幼稚園の未来コンセプト ~私たちは何を目指すべきか~
桜の蕾ももう少しで花開きそうな時期となりましたね
こんな時期は、別れのシーズンでもあり、あらゆるところで感動的な
シーンが見られることでしょう。
そして、4月になれば、出会いのシーズンとなり、新しい環境に向けて
期待と不安が入り混じった気持ちの人達も多いことでしょう。
CLP6周年に対して、
おめでとうのお言葉をいただいた方々ありがとうございます。
そんな方々に感謝するとともに、更なるお役に立てるように、個人も会社も
成長していきたいと思います。
先日、東京都国公立幼稚園長会からご依頼をいただき会報に掲載する
記事を書かせていただきました。
幼稚園の園長向けのメッセージとして、今思っていることを整理しましたので
そちらをブログにてご紹介したいと思います。
少し長いので本日は前篇ということで・・・
【幼稚園は素敵な未来創造の場】
~園長の仕事観と使命感が未来を変える~
★幼稚園の未来コンセプト ~私たちは何を目指すべきか~
ここ数年間、日本の幼稚園数は1年におよそ100園ずつ減少し続けています。
その逆に数を増やしているのはおわかりのように保育園となります。
その背景には、不景気による共働き比率の増加、女性の社会進出促進などがありますが、
現代社会のニーズの受け皿としての幼稚園と保育園では
今のところ保育園に軍配が上がっているのが現実です。
正直なところ幼稚園には追い風が吹いているとは言い難い・・・
今年からスタートする『子ども・子育て支援新制度』については、
まわりの動きをうかがったり、どうしようか足踏みしたりしている園が多く、
なかなか先行き不安な園長先生も多いのではないでしょうか。
もちろん社会の一時的ニーズに対応していくことも大切です。
しかし、私は幼稚園をお手伝いしている一人のサポーターとして、
社会の本質的ニーズを見失わず、本来の幼児教育施設としての役割を追求しながら
生き残っていける幼稚園づくりを目指していただきたいと思っています。
『私たちの本来の役割とは何か?』
子ども達が将来、素晴らしい人間に育っていくための最適な環境を創造し続けること。
それこそ幼稚園が追求する最高の価値であり役割ではないでしょうか。
今の日本について皆さんはどう思いますか?私は危機感、そして違和感を持っています。
引きこもり、ニート、いじめ、うつ病、若年層の犯罪・・・
昔はそんな人達があまり身近にいませんでしたが、今は私のまわりにも、
そしてコンサルティングの相談内容にもそのような案件が含まれるようになりました。
これは人が正しく育つための環境や場づくりの崩壊がもたらした結果ではないでしょうか。
すべてとは言いませんが、残念ながら多くの子ども達の基盤となる家庭環境や
地域・社会環境が乱れているように思います。
子どもは適切な環境があれば成長します。
今、非常に問題なのは、一番近くに寄り添っている親自体が
適切な環境として機能できていないこと。正しい軸を見失っているということ。
それは園長先生たちとよくお話することです。
もちろん素敵なお父さん、お母さんもたくさんいらっしゃいますが、
全体的な傾向としてはこのような問題が現実化していると感じています。
そんな時代背景だからこそ、私が考える幼稚園の未来コンセプトは
「幼稚園から家族園へ」
そして「地域の教育総合コミュニティー施設へ」となります。
親も子も関わるすべての人が成長し、そして地域社会にも貢献できる幼稚園こそ、
本質的ニーズを満たす未来型幼稚園の姿ではないでしょうか。
そしてその方法論は各園で違っていいと思いますし、
オリジナルモデルを創造したところがあたらしい時代を切り開いていくと考えています。
このコンセプトに賛同して、実現を目指す幼稚園をより多く創造することこそ、
社会貢献と考えてコンサルタントとして活動をしております。
日本の未来を素敵な世の中にするために幼稚園、幼児教育のできる役割は
非常に大きいと信じています。
後篇に続く・・・