ルールと厳罰の重要性(幼児期のしつけは大切!!)
皆さんこんばんは。雑賀です。
澤口先生の講演会で興味深い実験についてお話されていたので
その内容をご紹介したいと思います。
【ルールと厳罰の重要性】
2歳~4歳までの男女グループを2つのグループに分けて実験をしました。
グループA・・・『寛容グループ』グループB・・・『厳格グループ』
『寛容グループ』におけるルールは以下の2つ
①監督をしない(放任) ②愛情深く(怒らない・叱らない)
『厳格グループ』におけるルールは以下の2つ
①厳しく監督する ②ルールを決めて、それが守れないと罰する
上記のようなルールのもとにある一定期間の日数をその状態で過ごしてもらいます。
さて皆さん、それぞれのグループの子どもたちにどのような変化が現れると思いますか?
そして、どんな共通した特徴が現れると思いますか?
実験結果としてグループAの子どもたちは共通して「攻撃的行動」の傾向が
見られるようになったそうです。
「えっ?」と予想を覆されたかたもいるのではないでしょうか・・・
一方、グループBの子どもたちは、ルールに従い、問題行動は起こさなくなるそうです。
さて、この実験結果は何を私たちに示唆しているのでしょうか?
私はいわゆる「しつけの大切さ」だと捉えています。
しかも、HQ理論や脳の臨界期などの話を踏まえると、「幼児期のしつけの重要性」!!
ですね。
最近では、個性尊重とか自由な発想など・・・そんな言葉が飛び交って勘違いしている人も
多いような気がするのですが、幼児期にちゃんと善悪の判断や、社会のルールなどを一貫性を
持って大人や親が厳しく指導してあげることこそ、その子が将来まともな大人になるために
必要なことなのだと・・・この実験が教えてくれているのだと思います。
そのステージがあってからの個性尊重であって・・・
順番を間違えると、逆効果になることをこの実感は明確に示唆しているのではないでしょうか!!
この実験結果も、最近自分がもやもやしていた感覚をスッキリさせてくれるものですね。
現場の話などを聞いている中で・・・
自分の思うようにならないと、友達に攻撃的な行動をする子が増えているといった話を
聞くことも少なくはありません。
それは、なんでも自分の思うようになってしまう環境・・・つまり間違った寛容さの中で
育てられたある意味かわいそうな子どもたちが起こしている行為なのだと
捉えたらわかりやすいですね。
(もちろんそれだけがすべての要因だと断定はできませんんが・・・)
社会に出ていく時に身につけておくべき大切な力・・・「我慢する力」を体得するタイミングを
逃してしまったかわいそうな子どもなのかもしれません。
その子ではなく、親や社会の責任なのではないでしょうか。
だってそんな小さなときに、そんなことわかるわけないですからね。
澤口先生は、この実験の解説の中で「ペインマトリックス」の話題を出されました。
人間は、多少の「体の痛み」「心の痛み」を伴う場面に遭遇して、そこから「疎外感」を
体感する中で”思いやり”が育っていくというお話です。
もちろん極端な体罰はだめですが、その昔、ルールを破ったら親父にゲンコツをされた、
母親にお尻をはたかれた、先生に廊下に立たされた・・・実はそれって「ペインマトリックス」と
大きく関連性があるのではないでしょうか。。。
脳科学的なアプローチで説明しなくても、昔から伝承されてきた「しつけという風習」には、
人間成長促進のノウハウが蓄積されているんだな~、実は理にかなっているんだな~なんて
思いながら、澤口先生の話を聞いていました。
う~ん人間をもっともっと探究せねばなりません・・・(^◇^)