無意味なプライドが成長の邪魔となる? ~成長プロセスで意識すべき優先ポイント~
- 2023.08.22
- MESSAGECONSULTINGPERSONAL COACHING
昨日から我が家には親戚ファミリーが泊りにきています。ということで、昨日はみんなで逗子から車で『ソレイユの丘』に・・・
遊具、じゃぶじゃぶ池でおもいっきり遊んだ後は、気持ちよく汗を流すための日帰り温泉コース。夏休みと言えども、平日はけっこうすいていて自由に遊べました。楽しい時間はあっという間に過ぎていきますね。我が子にとっては、お姉さん、お兄さんのポジションで親戚の子ども達をサポートしなければならないので、甘えてばかりもいられない感じ。それはそれで必要な時間なんだと思います。
先日、テレビを見ていたら、ダンス界の巨匠であり、今の日本エンタメの礎を作られた『夏まゆみ』さんの特集がやっていたのですが、そこでご本人が発信してきたいくつかのメッセージの中に・・・
『人間は成長するために生まれてきた』
というフレーズが出てきました。実は、数年前にあるプロジェクトのアドバイザーとして関わっていたときに夏さんもそのプロジェクトメンバーの一員でしたので、打ち合わせや会議のときには、よくお会いしてお話しさせていただく機会もあり、その素晴らしいお人柄も知っていましたので正直、亡くなったとお聞きしたときはけっこうショックでした。
そのテレビ番組でもモーニング娘やAKB48のメンバーに対する指導シーンなどがありましたが、とても熱い気持ちとプロフェッショナルな姿勢を感じる方。
その夏さんの言葉から今日は
『成長プロセスで意識すべき優先ポイント』
について書きたいと思います。
このブログでも何度か『成功の3条件』=『素直・プラス発想・勉強好き』というお話しをしていますが、まずはマインドセットとしてそれは大前提になると考えています。(詳細は以下のブログを参照ください)
上記に加えて、成長が早い人と遅い人で意識している優先ポイントが異なる点について少しお伝えできたらと思います。
先日のリーダーシップ&マネジメント研修でもお伝えしたことですが、若い人に対して何を意識させるかというテーマ・・・
『仕事の質』 『仕事の量』 『仕事のスピード』
皆さんだったらどんな順番で仕事を進める上で重視したり意識したりしてきましたか?
これは各人のキャリアステージでもちろん異なるわけですが、今回は若い人、つまりまだ仕事のスキルが未熟な段階の人の場合に限定したお話にしたいと思います。
仕事の質(クオリティー)を一番大事だと考えるのか?
それとも、仕事の量をたくさんやることが大事だと考えるのか?
それとも仕事のスピード感を一番大事だと考えるのか?
多くの若い人たちをコンサルタントという視点で観察してきた経験則やその他知見からお伝えすると、成長スピードがなんだか遅い人が意識している順番は・・・
①質 ②量 ③スピード
になる傾向が高いのかなと思っています。(もちろん例外もありますけどね)
その逆に、成長が早い人が意識している順番は・・・
①スピード ②量 ③質
になる傾向が高い。もちろん、仕事を丁寧にやる姿勢は若手でもベテランでも大事に決まっているわけですが、例えば、まだぜんぜん経験則も業務知識もない新人さんに、たくさんの時間を与えてあげれば、極上のアウトプットがでてくるかと言えば、そうならないことのほうがほどんどでしょう。
でも、指示された業務はしなければならないのが社会人。だとしたら、そのステージでやることはわからないなりに無理くり時間をかけて考えることよりも、まわりの諸先輩方にどんどん聞いて、少しでもその業務完結までのスピードアップを目指すことのほうが大事。
どんどん聞いて教えていただく行為が多ければ多いほど、業務を進めるコツやポイントやスキルを身に付ける時間が蓄積される時間を人より稼ぐことができる。こう考えて時間を過ごしている若い人のほうが成長が早いということですかね。
その逆に、聞くことや質問することや相談することを恐れて、自分なりに考えてなんとかしようとするタイプの人がいますが、その時間はあまり意味がない時間となります。
『無意味なプライドが成長の邪魔となる』
人生や仕事の先輩たちにちゃんと質問したり、教えを乞うという行為が苦手であったり、自分のほうが勝手に優れていると思い込んで、そういう行為を自ら積極的にしない人たちに遭遇すると思うことですかね。
『賢こそうにふるまうことで賢くない人だとばれてしまう人たち』
とでもいいましょうか・・・底の浅さは本当に力がある人間にはすぐにばれるものです。
だから、昔はよく『馬鹿になれる天才であれ』なんて言葉も使っていました。
本当の意味で賢い人ほど、多くの人から情報をインプットする価値を知っているので、常に謙虚であり、賢いふりよりも自分は未熟なので教えてくださいという姿勢を持っている人のほうが多い。
どんどん聞いて、相談して、仕事や業務をスピードアップすることで、他の人よりも仕事の量や幅を多くしていくことで、経験値を高めていくことに重きをおいている。
スピードを上げて、人よりも量をたくさんやっていく中で、最終的に質につなげていく。
『量は質に転化する』
この言葉もたまにお伝えしているフレーズ。
単純に量をこなしていれば質につながるかと言えばそれは違うでしょう。量をこなし、経験値を高めていくプロセスで意識すべきことは『分類と比較』です。
仕事やあらゆる業務には必ず、それをうまく進めていくとか質につなげていくコツやポイントが存在しています。成長が早いということは、そのコツやポイントを体得するスピードが早いということでもありますよね。
だから、優秀な人ほど、量をこなしながら、常にそのコツやポイントを知り、体得できるようにアンテナを張りながら時間を過ごしています。うまくいくやり方とそうでないやり方を常に分類して比較する思考を持っているということ。
そのような時間を継続していくことが『量が質に転化する』という意味だと思っています。
だから、ふてくされながらただたくさん仕事をこなしているだけでは、それが質につながっていく可能性は高くないということでもありますかね。
最終的に、社会人やプロの世界は、仕事や業務のアウトプットの質で評価されます。でも、その質の高いアウトプットへの道筋として、最初から質を求めるという思考が実は遠回りになっているケースが多いという実態を現場で見てきました。
質というものを、最初から言葉や指示で要求しつつも、人が育つプロセスをあまり理解できておらず、実際には遠回りさせておいて、『今の若い人は・・・』と言って嘆いているマネジメント層にお会いすることもありますが、ちょっとずれているなと思うこともしばしば。
おそらく、ご自身もそうやって育てられてきたんだろうなと思うわけです。
『目の前にある仕事のスピードアップが経験値の増加をもたらし、その量が質に転化されていく』
だからこそ、①スピード ②量 ③質 という順番を意識したほうがいいですよね。
これを簡単に言葉だけで伝えてしまうと、仕事はスピードよりも質が一番大切だと思います!!なんて反論されてしまうことが何回かありました。私ももちろん、最終的には質が一番大切だと思っています。だからこそ、そこに至るまでの近道のお話しを誤解につながらないように今回はさせていただきました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。