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絶対的安全地帯(セーフティーネット)がパワーの源?? ~自分を支えてくれている人達を絶対に裏切らない行動や生き方をする~

今週、訪問したコンサルティング先の認定こども園。

かれこれ15年以上、継続的な関係を築いてきました。当時の副園長が数年前に園長先生となり、私学助成園から新制度の認定こども園となり・・・15年もその園を見続けていると、今いる先生達よりもその園の歴史やそこに勤務されていた人たちのことを知っている存在となります。

園長先生との話の中で、今いるリーダークラスの先生達がもっと自分事として園の課題を捉えて主体的に動いてくれるといいんだけど、どうもそこがイメージ通りにならない・・・

若い先生も個別に話を聞けばそれぞれ意見をもっているんだけど、全体の会議や打ち合わせの時間になると、意見を言いずらい雰囲気らしい・・・

どうも組織全体が、全体的に保守的な傾向が強く、時代の変化を肌で捉えて、もしくは自ら情報収集をして、求められている姿に変化していこうというチャレンジ精神があまり感じられない・・

『雑賀さん以前から言っている”心理的安全性”や”絶対的安全地帯”という認識をこの組織の中で持てている先生が少ないんでしょうね・・・』

そんなトークタイムがありました。そこで、お伝えした1つのキーワードが、

『心理的安全性』

Googleが約4年間かけて、生産性の高いチームの特性を調査した結果、生産性が高いチームとそうでないチームの違いを生み出している要素として一番大きな影響因子となっていると公表。

『心理的安全性』とは・・・

 「チーム内の1人ひとりが、安心して自己開示できるような状態」

チーム内で自分が思っていることを言ったり、自分の意見を発言したりしてもその職場での人間関係が壊れてしまうような心配をしないでよい風土があること

と言ったらいいでしょうか。

「うちの職場、なかなか若い人が意見言わないんですよ・・」

「影でなんだか人の悪口を言っている人がいるんですよ・・・」

という類の相談内容はけっこう多いのですが、つまりそれは、その職場内で『心理的安全性』が担保されていない証拠となりますよね。すなわち、生産性やパフォーマンスが上がりずらい状態であるとも言えます。

私が言語化しているものの1つとしては『絶対的安全地帯』というフレーズでお伝えしています。

『人が安心してチャレンジするためには、絶対的安全地帯が必要』

これは私なりの見解ですが、人が目の前のことに全力でチャレンジするためには、たとえそれが失敗したとしても、絶対的に支えてくれる、戻ってくることができる人や場所を手に入れていることがとても重要なポイントだと思っています。

その絶対的安全地帯が家族であったり、兄弟であったり、親友であったり・・・それを手に入れていない人間は、あらゆることに全力でチャレンジできない。だから、成長や成功のステージにあがっていきにくい。

もちろん、頑張る原動力は自分で作り出すことが大前提ですが、それを支える”絶対的安全地帯”の存在も必要条件だということです。

別の言い方としては、『セーフティネット』というフレーズを活用することもありますかね。

『いざというときに何とかなる』と思える心と頭のネットを持っているだけで、人間はストレス耐性も他者への優しさも格段に上がる。そういうセーフティネットがあると思えているだけで、逆境でも心は折れにくくなる。

それに加えて重要なことは、

『絶対的安全地帯として、自分を支えてくれている人達を絶対に裏切らない行動や生き方をする』

それを、一般的には恩返しや恩送りと言いますよね。

それは、何かモノをプレゼントするというレベルではなくて、その人が見ていないときでも、人として恥じない行動や生き方を徹底してやりきるということではないでしょうか。

その結果として、世間やまわりから評価されたり、ほめてもらったときに・・・

『自分を支えてくれている人達のおかげです!!』

と言えるかどうかが、人間の器でありレベルなように思いますね。それは、その人がどんな環境や人達の中で育ってきたかで決まるでしょう。

その結果として支えている親や家族や兄弟が間接的に評価される。それが本当の恩返し・恩送りなんだと思うのです。教育やしつけというものは、そこにつながっていくことが大切でしょう。

やはり、人間が持っている力を存分に発揮していくためには、自分が絶対的に安心・安全だと思える”居場所”が必要ですし、それがあることで、軸足が安定する。

本来は、1つの絶対的な居場所が家族(家庭)という単位であるべきですが、その家族との関係性で悩んでいる人達も多いのが現実。もう1つの絶対的な居場所としてイメージされるのが職場。それが一般的なのかなと思うのですが・・・その職場での自分の居場所探しに迷走している人達が多いのも現実。

『いったい、自分の絶対的安全地帯はどこにあるんだろう??』

と人生をさまよっている人と遭遇することもちらほら。軸足を置く場所が見つからない・・・家族や職場で見つからないから、他のどこかに求めてみる。でも見つからない・・・

これは自分の見解ではありますが、居場所づくりの基本は、家族と職場(職業を通じた環境)にあるべきかなと思っています。だって、そこで過ごす時間がどうしたって多いのだから。

そんなときに、ふと考えたほうがいいのが、

『自分が甘えてしまっていないかな??』

『他者依存傾向になっていないかな??』

ということ。あらゆる状況に遭遇してきましたが、お互いの思いやりや配慮や敬意のバランス調整が崩れて、安全地帯が崩壊しているケースがほとんどだと感じているからです。

つまり、絶対的安全地帯は、勝手に与えられるものではないということ。自分が努力したり、変化したり、相手に対する敬意を持って接するプロセスを経て、信頼や感謝の念が交換される場所で、それが培われていくのでしょう。

でも、本質的で原点的な前提として、人間でも動物でも親子の愛情というものは遺伝子レベルで備わっていて、まだ本人の生きる力が弱い段階では、無条件で安全地帯が与えられている。

とうことなんだと思いますね。

『どんなことがあろうとあなたの味方がいてくれる環境=絶対的安全地帯』

そう私なりに定義しています。

そういう家庭に育ち、それに加えて、社会の中で更なる自分の絶対的安全地帯を見つけていく、そこは、つまり信頼されて、ファンがいて、必要とされる環境を自分で作りだしていくプロセスなんだと思いますね。その原点は、家庭(家族)にあると私は思っています。

まあ、そんなことを書いてしまったので、自分自身も自分の子ども達が、我々の存在や家庭環境に絶対的安全地帯(セーフティーネット)を感じてもらえるように関わっていくことは大事だなと・・・

いろいろな子どもや大人を見てきたからわかるんですが、

『いざというときに踏ん張れる人は必ず、自分なりの絶対的安全地帯を持っている!!』

そういうことなんだと思います。

今日は、コンサルティング現場のトーク内容から踏ん張れない人と踏ん張れる人の背景の違いについて私なりの見解をお伝えしてみました。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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