園の未来創造と進化の方向性 ~園一体型児童発達支援の運営フォーマットづくり~
- 2023.12.01
- 園トータルサポートCONSULTING
コンサルティング 雑賀竜一 クロスライフパートナーズ 児童発達支援事業 デコボコベース株式会社 幼稚園運営 保育園運営 認定こども園運営
今日の午前中は、コンサルティング先の長崎県の認定こども園の園長先生とサポートパートナー会社の担当メンバーと私でZoomMTG。
主なテーマとしては、『新園舎内で児童発達支援事業を展開する上でのスペース設定について』
現在、新年度に向けて新園舎建設の真っ最中なのですが、その新しい園舎内で、児童発達支援事業を展開するというプランを進めているところなんですよね。
昨年末に、厚生労働省子ども家庭局保育課から全国行政の障害支援担当部署に通達がありました『保育所等 における インクルーシブ保育 に関する留意事項等について』の見解により・・・
『保育所はもちろん、幼保連携型認定こども園でも、同施設内のスペースを活用して児童発達支援事業の展開が推奨される』
という風潮が広まってきました。
但し、まだ実際にそれをカタチにできるている園はあまりなく、長崎県においても初ケースなので、申請ステージへの準備段階のMTGということになります。
弊社とともにパートナーシップを組んで、園一体型の児童発達支援の運営フォーマットを世の中に創り出していくためのサポートをしている会社が・・・
『デコボコベース株式会社』
デコボコベース株式会社は、児童発達支援・放課後デイサービス事業・自立訓練(生活訓練)事業・就労移行支援事業を展開している会社。特に児童発達支援&放課後デイサービスにおいては『ハッピーテラス(キッズ)』というブランド名によるFC展開で全国に100事業所以上を展開。
業界の先駆者として全国各地に100事業所以上を展開しているわけですが、幼稚園や保育園との接点は今までまったくなかったようで、そんな背景の中で業界のトータルサポート事業を展開している弊社CLPとパートナーシップを組むに至ったという流れになりますかね。
『園一体型の児童発達支援の運営フォーマット』
を全国に広めていくプロジェクトが始まったところになります。先日、業界向けのセミナーを開催したところ、70施設からの申込があったようで、だんだん関心度が高まっている兆しを感じますね~。
今、幼児教育の現場でも療育を必要とする子どもたちやグレーと思われる子どもたちが全体の約10%存在するというのが実態。しかし、その10%の子どもたちに対する教育&支援体制が十分に整っているとは言い難い実情があります。
私も普段、園の現場で子どもたちを観察してる時間もありますが、やはり少し気になる子が増えているかもな・・・という感覚はもっていますね。
現場の先生たちは、その子たちもしっかり見てあげたいという思いはあれど、やはり集団活動の中で、個別対応の時間を確保することは難しく、十分に目が行き届かず、そんな繰り返しの中で心もカラダも疲弊してストレスがたまるという悪循環。
幼稚園教諭、保育士の免許はあれど、療育分野の専門的知識や経験があるわけではない先生がほとんどなので、その子にベターな対応がこのアプローチでいいのか?とちょっと自信がないのが本音。そのような状況が多くの園の実態となっている。
加配職員を確保してなんとか対応はしているが、もちろん専門家ではない職員なので、その子ども達にベストな対応ができているとは言い難く、かつ加配の補助制度はあれど、それで加配職員の人件費を100%賄えるレベルではいので、法人での人件費持ち出しが必要・・・
日々、現場でこの実態を見ている中で、このままでいいのだろうかとモヤモヤしながら過ごしていたのですが、その解決策がまさに・・・
『園一体型の児童発達支援事業の運営フォーマットづくり』という結論に!!
なので、現在、弊社のコンサルティング先の数園でプロジェクトを進めているところと相談にのっているところが複数園でてきています。
上記の通達の背景としては、保育園やこども園でも、少子化と競争環境の厳しさの中で、以前よりも園児数が減少しているところが多く、空き教室等がでてきているという問題があります。
その空き教室をより地域の子育て支援のために有効活用するために、そのスペースで療育を必要とする子どもたちやグレーと思われる子どもたちにとって最適な環境づくりにつなげましょう。ということなんですよね。
実際に園児数がここ10年間で100人以上減少しているような幼稚園も多く存在します。故に、空き教室を持て余している園があるのですが、そこを有効活用するアイデアに乏しいのも実態。
空き教室のままでは何も生み出さないわけですが、その教室を活用して上記モデルを展開した場合、経営数値面でも大きなメリットをもたらします。
私のコンサルティング先の実例である程度の幅をもって簡単にお伝えすると・・・
◎年間収入 2000万円~5000万円
◎年間収益 500万円~2000万円
稼働率の幅によって収入&利益幅が変わってきますが、空き教室を寝かしていると0円ですが、1教室のスペースでこれだけの収入と利益が出せるモデルでもあるのです。そして、園一体型のモデルの場合は、基本的に家賃が発生しないのも大きなメリットとなりますね。
一般企業が事業展開するパターンが今まではほとんどですが、物件を借りて事業展開するパターンになりますので、月20万円~50万円程度の賃料がかかってしまうんですよね。
更に、園内に療育の専門家が配置されることによって、先生方や保護者との連携による相談やコミュニケーションの質が高まります。その子にとっても現場の先生にとっても、保護者にとっても安心レベルが高まりますし、今までなんとか対処していたステージから、本当にその子にとって必要な療育&教育環境が整うわけです。
・現場の先生達の心理的、肉体的なストレス(集団活動と個別対応の両立限界)
・加配職員システムの限界性(専門家でないジレンマ&園が人件費持ち出し)
・空き教室問題(スペースはあれど有効活用ノウハウなし)
・経営数値問題(園児減少による収支悪化、収支改善への道筋が見えず)
現状の体制で引き起こされているこれらの問題や課題のほとんどを良い方向に解決していける機能付加モデルであるということ。
そして、私が10年以上前から、園の未来コンセプトとして一貫してお伝えしている
『地域の教育総合コミュニティ施設への進化』
を具現化していくための1つの機能付加モデルになると思っています。すべての園がそうなる必要はないと思いますが、地域のトップブランドとして影響力を発揮する園になりたければ、この方向軸への進化がとても重要だと考えています。なぜならば、療育を必要とする子どもたちやグレーと思われる子どもたちが全体の約10%存在する世の中になっているわけですから。マーケット変化とニーズから考えてもわかりやすいお話しだと思いますね。
『インクルーシブ教育』
最近、よく聞くフレーズですが、実際に幼児教育の現場ではどうなのか?言葉と思想だけが独り歩きしているような気がしてなりません。アメリカやヨーロッパと比較すると日本の療育レベルは20年近く後れをとっていると聞きました。
言葉と思想だけではなく、本当の意味での『インクルーシブ教育』の具現化と進化に向けて、弊社が推奨し、開発支援をしている『園一体型の児童発達支援の運営フォーマット』があらゆる地域でスタンダード化されていく未来を望みます。
このメッセージを読んで、ご興味を持たれた方は、ぜひ弊社までお問合せください。上記のような一体型モデルの事例もあれば、同敷地内の併設型モデル等の事例もあります。園の明るい未来創造と進化へのお手伝いをさせていただけたら幸いです。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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