『心を込めて次に渡す』 ~バトンタッチの精神と心を込める連鎖を大切に~
- 2024.08.09
- PERSONAL COACHINGMESSAGE
オリンピックも終盤ステージに入ってきて、日本の選手の活躍に心が動かされる人も多いのではないでしょうか。
今まで尋常ではない努力やトレーニングを積み重ねてきた成果として、メダルという結果にたどり着けた選手もいれば、期待されながらもそこにはたどり着けなかった選手もいる。
そこで見せる選手たちのうれし涙も悔し涙もどちらも素晴らしい涙だなと思いますね。日本を代表するアスリートとして、日本人の心を熱く盛り上げてくれただけでも素晴らしいことですから。
4年に1度というタイムステージの条件があるわけですから、『次のロス大会で頑張ります』と4年後のステージにリベンジを誓うことができる選手もいれば、この大会を最後に現役を引退する選手もいることでしょう。
先日、こんな言葉に出会い、自分の感性にふれたのでメモをしておきました。
『心を込めて次に渡す』
例えば、現役を引退する選手にとっては、そのポジションを他の誰かに譲り渡すわけです。何十年もその競技のトップランカーで居続けることは不可能でしょうから。
オリンピック選手に限らず、あらゆる人にとって、そうやって自分のポジションを譲り渡すときというのが人生の中で訪れるわけです。
仕事も1人ですべてできる人は多くないでしょうから、基本的には分担したり、役割が各人に与えられていたりします。その人に与えられた役割や領域の業務を終えて、次の工程を担う人に渡すというシーンが毎日あらゆる場所で起こっていますよね。
そんなときに、受け手としては、
『心を込めて自分の役割を担当した人間から渡された仕事はしっかりやらないと』
という精神が宿る。
でも、その逆に、その前の工程を適当に思い入れもなくやっている人から渡された仕事は、まあ適当でもいいか・・・なんてなってしまうのが一般的かなと。
皆さんもそうじゃありませんか?
例えば、ある職人さんが心と魂を込めて一生懸命作ったというお話しを聞いて、かつその職人さんからその制作プロセスの想いを聞いてから、購入に至ったモノは、これから大切にしようと思いますよね。
例えば、創業者として起業した経営者が最初のステージで相当苦労をして、人と組織を育て上げて、導いてきた組織には、まさに心と魂が込められているわけです。でもそんな人にも引き際というのが必ず訪れて、後継者にその会社や組織を渡すときがやってきます。当然、私も経営者としていつかそんな日がやってくるのでしょう。
その渡すステージにおいても『心を込めて渡す』ということがとても大切。
これまでの想いや苦労がこれからを引き継ぐ人たちに伝わるカタチにして渡したほうがいいですよね。それによって受けての後継者や従業員の意識は大きく変わるからです。
経営コンサルタントという仕事柄、上記のようなタイミングで「伝わるカタチ」を企画&プロデュースすることもありますが・・・
『心と魂を未来に引き継いでいくこと』
それが、良き未来へつながるポイントではないかと思ってお手伝いをしています。
今、自分のやっていること、それは仕事の中での役割や業務かもしれない、人によっては赤ちゃんのお世話や子育てかもしれない、人によっては政治活動かもしれない、人によっては会社経営かもしれない・・・
『今自分のやっていることに十分に自分の心が込められているか?』
『ただやっているだけで、適当にめんどくさがってやっていないか?』
個人的に思うことは、『心を込める連鎖』が多くの場所や場面でつながり合うことで、世の中はよくなっていくんだろうなと。
良い仕事とはそういう仕事だと思うんですよね。
たくさんの人たちの心がこもった時間が積み重なったときに、その人達が創り出すモノゴトの品質や価値は最上級に近づいていく。
『心がこもったバトンタッチ』
そんなバトンタッチの精神が高いレベルで成立しているチームというのは強いんですよね。だって、そんなチームの中にいたら、一人だけ適当にやれないですから。
逆に、弱いチームや成果につながりにくいチームは、『適当やいいかげんの連鎖』が起こっているのではないでしょうか。めんどくさいから次の人がやってくれたらいいや・・・そんなネガティブなバトンタッチの精神が連鎖していってしまう。そんな場所に身を置いていると、人間はなかなか成長もできない、成熟もできないだろうと私は思います。
『今よりも良くして未来に渡す』
心を込めて何かをするというのは、こういうことだと思っています。
せっかくこの世に生まれてきたからには、その意識で時間を過ごした方が楽しいですよね。
自分がその架け橋となって付加価値を生み出すためには、その時間や仕事に心を込めてやっているか否かで大きな差となる。
『心や魂が込められている時間をどれだけ自分の中で増やしていけるか?』
『その時間をちゃんと次の人たちに丁寧にバトンタッチしているか?』
良いバトンタッチが増えていけば会社や地域や世の中は良い方向に進んでいくでしょうし、悪いバトンタッチが増えていけばその逆になっていくでしょう。
だから、まずは自分事として、『心を込めて次に渡す』というマインドセットをしていただき、ご自身のあらゆるシーンでそれを実現していただけたらと思います。それを増やしていくことが豊かな人生になっていくと思いますね。
今日は『心を込めて次に渡す』という言葉に対する自分の考え方をメッセージにしてみました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。