新幹線での出来事、15号車14番D席の乗客 ~情けは人の為ならず~
昨日は、認定こども園を2園、企業主導型保育園を1園運営している
社会福祉法人のコンサルティングで大阪へ行ってきました
いつも通り、新横浜から新幹線に乗りこんだのですが、
自分の予約した「15号車14番D席」の前に行くと、なぜかその席に
小さな子ども2人が座っているではありませんか・・・
あれ?自分が間違えたかな?と思って、チケットを再確認。
確かに、席は間違っていません。
ということで、となりに座っているお母さんにチケットを見せたところ、
すまなそうな顔をして、即座に子どもたちに席を譲るように促しています
ちょっとまわりを見回すと、どこの国かはわかりませんが、アジア系の
ファミリーが何組か一緒に旅行をしているようで、そのファミリーも
そのグループだったようです。
自分はなんだか、ちょっと子どもたちを移動させてしまって
申し訳ないなと思いながら、窓際のD席に座りました
でも、予約してある席だからしょうがないかな・・・とも思いながら。
すると、子どもたちはお母さんのところに1人、そして通路側の1つ前に
座っているお父さんのところに1人が分かれて抱っこされながら座るという
スタイルに・・・我が家の子どもと同じくらいなので、4歳か3歳くらいの
男の子と女の子だと思います。
それから、3分くらい経過した頃でしょうか・・・
私の前、つまりお父さんのとなりに座っている30歳くらいの男性サラリーマンが
なんだか、お父さんに話しかけてジェスチャーを使って会話をしています。
すると、その男性サラリーマンが荷物をまとめて立ち上がり、私のとなりの
お母さんと席を交換してあげたのです
そうすれば家族皆で座れるわけです
自分はそのとき、状況に気づいて、最初のタイミングで対応してあげられなかった
自分が情けないなと新幹線の中で猛反省・・・いや~情けない
家族で横並びで席がとれず、子どもたちもいるファミリーに対する配慮不足でした
そのサラリーマンさんとは、特に会話したわけではないのですが、
なんとなく顔を合わせて暗黙の了解みたいな感じで、
「素晴らしい判断!!」「ありがとうございます!!」という
私の心の中のメッセージを共有する感じがあったように思います
そして、新横浜駅の次の停車駅である名古屋駅にもうすぐ到着する頃になると、
私のとなりのその人は、降りる準備を始めました・・・
前席のファミリーはまだ、降りるような雰囲気ではありません。
すると、その状況下で自分が次に想定してあげなければならないのは、
名古屋で降りる人が本来座っていた自分の前の13番D席を予約している
人が、名古屋駅から乗ってくる可能性があるなということ
そうすると、前の家族と新横浜駅で自分が遭遇したことと同じ現象が
起こってしまう・・・ここは、自分がちょっと挽回しておきたいな
みたいなスイッチがオン状態になって
想定している行動に備えて、自分もちょっと荷物を整理して・・・
すると、案の定、大きなスーツケースを持った男性が、チケットを再確認
しながら、あれ?みたいな表情をしてそこに立っているではありませんか~
こちらとしてはイメージ通りの光景
すかさず、私はその男性に声をかけました。
『この席、家族で乗車されているので一緒に座れるようにこちらで
調整してあげたのでこちらにどうぞ』
といって、私は通路側の席に移動して、窓際の14番D席を指さしました。
すると、快くその人は自分が予約している席の1つ後ろに席に座って
くれました
別に私が調整したわけではないのですが、細かいことを説明しても
しょうがないので、そうやって、家族がそのまま座っていられるように
調整してあげました。
おそらく、名古屋駅で降りた男性もそんな心配を多少しながら降りたのかも
しれないな、だとしたら、自分が海外から旅行に来ている家族に対する
日本人としての親切心の連携を担わないといけないかなという勝手な使命感
みたいなものも感じまして・・・
日本人としての無言のチームワークみたいなものでしょうか。
まあ、勝手な自己満足でしかありませんが
そういえば、数年前に、同じく新幹線の中で日本人ならではの
上質なチームワークに遭遇したことがあり、それをブログで書いたことを
思い出しました。その内容については以下をクリックしてご覧ください。
⇒『新幹線に乗りながらふと考えた・・・信条をカタチにする!!』
このエピソードにもあるように、新幹線の中だけではなく、日々いろいろな
ところで、人と人が関わりながら、互いに支え合っているということ
でしょうね。
誰かに何かで支えてもらった人は、そのときの心の歓びを大切にしながら
いつか、自分と同じような状況になった人がいたら支える側になって
助けてあげようと思う。
そのようなことを『恩送り』と言いますよね
誰かから受けた恩を直接その人ではなく、別の人に送ること。
それと似たようなメッセージとして
『情けは人の為ならず』というものがあります。
情け=親切は、いずれ巡り巡って自分に良いこととして返ってくる、だから
いつもまわりの人に親切にすることが大切だよ・・・
という教えですよね。
そのような古くからある教えを大切にするかしないかは人それぞれですが、
教えを日々自分の行動で具現化しているか否かが大切ですよね
『知っていることとできることは違う』
よく研修等でお伝えすることです。
『大切なことを大切にできる人間になりなさい』
これは、ある有名な経営者からいただいた言葉です
大切なことを大切にするとは、思っているだけではダメ。
行動にしなければ何も変わらないということです。
それから自分の中では日々意識するようにしています。
その一つひとつの行動が自分を変える、まわりを変える、そして世の中を変える。
ちょっと大げさかもしれませんが、事実そうだと思います。
だから、一番根本的なことはシンプルですけれど、
『困っている人がいたら助ける』ということではないでしょうか
当たり前だけど、口で言うほど簡単ではないと思っています。
見て見ぬふりをする人も世の中には多いですよね~
当たり前で大切なことを日々実践できている人は、良い時間を
過ごせているでしょうし、良い意味で自信にもつながっていきます。
良い時間を過ごせず、自信を失っている人は、おそらく、
・自分が大切にしていることが不明確(信条や信念があまりない)
・自分との約束を日々守れていない(自分に甘い)
・支える側になろうというよりも、支えてもらおうという気持ちが強い(依存傾向)
誰かに親切にするよりも前に、親切にされることを待っている人達に遭遇
することがありますが、順番が間違っていることに気づいていないな・・・
と思います。
自分が親切にされたいのであれば、自分に良いことが巡ってきてほしいなら、
目の前の人に親切にすることから初めてみることが大事でしょう
『与えるものは与えられるの法則』(Give and Be Givenの法則)
相手や関わる人達に自分が与えられるものを増やしていくことが
人間として成長していくことなんだと思います
そんなに小難しく考えなくとも、ちょっとした配慮や気遣いのレベルを
上げることで、できることはたくさんあると思います。
昨日の新幹線での出来事から、少々深掘りして整理してみました。