勝ち組の共通マインド② ”未来への前始末” ~HAPPYな時間を数多く創り出すコツ・実例編~
- 2025.02.10
- 園トータルサポートCONSULTINGMESSAGE
幼稚園 保育園 認定こども園 勝ち組と負け組 少子化 未来への前始末
先週末、突然の緊急事態発生・・・
子ども達と散歩しながらのランチに出かけようと、玄関の靴棚から靴を取ろうと手を伸ばした瞬間。
私の腰が悲鳴を上げました。
『ぎっくり腰』
そして、楽しいランチは突然の中止となり、それから痛みと不自由とのプロセスを経て、今なんとか椅子に座りながらパソコンを叩いています。実際には椅子に座るのもまだきつい状況。
若い時から、ぎっくり腰になりやすい体質らしく、何度も経験してきましたが、久しぶりだったのでテンション下がりましたね~。だから、息子のサッカーチームのコーチも当然行けないし、娘に靴下をはかしてもらう情けないお父さん状態・・・あらためて、カラダが正常であり健康であることがすべてのベースだなと実感している今。
ぎっくり腰になりやすい人はよくわかると思うのですが、なんでもない動きで急になってしまうんですよね。今回もちょっと靴棚に手を伸ばしただけ、あとはくしゃみをした瞬間になってしまうこともあります。少しずつ改善はしているので、あと2日間くらいあればなんとか普通の生活には復帰できる想定で自分のカラダと向き合っているところです。
さて、今日の本題に入りたいと思いますが、前回のブログがポイント解説編だったので、今日は実例編となります。
勝ち組になるための共通マインドの1つとして解説したフレーズが
『未来への前始末』
前回ブログ記事のコンサルティング先として登場した保育園も10年ほど前に園長先生が私の著書を読んでご連絡をいただき、初めて訪問したときの園児数は45名。
それから数年経過して園児数は100名を超えた時期もありましたが、現在は地域の子どもの数もかなり減少している背景があって、90名弱で横ばいを維持している状況。
つまり、この10年間で2倍の園児数になったということ。このご時世、逆に10年で半分に園児数がなっている園も多く存在する中での勝ち組と言えますよね。
私がコンサル訪問したときは、キャリア別の研修や全体での研修や個別面談にも対応しているのですが、幹部クラスの方々との『ファンづくりミーティング』という会議を必ず行います。そこでは・・・
園児募集活動の強化対策を話し合い、かつそこから地域の中で自園のファンをどうやって増やしていくかというテーマに対するディスカッションを行って、具体的な展開施策を決めて、実行していく。
実は、このようなことは、私の中では当たり前のことで、重要な時間なのですが、この時間をおろそかにしている、突き詰めてできていない園はかなり多いと感じています。(だから差がつくのですが・・・)
そんなことを継続してやってきました。具体的には、地域の広報誌に毎月掲載される、生まれた赤ちゃんの住所エリアから地域ネットワークを駆使してより詳細な情報を入手する。そしてそこの「お子様、お誕生おめでとうございます。」のおめでとうハガキを郵送する。その次のタイミング(2回目の案内)にて、その園で行っている各種子育て支援プログラム(未就園児プログラム)にぜひお越しください。とのお誘いをして・・・
未就園児プログラムの内容や先生方のコミュニケーションレベルなどPDCAを回しながら継続的に強化。その活動のプロセスの中で、自園に入園してくれた人と他園に入園した人、どちらかまだ迷って決めていない(浮遊層)のリストとにらめっこしながら、かなり細かい個別のアプローチ方法まで詰めて対応しています。先日もそのリストを手元に見ながらアドバイス。地域で3園が競合しながらの園児募集実態なのですが、先日の分析だと、全体の50%はこの園に入園している状況でしたね。
そんなファンづくりの施策を継続的に地道に積み上げてきた結果としての勝ち組へ。
そして、未来への前始末は更に先を見据えていまして、認可保育園から幼保連携型の認定こども園への運営モデル移行準備を現在進めており、2年後を目安に実現させる予定。
そこには、私が園の未来コンセプトとして著書にも掲げている
『地域の教育総合コミュニティ化』への構想も盛り込まれています。
児童発達支援、学童保育、産後ケア、子育てカフェ・・・
地域の子育て支援の総合的な受け皿として構想をカタチにすべく園長先生と未来への前始末を日々進めているところ。正直なところ、そのエリアの子どものマーケット推移を見据えると、このエリアにおける必要園数は、1園に終息される未来予想ができるので、そこに向かって現状の地域一番園から圧倒的一番園への進化を目指しています。
地域一番園になる、でもそこに甘んじることなく、未来への前始末を進めていく姿勢は、学ぶべき部分かと思いますね。
さて、その他の事例もお伝えしましょう。
現在、東京都のある幼稚園のコンサルティングをさせていただているのですが、そちらも地域一番園。
少子化で園児数が減少している園がほとんどの中、現時点で360名の園児数を維持しています。昔は300名、400名、500名の園児数がいる園もそんなに珍しいことではなかったのですが、今、350名以上の園児数がいる園もかなり少ないのが実態。
私のコンサルティング経験の中で、一番園児数が多くいた園は当時690名の園児数。だいぶ前にサポートは終わってしまっているのですが、風の便りによると、現在200名程度に園児数がなっているそうです。私の記憶では当時19クラスでの運営でしたから、今は空き教室だらけ・・・
