“やる気の法則”と”コントロール感”の関係 ~自分の近い未来を想定する~
- 2021.11.29
- MESSAGEPERSONAL COACHING
コントロール感 特別月間企画 やる気の法則 モチベーションを上げるコツ 想定内と想定外
自分自身が普段から大切にしている考え方やスタンスをメッセージ化している内容の記事掲載。
本日は第三弾となります!!
【“やる気の法則”と”コントロール感”の関係・・・自分の近い未来を想定する】
前職の船井総研時代に「やる気の法則」というものがありました。
数値的に言えば、1:1.6:1.6の二乗の法則とも言われていました。
何も考えずただやっているだけの仕事の効率を1と設定するとその仕事の意義や目的や背景を理解してから取り組むと、効率は1.6倍になり、更に、自ら好きで得意な領域の仕事を主体的に計画的に進めているときの効率は1.6の二乗倍(約2.5倍)になるという法則。
そして、それは働く上でのモチベーション(やる気)にも大きく起因しているというのです。
数値的な根拠は多少不明確ではありますが、自分の経験則上でもこの法則のポイントはよく理解できます。時間は有限であり、多くの人々が仕事や業務をしている以上、仕事を効率的になるべくスピーディーに進めていきたいと思っている人は多いはずです。
一生懸命、がむしゃら、猛烈に仕事に取り組むのは悪いことではありませんが、そんなに気合いを入れて頑張っていても、どうも効率が上がらない人も以外と多いものです。それはこのようなコツを体得しないで時間を過ごしているからでしょうね・・・
かつて、コンサルティング先の幼稚園で、先生達の個別面談をお願いされて対応したのですが、そこでこの法則を思い起したのです。3年目の先生との面談時間・・・、明らかに新人、2年目の面談のときよりも表情が明るく、終始ニコニコのスマイルフェイス!!1年前の面談では、現状へのストレスや不安や不満などで心身ともに疲弊していたので、終始涙がポロポロ、というよりも号泣状態・・・
「最近どうですか?」⇒「充実しています!!」
「その理由はなんで?」⇒「今は自分のやりたい仕事ができているのだから幸せだと思えるのです。」
「そして、先が見越せるようになったので、以前よりだいぶ精神的に余裕があります!!」とのこと。
なるほど・・・
1年目・2年目ではわからないことがわからなくて、次に何をしてよいのか、そして今やっていることが本当にこれでいいのか?? といつも不安だったA先生。「わからなかったら聞いてね!!」と先輩に言われても、わからないことがわからないから何を聞いたらよいかもわからない状態だったA先生。そして思い切って聞いてみたら、「そんなことも知らないの?」と言われて更に落ち込み、質問することに憶病になっていったA先生。(これって多くの組織でよく起こっている現象)
そんな日々に、自信を失いながら心が疲弊していたのも1年前・・・
そこに耐えながら頑張って成長を実感できたのが3年目。今は仕事の全体像がわかってきて、今何をして明日、1週間後に向けてどんな準備をすればよいかがわかってきているようですね。このステージに到達すると今の仕事の意義や目的が自分の中で整理されてくる人が多いのでしょう。つまり、自分自身の仕事を客観視できるようになるということかもしれません。
これこそ「やる気の法則」!!でしょうね。
「やる気の法則」を心理学的側面で捉えると「コントロール感」という言葉で説明ができます。
つまり、人間は自分でやるべきこと、やりたいことを決めて、自分のコントロール下で進められている時、精神的に充実度が高い状態になる傾向が強いのです。若い時は、当然そのような実力がないので、外部や上司からの指示に振り回され、想定外に発生するトラブルや業務依頼に振り回され・・・自分を自分でコントロールできていない時間を多く抱えているために、心理的マイナス負担がかかり続けるわけです。
A先生の1年目、2年目の状態ですね。つまり、コントロール感の欠乏時間が多い人ほど、精神的なストレスが蓄積してしまうということになります。コントロール感の欠乏時間を「やらされている時間」とも言いますよね!!
『やらされている時間を少なくして、自ら主体的に動いている時間を増やすことが仕事の効率アップと自分のやる気を維持するためのポイント』ということ。
皆さんの日々の時間配分はどうなっていますか? コントロール感欠乏状態ではないですか?
自分で決めたり、想定しているスケジュールを他人に邪魔されたり、想定外のことが起こってそれが崩れるとイライラしませんか? 私はすごくイライラしますよ!!
『人間は想定内への対応は冷静にできますが、想定外への対応にはパニックになる』
たくさんの体験や経験や試練を踏まえて、自分の中の想定内を増やしていくことが大人に成長していくということかもしれませんね。でも、年齢的には大人でもいつもパニック状態の人もちらほら・・・おそらく、自分が焦らないように準備できているか、準備できていないかの差は大きいでしょう。だから、個人的には常に想定内で事が進んでいけるように頭の整理をして、そのための準備や配慮に時間と心を費やすことを重要視しています。それは自分のためですし・・・職業柄、自分が落ち着きがなかったり、何かに焦っていたら相手の相談に冷静な状態で対応できませんからね。
これを私は、「悲観的に準備して、楽観的に行動する」という言葉で教えられましたね。
最悪のことや万が一のことが起こっても対応できるような事前準備をしておくことで、あとはやるだけの状態にすることが大切。何か不安だったり、自信がないような人は、そこまでの事前準備が不十分な状態が故の不安と自信のなさなのではないか。つまり・・・
『自分の未来を自分でコントロールできていない状態』が不安や自信のなさにつながり、未来にワクワクできない自分を作っている大きな原因であるということ。
A先生はコントロール感の欠乏時間の割合が成長とともに減少して、コントロール感を自分である程度所有しながら仕事ができるようになったので、“充実”という言葉が出てきたのでしょう。1日が24時間であることは変わりませんが、1日の中でコントロール感を持てている時間には人によって大きな差異があるようです。
自分の好きなことを自分で計画して進めている状態=コントロール感が高くキープされている状態であればあらゆることの効率やモチベーションが上がる。
「やる気の法則」と「コントロール感」について少し自分なりの意見をお伝えしてみました。
やる気やモチベーションを維持したり、高い状態にしたいとき、上記の内容を意識していただくとよいと思っています。それでは、皆さんも”充実”した日々、自分らしい時間を主体的に過ごせている日々を増やしてほしいと思います。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。