印象が悪くても仕事が成立してしまう環境の弊害 ~競争原理と選択権と背景理解~
- 2024.05.10
- MESSAGEPRIVATEPERSONAL COACHING
先日、仕事のスケジュール調整をして向かった場所は、「運転免許センター」
実は、運転免許の更新をうっかり忘れてしまって、気づいたら期限が切れていました・・・
そうなると、指定の警察署に行っても更新はできず、免許センターに行って手続きをしなければならなかったということですね。車が運転できない状態というのは何かと不安なものですからね~
平日に行きましたから、自分のようなうっかり更新を忘れてしまった人なんてそんなに多くないだろうな・・・と思っていたら、なんとその対象者の人たちがすでに長蛇の列。皆さんけっこううっかりやっちゃうんでしょうね。
免許を取得している人ならなんとなくわかるとは思うのですが、最終的に免許がもらえるまでにいくつかの行程を踏まなければなりません。
今回は、まず機械で登録をしてから、担当の窓口Aに行って、Bに行って、Cに行って、写真撮影をして、1時間ほど講義を受けて、発行される。という流れ。ということで半日仕事になります。
各窓口での対応待ち時間もその都度発生するので、しょうがないからいろいろと観察していると、けっこうお年寄りも多く、耳が聞こえずらかったり、伝達されていることへの理解度がちょっと足りなかったりするので、若い人たちよりはどうしても1人あたりの窓口対応時間が多くなってしまう。
免許証の更新やら発行なんてそんなにしょっちゅうやるものではないですから、誰もが不慣れですよね。だからそれはしょうがないことだと思ってみていたのですが・・・
ある窓口の担当の女性の対応や態度がだんだん悪くなっていく・・・そして、口調もあらくなっていくし、命令口調ぎみになっていき、顔に表情からもあきらかにイライラしているオーラがでまくっている。
でも、そのお年寄りの人たちは、免許取得もしくは更新しなければならないので、自分の孫くらいの年齢の人から少々強い口調で言われながらも一生けん命その話を聞いている。
そんなシーンを見ていて、なんだか自分はだんだん腹が立ってしまいました。
『なんだあの横柄な態度は!!』
その背景にあるものは何なのか?
商売やビジネスであれば、自然と『競争原理』というものが働いているので、従業員やスタッフの印象が悪かったら次、リピートしてくれないですよね。つまり顧客満足と業績というものに連動性や関連性がある。
しかし、この運転免許センターが担っているものには、競争というものは全く働いていないんですよね。だって、免許の更新や発行をしたい人はそこに行かないとそれを実現できないから。
つまり、『選択権がない』ということ。
この選択権がないという状況がこのような現象を生み出しているのかなと思うわけです。
窓口の担当者の印象がよかろうが、悪かろうが、そこに行って言われた通りにやらないと免許は発行されないわけです。ある意味、印象が悪いから次はもういかないというわけにはいかない。
つまり、その窓口の担当者の印象が悪くても、それがマイナス要因にはあまりならないということですよね。だから、そういう横柄な態度でも日々が成立してしまっている。
もちろん、全員がそういう態度だと言っているわけではなく、ごく一部の人がそうだということ。なかには、とても親切で丁寧な人達もいましたからね。
かつて、同じようなことを感じたときに書いたブログがあるので以下リンクしておきます。
上記のブログにも書いたように、毎日その業務をしている人達にとっては、慣れた仕事だしルーティン化されているものですが、相手にとっては、初めての対応だったり、一生に一度の大事なことだったりする。そんなときにギャップが生まれることって多いような気がします。
例えば、結婚式とかマイホーム建設とかも一生に一度のことですよね。
自分の結婚式の準備段階にて、ちょっと腹が立ってしまったエピソードもありますので以下にリンクしておきますね。
免許センターや役所等の公的機関において、そのようなことが発生しやすくなる大きな要因は先ほどもお伝えしたように・・・
『競争原理が働いていないこと』
『利用者に選択権がないこと』
この2つが大きく影響しているなと個人的には強く思いますね。
電話1つとっても、役所の窓口業務1つとっても、人によってその対応力に大きな差があります。担当者と利用者の間にネガティブなギャップが起こってしまうときに共通している要因は何かと考えたら・・・
『相手が抱えている背景』に対して敬意を払って対応しているか否か』
だと思いますね。
これは、コンサルティングの現場でもよくお伝えしていることですし、講演などの際にもテーマによってはよくお伝えしています。
なんだかうまくいかないときって、『相手が抱えている背景』への考慮がいつの間にか疎かになってしまっているときなのかもしませんよね。
もしくは相手が抱えている背景を考慮しなくても仕事が成立してしまう環境に身を置きすぎて、そのアンテナが腐ってしまって不能になっているかもしれませんね。
自分も含めて、日々、一瞬一瞬変化する相手の状況や背景を見ようと努める姿勢は大切にしたいものですね。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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