保護者が園を選ぶときの重視ポイント!! ~園改革の羅針盤~
- 2020.06.10
- 園トータルサポートCONSULTING
コンサルティング 園児募集 雑賀竜一 入園 保護者 幼稚園 保育園 認定こども園
昨日は、幼児教育施設の開発プロジェクトの打ち合わせがありました
自分はコンサルタント&アドバイザーとして関わりながら、
開発ステージで必要となる情報を提供したり、その都度発生する
相談内容に対する専門的アドバイスを求められています
メインとなるプロジェクトメンバーは、会社の会議室に集まり、
自分はZOOMを活用して自宅からの会議参加というスタイルでした。
昨日求められた情報提供の内容に対して、
『保護者が園を選ぶときの重視ポイント』という話をさせてもらいました。
一般的な園選びは、自分の住んでいるエリアから通える範囲にある園の中から
選んでいく流れが基本となります。たまに例外もあって、かなりのブランド園になれば
そこに入園するために近くに引っ越すようなご家庭もありますね。
世の中には、子どもが生まれた瞬間にその場で未来の入園予約をするような
スーパー幼稚園も存在します
少し前にはなってしまうのですが、コンサルティングしている幼稚園に
ご協力いただいて、在園している保護者の方々にアンケートをとったことがあります。
いろいろと質問項目はあったのですが、そこで一番メインで聞きたかったのが・・・
『園を選ぶ際に重視していることは何ですか?』という質問。
こちらが用意した30項目程度の重視項目から、その重視度を考えてふるい分け
してもらうという方法で、最終的にあぶりだされたものが以下となります。
第1位:先生達の印象(明るさ、あいさつ、対応力、話しやすさなど)
第2位:園の方針や考え方、教育内容
第3位:子どもの安全面への配慮、取り組み
第4位:園と保護者のコミュニケーション体制
第5位:園舎の綺麗さ(清潔さ)
もちろん、個々で何を重視するかは様々ですが、統計的には上記のような
項目の重視度が高くなっているということは言えるでしょう。
実際に園選びをしてきた保護者数百人の意見を整理した結果ですから
特に、どの園でやっても1位になるが『先生達の印象』
それだけ大事だということですね。
自分も数多くの園に足を運ぶ機会が多いので、もちろん各園での先生達の印象
には大きな差があることは肌で感じています。
子ども達を日々関わるのは先生たちですから、その先生がどういう人かで
子どもの成長や気持ちが大きく変わりますからね~
そして、第2位の『園の方針や考え方、教育内容』についてですが、
どんな考え方が一番良いのか?ということではなく、幼児教育の重要性であったり
そこに対する思いの強さだったりがその園からしっかり伝わってくるかどうかが重要
でしょうね
保護者はそのご家庭の考え方にマッチしたところを選ぼうとするのは
当然だと思いますが、明確にその考え方がビシッと決まっている親のほうが少ない
のではないかと私は思っています。
だからこそ、園側がそこを地域の保護者に啓蒙していく必要があると思っています。
何がこの時期の子ども達に大切で、だからこのような教育方針
と教育内容(プログラム)でこの園は運営している・・・
そこに対して信頼性と説得力が感じられるか? ということです。
その結果として、保護者の心理状態が
『この園ならなんだか安心できる』
『この園にうちの子を預けたら楽しく通ってくれそうな気がする』
『この園のうちの子を預ければ成長が期待できる』
そんな”安心と期待”と”確からしさ”が感じられるかが重要ポイントだと思っています。
そのためのHPの魅せ方、見学者対応、入園説明会になっているか?
