『to be nice to be cool』 ~優しくあるためには冷たくなる必要がある~
- 2025.04.14
- CONSULTINGPERSONAL COACHINGMESSAGE講演&研修
リーダーの本質 森岡毅 to be nice to be cool
桜散る季節となりました。
咲く姿も散る姿も日本の風情、美意識として単純に綺麗だなと感じられるのが桜の魅力でしょうか。
昨日は雨の中、息子のサッカー大会の引率でしたが、昨日の雨で散った桜の花びらが車のタイヤカバーにびっしりとついていましたね。
先日もお伝えしたように、3月末から4月の頭の週にかけて、コンサルティング先の研修やら講演の仕事が立て続けにあって、ようやくちょっと落ち着いたところです。
4月の頭にご訪問した東京の幼稚園では、新年度の挨拶&メッセージ伝達ということで、園長先生から先生達へいくつかの話があったのですが、その中のワンメッセージとして、森岡毅さんの動画が活用されました。
森岡毅さんと言えば、株式会社刀の代表取締役兼CEO。
有名な事例で言うと、低迷していたUSJをV字回復した仕掛人として有名であり、他にも数々のプロジェクトを成功に導き今や日本を代表するマーケッターとしてもメディアで取り上げられている方ですよね。もちろん、私も森岡さんの動画を拝見したり、著書も読んでいまして、その内容には共感できること、そして学べるエッセンスが多く、ファンの1人であります。
今回、その園長先生がセレクトしたワンポイントメッセージが・・・
『to be nice to be cool』
優しくあるためには冷たくなる必要がある
(ナイスであるためにはクールになれ)
ある学生さんが、バトミントン部の部長として、怪我をして一緒に練習できない今の状況の中で、なかなかメンバーに厳しい練習をするように伝えるのが気が引けてしまうという悩みに対する森岡さんからのメッセージ。
相手に優しいことしか言わない人は、本当に優しいのではなく、自分に優しいだけの人
『皆のために自分が辛くなる道を選べる人・・・それがリーダーである!!』
私もリーダーシップやチームマネジメントをテーマにした研修やコンサルティング依頼は多いほうですが、とても共感するメッセージです。
嫌われてしまうから言わないでおこう・・・という考えが優先されてしまう人間はリーダーに不向きであるということでもあります。それは、視点や思考の枠が自分枠だからでしょうね。
嫌われてしまう可能性があったとしても、もっとその相手にとっての未来やチーム全体の成功のために、厳しいことや言いたくないことをあえて伝える勇気を持てるか?
そこが真のリーダーと偽りのリーダーの分かれ道。
自分枠から相手枠、全体枠に枠を広げていくことができる器を持っているかいないかが大切。
自分の出会いや経験値から思うことは、少なくとも自己肯定感が高いレベルの人間でないと、あえて自分が辛くなるような道を選択できないように思います。
『相手に嫌われてもいいから、自分の信念や思いを正直に伝えることができるか』
人との付き合いの中で、そのような葛藤は日々起こり続けるのが人生。ある意味、自分自身を信じる力や強く思い描く信念みたいなものからそのcoolエネルギーは発生するんだと思います。
そのようなエネルギーを維持していくのは正直疲れますし、相手の理解レベルが低かったり、価値観のズレ幅が大きいときなどは、本当に嫌われてしまうこともある。だから、チームを勝たせたり、成果を出し続けるトップ&リーダーは、良くも悪くも心の鍛錬が必要とされ、その思いや信念を浸透させていくプロセスでは、理解をうまく得られないステージもある。
だからこそ、孤独感を感じている人は多いもの。
そう考えると、優秀なリーダーほど、嫌われたり、理解されないときも発生するので、孤独感や孤立感とそのプロセスの中で向き合っていかなければならない。
皆で仲良く楽しくだけでは、ほとんどの場合、成果がでたり、理想とする目標を達成することは難しい。仲良く楽しくを優先するならそれでいいかもしれなけれど、やはり更なる高みを目指してより大きくて偉大な目標を達成していくためには、『to be nice to be cool』の精神が絶対的に必要なんだと思うのです。
それに加えて、自分がコンサル現場でトップ&リーダークラスの方にお伝えしていることは、
『感情的で淡泊なクールはNO』
ということ。クール=冷たくなるという意味合いをたまに勘違いする人がいるので、あえてお伝えしているのですが、ネガティブでマイナスな感情を淡泊にそのまま伝えることが『to be cool』ではないということ。
相手に何か厳しいことを伝えるときこそ、熱意を持って本気で語ることが大切ですよね。
昨日も小学3年生のチームメンバーを車に乗せての帰り道。皆で楽しく騒いでいるのはよいのですが、座席でちょっとしたプロレスごっこみたいになって、途中までは面白半分でやっていたのですが、悪ふざけがエスケレートしたようで、その相手が痛さのあまり泣き出してしまった。
そこで雑賀コーチは、本気で叱りました。そもそも車の中でそんなことをしているのがおかしいし危ない。モノゴトの限度や限界をちゃんと知らないといけない。チームメイトをそうやって悪ふざけで泣かすようなことをしていてそんなチームが強くなれるのか。相手に対して失礼なことをしたんだから、ちゃんと真剣に謝りなさい。
本人にちょっとそういう気質や傾向があるのを以前から成長課題とも感じていたので、それはそれで伝えるチャンスだと思い、かなり厳しく伝えました。普段はそこまで怒らないコーチが、すごい剣幕で叱ったので、本人は泣きべそを書いていました。
おそらく嫌われてはないと思うのですが・・・
最近、子ども達のまわりに本気で厳しいことを言ってくれる人が少なくなっているとも思います。(パワハラとか虐待とかそのレベルは別として)
パワハラ案件が数多く報道されているのも、全体を臆病な感じにさせている。
厳しくて正しいことを伝える前提として、相手との関係性がある一定レベルをクリアしていることが大切だともお伝えしています。
それはどういうレベルの関係性かというと・・・
『この人は自分のために、ちゃんと厳しいことを言ってくれる人』
『この人は、組織やチームが成長するために、自分が辛くなる道を選べる人』
と相手やチームメンバーに認められている関係性。
その前提条件が低いレベルだと、本当に嫌われてしまう可能性が高くなっていく。
このあたりの関係構築力やバランス調整力(ナイスとクールの使い分け)もリーダーとして、レベル差になっているポイントでしょうね。
『to be nice to be cool』
ちっぽけな自分中心思考、自分だけに優しい人なのか、大きな成果や目的・目標をメンバーと成し遂げるための相手思考、全体思考なのかで、それは大きく違ってくるのでしょう。少なくとも、自分で精一杯の段階では、真のリーダーにはまだなれないのかなとも思います。
今日は、最近の仕事内容でインプットしたワンポイントメッセージから、前回に引き続きリーダーシップの本質的な部分について自分なりの見解をお伝えしてみました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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