園見学会のサポート現場より ~情報の量と質とスピードをハイレベルで維持するために~
だいぶ暑くなってきましたが、皆さま体調管理のほうは大丈夫でしょうか。
これから梅雨の時期にもなっていくとともに、不快指数もアップしていくでしょうね。
先週の金曜日は、弊社CLPのコンサルティング先の認定こども園に、6名の園経営者とご訪問。皆さん30代~40代の比較的若手の園長先生。東京4園、埼玉2園という内訳。
もともと知り合いの園長先生もいらっしゃるのですが、その中のおひとりからご相談があり、こちらの認定こども園の見学会&懇親会の企画サポートをさせていただきました。
『百聞は一見に如かず』
という言葉があるように、実際に現場に足を運んで直接的にインプットすることは大切ですよね。そして、そのような企画に賛同して集まる勉強仲間というのも意識が高い方が多いので、お互いが刺激し合える機会になります。
忙しい中でも、良質なインプットを怠らないように学び続けているトップの人たちは私にとってもお会いできると刺激をもらう存在です。
このように、場所を移動することで新しい情報というものが入ってきます。もちろんインターネット上の情報もたくさんありますが、リアルに体験したり、目で見る情報とは質がちょっと違うと思っています。
以前よりも情報というものがインターネット&SNSの活用などもあって入手しやすくなっていますが、だからこそ個々で差がついているのが・・・
『情報の量と質とスピード』
ではないでしょうか。
『これらを意識的に高いレベルで維持しようと努力している人とほとんで意識しないで生活している人の差はビジネスでもライフスタイルでも大きな差になっている』
と強く感じています。
ネットを使えばそれなりに誰でもある一定レベルの情報量は簡単に手に入れることができます。しかし、それだけある情報を質に変えていくときに力の差がでているのではないでしょうか。
キュレーションという言葉が登場するようになりましたが、定義としては・・・
「無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、
そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。」
らしいのですが、自分なりに簡単な定義にすると情報を収集して整理して新しい価値に転換していくような力のこと。
『情報の本質を見極める力』
『情報を自分用に翻訳していく力』
情報の量から質への転換において、とても重視されるスキルだと思いますね。なんでも鵜呑みにしていたら、情報を集めれば集めるほど振り回されるということになるでしょう。だからこそ、鵜呑みにするのではなく自分が目的とするアウトプットに向けた参考素材や判断素材にしていくという感覚が大切です。
そこで大切になるのが、以下の4つの力。自分が研修や講演会等でお伝えしているものでもあります。
①『選択する力』
②『翻訳する力』
③『転換する力』
④『創造する力』
まずは、世の中で拡散している無限なる情報の中から、どんな情報を選択するかで、人がその後に判断する方向性が変わりますよね。情報量は確保しやすくなったのですが、だからこそ、その質を絞り込む能力が問われている時代なのかなとも思っています。
その情報量を増やし質を絞り込む上で、今回のケースにもあったように、
『成功モデルを実際に見に行くこと、そしてリアルで本質的な現場の話をしっかり聴くこと』
それが大切であり、最も効果的な時間の使い方だと個人的にも思っています。見ると聴くをセットにすることも大切です。自分が見て得た感覚と実際にそれを実現した人が体得した感覚には必ずズレとギャップが存在するからに他なりません。
今回の見学会でもそのあたりをしっかり質問して聞かれていました。成功&失敗の裏にある大変だったこと、注意すべきポイントなどなど・・・児童発達支援事業も展開している法人なので、その事業ポイントなども皆さんしっかり質問されていました。
そして、ある程度、自分が欲している情報の量と質が担保された状態で必要になるのが、それを他人用から自分用、他社(園)用から自社(園)用に翻訳すること。
基本的にはそのままコピー&ペーストしただけでは、使えないわけで。その情報の重要なエッセンスを、自分の環境に合わせて、解釈し直すという頭の使い方が求めれるでしょう。ここをおろそかにしないことが大切。
そして、翻訳して、自分なりの解釈が整理された段階で必要になるのが、それを、自分が大切にしている価値観や仕事観や世界観をベースにより深く考えて転換、アレンジしていくこと。ある意味、そこに他人の真似という認識から自己責任という認識に転換する工程といってもいいかもしれません。
『ただの模倣や真似というものではなく、最終的に自分で考えて、決めていく』
そういうプロセスを踏んでいくことが成功ポイントだと自分では考えています。だって、模倣や真似という認識では、それがあとから言い訳の材料になってしまいますから・・・
そして、最後に最も重要なのが『創造する力』
あらゆる情報を絞り込んで、翻訳して転換して、自分で考え、決めたこと。でも、それをカタチにしていく、つまり創造しなければただの自分の中の妄想でしかない。決断したことをなんらかのカタチにして新しい価値を創り出していくことができなければ、①②③が意味をなさなくなってしまうと思います。
『ただの再現から独創へと昇華させていくこと』
それが大切なのではないでしょうか。
逆説的に言えば、選択し、翻訳し、転換するのは、創造するために必要なプロセスであるということ。
いろいろなレベルの創造があってよいとは思いますが、よりハイレベルで価値が高くて、独創的な創造を実現できたほうが、自分自身も楽しいし、まわりからの評価も得やすいでしょう。
でも、モノゴトやあらゆる情報の表層だけみて、ただ模倣するだけ、再現するだけでは、それを実現することは難しい。
『モノゴトの表層ではなく、本質を見抜き、見極める』
それがとても大切ですよね。
今回、見学会に参加された園の方々が、その場でインプットした情報をより価値ある創造につなげていってほしいなと思いますね。
今日は、コンサルティング先の園見学会のサポートを通じて感じたことを整理してみました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。