先入観は可能を不可能にする ~思考の枠に捉われず、柔軟性を大切に~
- 2024.11.07
- MESSAGE園トータルサポートCONSULTINGPERSONAL COACHING
今日は立冬。秋が極まり冬の気配が立ち始める日。
けっこうこの時期くらいの気候や気温が個人的には好きかもしれません。暑すぎず、寒すぎず、涼しいくらいでカラダを動かすにもちょうどよい気温。昨日もダイエット目的で午前中にランニングをしてきました。
『先入観は可能を不可能にする』
これは、花巻東高校野球部の佐々木監督が大谷翔平選手に送ったメッセージだと聞きました。良いメッセージだなと思いメモをしておきました。
『先入観とは、前もってつくられた固定的な観念』
ということになるのですが、どちらかというと、ネガティブな意味合いで使われることのほうが多いような気がしますね。人間はいつの間にかなんかしらの先入観を持ってしまう。
それは育った環境やまわりにいる人たちからの影響、メディア等による意図的なコントロールなどにより形成されていくわけで、ほとんどの人が先入観に少なからず捉われてながら生活をしていることは間違いないでしょう。(私も含めて)
自分がよく使う言葉として、近しいのは・・・『思考の枠』
職業柄、いろいろな人達と出会い、相談にのったり、アドバイスをすることが多いわけですが、常に自分自身が意識していることは、
『思い込みや先入観をなるべく排除して考えたり、判断できるような準備を怠らないこと』
なぜならば、思い込みや先入観にとらわれて、思考の枠がかなり狭くなっている人達に遭遇する機会が多いと感じるからです。
先日も横浜市のある幼稚園から今後の園の運営方向性における相談依頼があり、経営陣の方々といろいろと意見交換する中で、自分たちの園の歴史を振り返りながら、伝統的な日本の幼児教育体制を守っていく園でありたいので、預かり保育もやるべきではない、保育園ではなく幼稚園なんだから、〇〇〇、△△△・・・、幼稚園でなく、こども園の運営スタイルになっていったらこれまで築いてきた当園の歴史と伝統が崩れてしまう。そんな熱いトークが繰り広げられました。
これがまさに、『先入観と思考の枠に捉われている状態』だなと感じながらその話を聞いている自分がいました。
しばらく、熱いトークをお聞きした後、私のほうから、幼稚園だから、保育園だから、こども園だからという枠組みでモノゴトを捉えるのではなく、その枠組みを一回取っ払って、
『この地域の子育て支援&幼児教育のあるべき姿をどう支えられる環境とカタチを作れるか?』
そのくらい大きな枠に変えて今後の園の方向性を考えていくというのはどうでしょうか?というお話しをしながら、自分が著書で書いている2つの未来コンセプトについてお話しをしました。
未来コンセプト①『家族園』
未来コンセプト②『地域の教育総合コミュニティ施設化』
そして、既存のコンサルティング先に取り組んでいただいている上記を実現していくためのプロセスと実践事例をご紹介したところ・・・
そういえば、先代の理事長(自分の父親)は、20年前くらいに、すでに保育園をやるべきだとか学童にも力を入れてきたいといった話をしていた。それを今思い出した。ということは、すでに先代はそういう思考でこの地域の子育てサポートを考えていたのかもしれない。
当時、今よりも3倍以上園児がいたので、自分たちはそんなの誰がやるんだよ・・・とネガティブな受け止め方をしていたが、それはぜんぜん思考が狭かったということを今気づかされた。と・・・
実は、19年前、私がまだ船井総研の若造コンサルタントだったころ、先代の理事長からお仕事のご依頼をいただき、先代が大切にされている理念やビジョンや教育方針などを整理して1冊のBOOKにまとめさせていただいた園だったのです。
19年の時を経て、先代の息子さんから今、相談を受けている自分。すごいご縁ですよね。
そして、19年前に作成した1冊のBOOKが今もなお、その園で時空を超えて読み続けられている。19年前に自分が手伝った仕事が、今現場でそうやって活用されているのはとても嬉しいことです。
帰るとき・・・
『今日は本当に自分が勝手に枠を決めて考えていたことを痛感しました』
『自分が窮屈になっていたところから本当に開放されて、これから自園ができることがたくさんあると気づかされました』
そんなメッセージをいただきました。
『こだわりと柔軟性の共存』
最後にそんなメッセージをお送りしたのですが、私が出会ってきた中でうまくいっている人の共通ポイントだと思っていることです。
歴史の中でこだわり抜いてきたスタイルも、先入観や思い込みに過ぎないことがある。
時代は常に動いていて地域の家族のライフスタイルや子育てスタイルも大きく変化している。だから、先代の想いを今の時代に合わせて、再確認、再認識、再調整してみるとよいのでしょう。
大木も太い幹と枝で成り立っているわけですが、
自園の太い幹はこのままでよいのか?何を守り、何を変革して進化させていくのか?
枝も腐ったものは排除(カット)して、強く伸びる枝を見逃さずの更に伸ばしていく
それが、こだわりと柔軟性の共存の意味になりますかね。
こだわりがいつの間にか”頑な(かたくな)”になっていることに気付いていない人たちがいる。
悪い意味での意地みたいなものが、正しい判断の邪魔をしているケース。
客観的にその人を見ていると、
『自分が正しくありたいという思いが強すぎる』
と感じることが多いですね。でも・・・
『正しさって頑なに変わらないことではなくて、柔軟性を持って思考の枠を広げて、適時適正に変化(進化)していくこと』
なんだと思います。
いつの間にか無意識に捉われている「先入観や思考の枠」を自分で取っ払うことが簡単にできたらよいのですが、口で言うほど、簡単なことではないかもしれませんね。職業柄、相談に乗りながら、リフレームのお手伝いすることやきっかけを与えることは多いですかね。
自分なりにも「先入観や思考の枠」を取っ払うために心掛けていることはありますので、近いうちにそんなお話しもお伝えできたらと思います。
今日は、『先入観は可能を不可能にする』というメッセージフレーズから、仕事の現場で体感したことなどを踏まえて、自分なりに思うことをお伝えしてみました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。