薩摩の教えに学ぶ人生の羅針盤 ~挑戦・行動・リカバリーフォーカスの精神~
- 2024.09.05
- PERSONAL COACHINGMESSAGE
9月になって最初のブログ更新。まだ暑さはあるものの少しだけ秋らしさを感じ取れる時期になってきたような気もしますね。
昔から忘れられることなく今になっても語り継がれている名言や格言のようなものがありますが、どんな時代の人にとっても普遍的に大切なことだからこそ、時代を超えて残されてきたものなのでしょう。今日はそんな語り継がれる教えをご紹介。
『薩摩の教え・男の順序』 皆さんご存じでしょうか?
1.何かに挑戦し、成功した者
2.何かに挑戦し、失敗した者
3.自ら挑戦しなかったが、挑戦した人の手助けをした者
4.何もしなかった者
5.何もせず批判だけしている者
歴史を紐解くと、薩摩藩の礎をつくった人物が、島津義弘ですが、戦国武将として有能だったということから、ファンも多いらしいですね。
そんな島津義弘が残したと言い伝えられているのが、『薩摩の教え・男の順序』
薩摩藩ではこの教えが代々引き継がれて、西郷隆盛や大久保利通や黒田清隆などの影響力ある人材が世の中に登場してきた。と言われています。この”薩摩の教え”のエッセンスを評価制度のベースに組み込んでいる企業や組織もあるようです。
シンプルでわかりやすく、自分の今までお会いしてきた成功者の姿勢やスタンスにもよくあてはまると思います。
上記5つの内容を大きく2つに分けるとすれば【1・2・3】と【4・5】に分けることができるでしょう。その2つを分けるキーワードは・・・
『挑戦』と『行動』
なのかなと思います。
薩摩藩では、挑戦できない男、行動できない男は評価に値しないということ。
でも、最近の世の中の風潮といいますか・・・
・できる限り自ら動かず、誰かがやってくれるまで目立たないように身を潜めている人
・特にネットやSNS上で、他人の言動や行動についてやたら批判を繰り返す人
そんな人も多いんじゃないかな~と思う今日この頃。
まず個人的に思うことは、自分でやったことがない、経験したことがないことに対して、自分の感覚だけで否定的なことを言うのはナンセンスだということ。
自分がなんだか満たされていないからといって、他人を羨ましがってただ否定するのは、一番みっともない行為だということ。それをし続けても、本当の意味での充足感は一生得られないということ。
そして、そういう風潮の継続が、世の中から挑戦心や行動力を奪っていく大きな要因になっているということ。
『失敗したら何か言われるから嫌だな・・・』
『自分が先に動いて、誰かに否定されたら嫌だな・・・』
そんな考え方や気持ちが増長されていくわけですよね。
【1・2・3】については、人間の成長のプロセスとして、とても大切なエッセンスが詰まっているのではないでしょうか。
例えば、社会人デビューした新人さんにいきなり『挑戦しろ!!』と言っても何をしたらいいのかわかりませんよね。それは、挑戦するための力や技術や能力や経験などをまだ手に入れていないから。
だから、新人さんだったら、3から頑張ればいいと思うのです。自分のまわりにいる、かかわりのある人達に、全力で手助けをするということです。組織で言えば、それは上司や先輩の手助けということになるでしょう。会社で言えば、トップが掲げている夢やビジョンや目標に対して忠誠心を持って自分のやれることで全力を尽くす。
その手助けのステージの中で、いろいろなことを学んで覚えていけばいい。そして、挑戦するための力や技術や能力や経験を蓄積していけばいい。挑戦するための準備ステージがそのプロセス。
その蓄積&準備ステージは、その人に何をもたらすのか?
それは『信頼』ではないでしょうか。
1人前としての評価と信頼を蓄積していく。そのプロセスでまわりから必要とされている自分を少しずつ自覚できる時間が増えていく。
そんな時間が増えていくことでその人が手に入れるものは何か?
