お子さんには、将来どのような人に育ってほしいですか? ~未来への想いを確認&シェアする~
- 2021.09.12
- 園トータルサポートCONSULTING
今月は、パソコンを叩く時間が多い・・・
というのも、東京都で人気のある認定こども園からのご依頼を受けて行っている第三者評価プロジェクト(現状診断プロジェクト)の分析業務の時間が多くなっているから。
その中の『利用者・保護者アンケート分析』で約300人の保護者アンケートの分析を行っているといろいろと学びにつながることが盛りだくさん。業界の専門コンサルタントとしての知見もそういう時間から蓄積していきいると言えます
利用者満足を定量的かつ定性的に分析することで、園の更なる成長や発展に向けた注力&改善テーマやポイントを実態に沿って整理していくことがねらいとなります。
定量分析においては、質問項目(今回は13項目設定)に対する満足度指数を保護者に5段階評価していただくことで、各項目に対する各人満足度を点数化して、最終的に総合満足度を点数化します。当たり前ですがこの満足度が高いか低いかで園の現状ポテンシャルを判断します。実際問題・・・けっこう園によって差がつきます。ちなみに今回ご依頼いただいた園は、人気園だけあって、13項目中、7項目で満足度90%以上素晴らしいですね。
上記の定量分析に加えて、定性分析も行う必要があるのですが、それはいわゆる「フリーアンサー方式」のアンケート。
私が推奨して定番化しているフリーアンサー質問項目は以下の4つ。
①A園のどのようなところに魅力を感じていますか?
②現在のお子さんを見て、成長していると実感するのはどのようなところですか?
③お子さんには、将来どのような人に育ってほしいと思っていますか?
④その他、A園に対するご意見・ご要望などありましたらご記入ください。
①に関しては、強みの明確化、自分達が思っている魅力と保護者が思っている強みのギャップなどを分析するための質問。②に関しては、自園が行っている教育活動が保護者の実感している成長と連動しているか否かを確認するための質問。③に関しては、保護者が求めている本質的ニーズと期待値を分析するための質問。④は定量分析の項目であぶりだせなかった、保護者の心の声を確認・分析するための質問。
これらを弊社が整理&分析して、A園が今後成長していくための強化・改善テーマ・ポイントを整理していきます。これは、現状診断プロジェクトの1部分であって、これに加えて、働いている職員やスタッフへのアンケートやヒアリングなども行って、働く側の満足度やニーズなども整理・分析することで、全体的な現状診断を行っています。
今日は、アンケートの③であった
『お子さんには、将来どのような人に育ってほしいと思っていますか?』
という質問に対する多くの保護者の回答傾向について、お伝えしましょう。
ちなみに、皆さんはこの質問をされたらどんな人に育ってほしいと回答しますか?
もちろん、人それぞれ違うとは思うのですが、弊社CLPがこれまで数千人の子どもを持つ保護者に行ってきたアンケートの分析傾向として、ある程度の共通の想いがあることもわかっていますし、それをカテゴリー別に整理すると以下のようになります。
①思いやり・優しさ・素直・他者理解
②チャレンジ・ポジティブマインド・自己研鑽・努力
③あきらめない心・忍耐力・レジリエンス
④自発性・決断力・行動力
⑤自信・自己肯定・自己実現
⑥自立・責任感
弊社CLPではこれまでのアンケートデータ&分析の蓄積から上記のようなカテゴリーに分けられるという認識をしています。①から⑥までの順位は各園の教育方針や活動などの影響にて変動するのですが、基本的にこれらの項目が上位の項目になっている園の保護者は良質な保護者のグループであるとも判断しています。
人に対して思いやりと優しさのある人になってほしい。
何事にも前向きにチャレンジして継続的に努力を積み重ねていける人になってほしい。
困難にぶつかってもあきらめずに最後までやり遂げる人になってほしい。
自分の意思を持ち、自分で考えて行動できる人になってほしい。
自分の好きなことや得意なことややりたいことを見つけてほしい。
自分自身の行動に責任をとれる、自立した人になってほしい。
そんな想いが、世の中の多くの親の共通の願いなのでしょう。自分も2人の子どもを持つ1人の親として、上記のような想いはそれら全てが共通していると思います。
そして、親の想いを背負った子ども達が通っている園で働く人達は、その想いをちゃんと理解した上で日々子ども達と向き合っていくことが必要です。そして、少しでもその未来の想いが実現していくような働きかけやアプローチの工夫を日々していくことが必要ですよね
でも、なかなか現状をそこまで整理しきれていない園や組織やチームが多いのも事実。
経営する側の視点として大切にしてほしいのは、
①働いてくれている人達の声を聴く
②利用してくれているお客様の声を聴く
①②を通じて、バランスよく未来への伸びしろを確認して、進化のヒントをいただきながら、更に付加価値の高い組織やチームへ向かう道標とする。今、現状診断プロジェクトをさせていただいている人気園は、3年前にも同じプロジェクトを実施させてもらいました。
やはり、少子化という逆境の中でも勝ち残り、人気を維持し続けて更なる進化をしていく組織のトップとはそういう感覚も研ぎ澄まされている方なのかなと思いますね。CLPが少しでもそんな園のサポート役になれていることをうれしく思います。
働いている人達、利用してくれている人達の・・・
『未来への期待と思いを確認&シェアすることが大切』
そんなふうに思いながら、この現状診断プロジェクトを行っています。
上記のような、『現状診断』を通じて、自園の伸びしろを明確にしたい方はぜひご相談、お問い合わせいただければと思います。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。