まさに ”栄枯盛衰”
ですから、園児数を維持するだけでも大変な時代。上記の東京のA園も、まわりの園が園児数を減少させていく中、これまでいろいろな施策を展開して維持されてきましたが、次年度に向けた未就園児教室の申し込み状況が例年レベルよりもよくないという報告が私にありました。
でも、勝ち組マインドを持っている人とそうでない人の差はそこからの頭の切り替えスピードにあります。次のコンサル訪問時に相談されたのが、認定こども化に向けた準備ステージに入ったほうがいいのかどうか。そして、その流れを踏まえた中期的な運営モデル構想として、おそらくこの流れだと年少クラスが1クラス減少する可能性があるので、そこで『給食事業』を展開をしたほうが、地域の子育てニーズや保育園との競争環境の中で優位に立てるのではないか?とのご相談。
以前から上記の理由により、給食事業を園舎内リフォームでチャレンジしたいとの構想を持ってはいたのですが、空き教室がないなかで無理くりリフォームをすることにそれなりの壁が発生したこともあり、中期的に空いてくるであろうの教室の有効活用構想にイメージを切り替え。
そして、早速、給食事業のサポート会社、設計士、調理器具等の搬入・設置専門業者、施工担当会社に私も加わったプロジェクトチームが発足されて、すぐに現地を見ながらミーティングがスタート。
もちろん、年度別に空いていく教室の活用イメージとして1歳児クラス、2歳児クラスを展開していきながらの認定こども園化をプランしていくことにもなる。
上記に加えて、園庭の遊具も古くなってきたという理由も重なって、次年度の夏に向けて『園庭リニューアルプロジェクト』も同時進行で立ち上げ。このプロジェクトには、保護者や卒園児や行政の方々や専門化や専門業者を巻き込みながら進めていく予定で準備がスタートしました。園のホームページやインスタグラムも活用してこのプロジェクトの主旨や思いも発信中。
それに加えて、園児募集活動戦略の接点の深堀りと子育てトレンドなども考慮した上で、私が提言している「産後ケア&サポート」の仕組みづくりにも着手していこうとしています。
もちろん、上記の各プロジェクトや構想をカタチにしていく上では投資額も必要です。そこに関しても地域一番園を維持してきたからこそのストックがあるので対応キャパがあるわけです。
『良い状態のときにこそ、そこに停滞することなく次への一歩を進める』
これも、勝ち組の共通マインドの1つになります。
このような一連の判断と動きこそ「未来への前始末」の実例と言えるでしょう。
この園が地域一番園を維持できている理由とも言えます。トップのマインドがそこにあるからです。
さて、逆の実例も少しご紹介しておきましょう。
ちょっと前にこのブログに書いた記事からそのまま文章を引用させてもらいます↓↓
先日、コンサルティング先の幼稚園にて、経営陣の方と新入園児数の推移グラフを見ながらのディスカッションタイム。50名⇒40名⇒30名⇒20名⇒10名・・・この5年間で毎年10名ずつ新入園児数が減少してきている。さすがにこのままでは園がつぶれてしまうということで、経営相談があり、コンサルティング契約を結ばせていただきました。
詳細は控えますが、私のほうから、適正な経営改革のポイントとなる視点や施策についての実態を質問しながら確認していったわけですが、そんな流れの中で、
『雑賀さんの言葉が、本当に心に沁みて・・・』
『この状況になってしまったのは、明らかに我々経営陣の責任だと痛感しました。』
自分たちが信念を持って貫こうとしていたことが、時代や地域の子育てニーズと大きくずれていたのにも関わらず、間違ったこだわりを持って、そこに固執してしまった。
という反省の声。
先代(両親)が築いてきた歴史や伝統を引き継ぐことが我々の使命だと思って、そのスタイルにこだわってやっているつもりだったけれど・・・
そこで、私のほうから、『こだわりと頑なは違うんですよ』という話をさせていただきました。
先代が築いてきたこの園を地域に残していき、地域の子育てや幼児教育に貢献していきたいという思いが強いのであれば、変わらないことで自園のスタイルを守るということではなく、変わることで自園の存在意義をブラッシュアップさせていくことが重要ですよ。ということ。
『頑なとは変わらないこと。こだわりとは変わっていくこと』
こだわりがあるので、変わってはならない!!なんて強く思い込んでいる人に遭遇することがあるのですが、、それはこだわりではなく頑なであるとお伝えしています。
ということで、この実例は・・・
『未来への前始末を怠ってしまったからこその後始末ステージの到来パターン』
となりますかね。
相手よりも先手、先手をとろうとして常に情報収集と判断をスピーディーに行って組織を動かしているトップ&リーダー。
なんとかなるだろうと甘い感覚で、実情を受け止めず、困ってから後手後手になってようやく動き出すトップ&リーダー。
『未来への前始末』vs『いつの間にか後始末』
どちらが勝ち組になるのか?
勝ち組のマインドと負け組のマインドの差異を実例でお伝えしたくて今日は少々長くなってしまいましたが、こうやって実例をお伝えするとわかりやすいですよね。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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