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小さな”ほころび”にアンテナを張る ~ほころびに実態が現れる~

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昨日は神奈川県の幼稚園、今日は埼玉県の幼稚園にて
コンサルティングの仕事。そして明後日は大阪の認定こども園と保育園・・・

日々、いろいろな園に訪問しながら、活性化や問題解決のサポート
をしているのですが、園の状態や課題などはすべて異なります

今日の幼稚園では、先生たち一人ひとりの個人セッションがメイン。
話している間に、過日のネガティブな気持ちが蘇ってきて涙を流す先生も・・・
でも、仕事を通じて、自分と一生懸命向き合って、喜怒哀楽をたくさん
感じているということだと考えれば、それは成長するための時間ですよね。

ということで、そこで働く教職員、スタッフ個々の状態や課題なども
すべて異なります

そんなリアルな現場で一緒に考えて、悩んで・・・という時間の積み重ね
が自分を成長させてきたとも思っています

昨日は、園長先生とのコンサルティングタイムに園長先生の表情が
曇っているような雰囲気・・・

事情を聴いてみると、その園では、小さな個室でいろいろとお話し
させていただくのですが、その部屋を園長自身が掃除していると、
いつも誰かが掃除しているはずの部屋が、汚いし、
なんと蜘蛛の巣が3つもあるという現実に直面して、そんな組織の実態が
悲しくなってしまったようです

そこは、いつも誰かが掃除をしているはずなのに・・・
なんで、こんな状態になっているのか??
考えれば考えるほど、今の園の状態が不安になってしまったようです

私は、この現場で起こるちょっとマイナス的な現象を・・・

『小さなほころび』

と呼んでいます。完璧で理想的でベストな状態を維持できているところ
なんてないわけで、いつも何らかの小さなほころびがあるものです

昨日は、主任と学年リーダーが参加するリーダー会議が開催されて、
そのオブザーバーとして参加してほしいとのオーダーがありました。
その事実を踏まえて、私からリーダーの先生たちに少しだけメッセージを・・・

そこでお伝えしたメインの話が、
『小さな”ほころび”にもっとアンテナを張ってほしい』ということ。

今回の事例では、掃除できているはずの部屋がまったくできていない。
更に、お客さんの来る事前に園長自らが蜘蛛の巣をとっている始末・・・

このような現象を私は『誰かがやってくれるだろう症候群』とも
伝えています。ちょつとした組織やチームの病気だということです。

目では同じもの見えているけれども、そこから何を感じ取り、
どのように対応すべきか?それは人によって差があるものです

トップがその小さなほころびを自分で見つけて、ショックを受ける前に
組織のNo2やリーダークラスの人間は、事前処理をするのが重要な仕事である

ということをお伝えしました。

それを、自分の上長から指摘されてようやく気付くようでは、
右腕やNo2やチームリーダーとしての信頼レベルは上がっていかない

小さなほころびは、ほうっておくと大きなほころびにつながっていき、
その時点では誰もが気づくレベルになっています。

その時点で、ようやく『このままではまずい!!』と気づきそこから
どうにかしようとしても、解決していくエネルギーと時間をかなり
浪費しなければならなくなるのです。もしくは手遅れの場合も・・・

病気で言えば、がんの早期発見が大切なことと一緒ですよね~
末期がんになってからようやく気付いても・・・

だから、優秀な幹部やリーダーほど、自分のまわりで日々起こっている
小さなほころびに気づき、即座に手を打ち、大きくなるまえに前始末しています

これがトップに任せて安心だと思われるリーダーのポイントの1つだと
お伝えしました

先日のSOCジュニアスクールでご訪問させてもらった白水学園の
安部主任がお話しして下さったのですが、
ある日、園長先生が「最近、子ども達の挨拶があまりよくないね」
とつぶやいたそうです。例えば、それが朝の8時のつぶやきだったら
8時20分には、学年のリーダーや先生たちに”子ども達への挨拶の徹底”
という指導をして、8時時点の子ども達の姿を、8時20分には進化・成長
させるのが、私たちの仕事だと・・・

安部主任は、園長のこのつぶやきが、まさに『小さなほころび』なんだと
認識できているわけです。

そうですね~と共感しただけで終わる先生と
具体的にすぐに手を打ってくれる先生のどちらが、必要とされるか、
どちらがレベルが高いのか? 当然後者の先生ですよね~
トップや自分の上長のちょっとしたつぶやきにアンテナをどのレベルで
張っているか? これに関しては人によってかなり差があると感じています。

また、関副園長の言葉として、No2の仕事とは・・・

『トップの思いをカタチにすること』

というお話がありました。

では、思いを毎日1時間かけて伝えてくれるトップが存在するのか?
答えは否ですよね。
もちろんそれができたらいいのでしょうが、現実的には無理。
でも、ちょっとした一言やつぶやきや顔色や態度の中に、
その人が今感じていることや、その思いや思考というものが反映されています

だから、そこを聞き逃さない、見逃さないようにすることが大切だと思うのです。
それが、アンテナを張るという意味でもあります。

そして、トップの不安や不満を最小化できるように、小さなほころびにも
常にアンテナを張って、こまめに解決していくこと

それも、幹部&リーダーの重要な仕事であるとお伝えしました。

まだ、トップもその他の人達も気づいていないような、小さなほころびに
気づこうと思ってスイッチを入れ直してみると、スイッチオフだったとき
には、まったく感じていなかったものに、気づくことが多いと思いますね

今週末には、CLP主催のセミナーが開催されます。
タイトルは『きらりと輝く”できるリーダー”の育て方と育ち方』
最後の第3講座は私、雑賀竜一が担当するので、上記の内容についても
少し話したいなと思っています。お蔭様でほぼ満員御礼となりました

『今、目の前で起こっている”ほころび”が実態を現わしている。』

まさにそう思います。日々起こる”ほころび”を自分達への戒めメッセージ
として真摯に受け取り、小さなレベルでこまめに解決していくこと。

それが、今回お伝えしたかったポイントになりますかね~

自分自身も経営コンサルタントとして、お手伝いしている組織や個人の方々
のなんらかの”ほころび”を客観的な視点で発見して、良い方向に向かうための
アドバイスができるようにアンテナを張って仕事をしていかないといけませんね。

『小さなほころびにアンテナを張る』

いろいろな場面や状況や環境でも、応用できることだと思っています。

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