それが『自信』なんだと思います。
自分のまわりにいる人達、それはお客様も含むと思いますが、その人達を一生懸命手助けしていくプロセスの中で、『信頼』と『自信』を手にしていくことがそのステージにおける重要ポイントだと思いますね。
『信頼』に値する力を身に付け、そして自分自身に『自信』を持てた状態だからこそ、本当の意味での”挑戦”ができるステージに突入できる。
まだ『信頼』もない『自信』もない人が無理やり何かに挑戦しても、それは、無謀とか危険という状況に陥る可能性が高い気がしますね。もちろん、どんなステージでもそのときの自分が責任のとれる範囲で、小さな挑戦や小さなチャレンジを積み上げることは大切ですけどね。
『挑戦』は自らポジティブであることがとても大切な要素だと思います。
でも、信頼と自信が伴わない挑戦は、言われてしょうがなくやっている挑戦??まわりの状況に急かされて焦りながらやっている挑戦??みたいになりがちなので、そこには”苦しい”とか”ワクワクしない”とか”迷走”という感情がでてきてしまうような気がします。
蓄積&準備のステージを乗り越えて、本当の挑戦ステージに立てた人が、挑戦したらすぐに必ず成功するのか?・・・残念ながらそう簡単に成功しないのが現実でしょう。
指示されたことを的確にできる力と、0のものを1に2にしていく力、そして、それを世の中で価値あるものに進化させていく能力はけっこう異なるんだということを学ぶステージのスタートですからね。そのステージの中でも、レベルの異なるプチ成功とプチ失敗を繰り返していくものです。それも大切な経験であり、経験を積みながら、成功の確率を高めていくコツを体得していくことが重要ポイントだと思いますね。
ということは、ちょっと失敗したからといって、そこでフリーズしないこと。
このような姿勢もとても大切だということですよね。そこですぐに頭を切り替えて、次の成功法則の発見に向けて、PDCAサイクルをまわすことが2から1に進化していくために必要なスタンスでしょうね。
これを私は『リカバリーフォーカスの精神』と呼んでいます。
ちょっとミスしたり、失敗したあとにそれを引きずっていつまでもくよくよしている時間は、誰も得をしない時間。つまり後ろ向きな過去思考の時間が多い人間は成長しにくい。
だからこそ、心と頭のスイッチを切り替えて、そのミスや失敗を次はしないようにどうすればよいかを考えて、未来を良い方向に変えていこう。
今のミスや失敗を未来に挽回(リカバリー)できるように常に前向きな未来志向を持ちづつけよう。
これが、リカバリーフォーカスの精神。
薩摩藩の教えの最も重要なキーワードは何か?
『挑戦』ですよね。
子どもの頃には、日々好奇心があって、挑戦心があって・・・ところが、大人になるにつれてそれらがなんだか薄まっていってしまう人が多いような気もしています。
その原因で少し思い当たるふしがあるのは、2の「何かに挑戦して、失敗した者』を賞賛する人よりも、批判したり袋叩きにする人が多いのではないかということ。
『失敗した』ということにフォーカスがいってしまう。それが一番身近にいる親や先生だったら、日々それが繰り返されていくわけです。そんな環境が、自信や好奇心や挑戦心を奪っていく。
失敗にフォーカスしてしまう傾向がある人は、いろいろな要因の中で、自分自身が満たされていない人が多いんだろうな・・・と思います。フォーカスするところがぜんぜんズレている、と薩摩藩だと怒られそうですよね。
『失敗』ではなく『挑戦した』という気概と未来志向にフォーカスするということ。
そして、そういう人達をもっと応援して支えていくこと。
そんな組織マインドが薩摩藩の中で共有されていた結果として、西郷隆盛や大久保利通や黒田清隆などの日本に大きな影響を与えた人物が育ったのかなと思います。つまり組織マネジメントのカルチャーづくりの上でも参考にすべき教えの1つだと思います。
自分の仕事をふと見つめ直すことがあるのですが、CLPの事業コンセプトはそういうことなんだとあらためて再確認できました。
『自らも挑戦し、そして挑戦している人達を応援していくこと』
その結果として、世の中にプラスの力と新しい価値を創造していくこと。
薩摩藩の教えを考察しながら、自分のビジョンを再確認する機会にもなりました。
一人の親として、そして、幼児教育の現場に関わる人間として、
『失敗や評価を恐れてその場を動けない人ではなく、失敗してもいいから、一歩踏み出して挑戦できる人達を育てていく!!』
そんなことが大切だなと、薩摩の教えからあらためて考えさせられました。
そのためには、自分自身が常に挑戦している姿を見せてくのが一番大切かなと思いますね。大人の役割で大事なことは、挑戦している姿をまわりに魅せていくことなのかもしません。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。