の付加価値により安売りをしなくてもいいから利益効率もよくなる
自社の社員さんには、
そんな人人間に成長してほしいというのが社長の思いだということを
確認させていただきました。
実は、その場では、私も社長の話をしっかり聞きながら、適時質問を入れながら
社長のニーズを顕在化させることを意識的に行っているんですよね。
だいだい、真剣に聞いて、話を整理して、的確に質問をしていくことが
できれば、相手の考え方やニーズや大切にしていることは把握できると思います
あとはそのニーズをどうやって実現していくのかを考えて実行&サポート
していくことが大切になります。
ということで、次回の幹部研修の1つのテーマは、上記に書いたような部分を
学んでいただくことになりそうですね。
ターゲティングという考え方はもちろん大切ですが、究極的に言えば、
あらゆるニーズに対する個別対応でのレベルアップを目指すということだと思いますね。
梅雨モードになり、暑い日が増えていますが、体調管理に気を付けて頑張りましょう。