改善できることはたくさんあるのではないでしょうか。
実は、上記の安心と期待を良くも悪くも一番手っ取り早く感じ取れる要素が
『先生達の印象』であると考えてもらってもいいかもしれません
なんだか元気がない、挨拶もしてくれない、見学していても気にも留めてくれない・・・
そんな先生たちに誰も安心できないし、期待できないということです
第3位の『子どもの安全面への配慮、取り組み』について、
極端に言えば園は子ども達の命を預かっている場所とも言えます。
1人の親として思うことは、他の要素はまだ妥協できても、その場所で
我が子の命が奪われるようなことだけはあってはならないということ。
上記項目は、約20年前に起こった池田小の事件から重視度が更にアップしています
という歴史から学ぶと・・・
今回のコロナウィルスによって、安全面に加えてこれから重視度が
確実に上がるのが、『衛生面』ですよね。
つまり、子ども達の安全・衛生対策の各園のレベルが比較されるし
問われているということです
第4位の『園と保護者のコミュニケーション体制』については、けっこう幅広い
捉えかたをしているのですが、
基本的には、適時適正にホウレンソウが行われているか否かということですね。
『聞いてないよ・・・』
『そんなこと急に言われても・・・』
『それは園の都合過ぎませんか・・・』
そのような言葉が頻繁に発せられたり、言わなくても心理的にはそう思っていたり・・・
そういう園は選びたくないというのが保護者の本音ですよね
最近では、一般の保護者もITリテラシーがアップしているので、
メールシステムを活用したタイムリーで便利な情報のやりとりができるという
部分も1つの差別化ポイントにはなっているでしょう
バスの送迎システムやら出欠席のお知らせシステムやら・・・
大切なことは、上記のやりとりの多くは、担任の先生と保護者間で行われる
ことが多いので、実際には、先生たちのコミュニケーション能力の差異が大きく
この項目には影響を与えていると思ってください
もちろん、園と保護者のコミュニケーションITシステムや仕組みの構築で対応
することも大切ですが、もっと大切なのは・・・
『先生たちのコミュニケーション能力を高め続けていくこと』になります
第5位の『園舎の綺麗さ(清潔さ)』についてですが、30項目の重視項目の
中には、”園舎の立派さ”や”園庭の広さ”なんて項目もあるのですが、その中でも
上位にくるのがクリンリネスの視点だということですね
まあ、コンサルタントとして園全体を見ますが、上記の視点で
まずチェックするのは、職員室とトイレですね
職員室に書類と荷物が散乱している、トイレのスリッパがいつも散乱していて
なんだか清潔感が感じられない・・・そういう園はその他も概ね乱れています
更に自分の視点で言えば、げた箱と教室のロッカーもチェックします
子ども達の靴が綺麗に揃えて入っているか・・・
子ども達のロッカーは皆同じように整理整頓されているか・・・
上記を通じて、自分が見ているのは、その園の先生と子ども達に対する躾のレベル。
それがカタチと見えやすいのが、職員室、トイレ、げた箱、教室ということですね
いろいろな園に行っているからこそ、そこには大きな差があることを実感しているので
ある意味とてもわかりやすい指標になると思っています
もちろん、上位5位にある重視項目だけで、園が選ばれるわけではありません
あらゆる要素を複合的に見て、そして地域の口コミも参考にしながら
最終的な判断がされていますからね。
自園を良くするためにどこからどうやって改革したらいいのか?
そんな悩みがある理事長や園長や後継者の方がいるとしたら、
今回、ピックアップした
『保護者が園を選ぶ際に重視していること上位5項目』
に着目して、その1つひとつをレベルアップするための施策や改革を
検討していくと、やみくもに進めていくよりは効果的だと思います。
この5項目において、となりの園や地域の園より自園がレベルが高いのか
低いのかで、選ばれるか可能性が高まったり、低くなったり、
それが現実だと思いますね。
施策や改革の進め方がよくわからないという方は、弊社まで気軽に
ご相談、お問い合わせいただければアドバイスさせていただきます。
【お問い合わせ先】
株式会社クロスライフパートナーズ
TEL:080-4098-3326
E-mail : info@crosslifepartners.com
今日は日々のコンサルティング活動の内容を少しだけ抜粋して
お伝えしてみました。何かの参考になる方がいたら幸いです。