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それは間違いではなく、だだの違いである ~他人と自分の違いを受容できる”はかり”を身に付ける~

10月に入り、ようやく秋っぽくなってきましたね。

仕事の関係で、教育の現場や関係者とともに時間を過ごすことが多いほうだと思うのですが、最近の子ども達に対する教育の方向性やポイントとして、『非認知能力』や『主体性』といったフレーズをよく耳にします。

確かに、未来に向かってこれから起こる様々な環境変化や進化の中で、求められていく能力や資質として重要であることは間違いないでしょうね。

『定められたレールやルールに従ってそれを正確に着実に実行していくこと』

ある意味、日本人としての今までのストロングポイントの1つになっている領域なのかなとも思いますが、これからは・・・

『環境変化のスピードアップや情報過多の時代の中で、何が正しいレールなのかルールなのかも誰もわからないという状態に遭遇する機会が増えていく』

のではないか・・・

そうなったときに、非認知能力や主体性がないと、そこでフリーズして身動きできない人間になってしまう。ということを懸念して、今取り上げられているんだと思います。つまり・・・

『ロールモデルがいない、存在しない状態の中で、何かを推し進めていく能力が求められる。』

ということなのかなと感じています。

『主体性を育てる』

言葉としてはシンプルですが、実際にどうやったら主体性は育つのか?

そう問われるとちゃんと回答できる人、実際に教育現場で高いレベルで実践できている人は少なくなってしまうのかなと・・・

先日、YouTubeを見ていたら、サッカー日本代表の元監督であり、今は学校経営もされている岡田武史さんが語っていた内容に共感したので、私の意見なども入れ込みながらここでシェアさせていただればと思います。

人と自分の考え方や進め方が違うと感じたときに、それをすぐに相手が間違っていると捉える人や主張したがる人がいるが、その思考がよくないので、直してあげたほうがよい。

『それは、相手と自分が違うだけであって、どちらも間違いではない』

多くの人との接点が増えれば増えるほど、自分の感覚や考え方と違うと感じる時間は増える。でもそれが人生であり、すべての人が自分と同じ感覚と考え方を持っているなんてありえない。

そこで、あの人は間違っているというマウントをとって、自己防衛&自己正当化しているのではなく、

『自分との違いを認め合って、共通の目的のために互いに落としどころを見つけていくことが大切』

認め合わず、それぞれが自分勝手に行動していたら、チームも地域も社会も絶対によくいならない。

認め合い、共通の目的のための皆が積極的に関わり合える風土を中心になって築いていける人が、これから必要とされるリーダーであり、そういう人たちを育てていく必要を感じ、それを実現していくためにこの学校を運営している。

まさに、岡田さんこそ今求められる真の社会的リーダーだなと感じましたね。だって、今までの学校教育のレールやルールを最低限守りながらも、新しいレールやルールをその学校に入れ込んで、主体性を発揮して、世の中を良い方向に変えていける未来のリーダー育成をしているのですから。

『それは間違いではなく、だだの違い』

そう受け止められる思考と人間の器(キャパシティ)を育てていくことって大切ですよね。

かつて、こんな言葉を聞いたことがあります。

『人との違いを比べるのではなく、違いを楽しめるようになったら、人との出会いはどんどん楽しくなっていった。』

う~ん、これは自分も含めて多くの人に当てはまることでしょうね。

自分も若くて力がなくて、世間知らずで、視野が狭かった頃・・・いちいち、相手と自分を比べてかってに落ち込んでいたり、意味もなく相手を否定してしまっったりするときもあったように思います。(今も多少はその傾向が残ってはいますが・・・)
 
まだまだ”自己確立”していなかった証拠でしょうし、今だに人間として発展途上なんだろうなと思っています。

自分が何を大切にして、どういうスタンスで生きていくのかが明確になっていない時期って、やたらと悪い意味で他人を気にしてしまうんでしょうね。

自分が出会ってきた人の中には、大きなコンプレックスを抱えていていつも、誰かと自分を比べて一喜一憂している人もたくさんいましたね~。

ちゃんとその人と深い話をしたわけではないのに、かってに、その人のことをこういう人だろう・・・と決めつけている人も多いかもしれません。

相手に興味を持っているようで、実は興味を持っているのは自分自身。その殻に閉じこもっているだけで、開放されていない人達の特徴の1つが人との違いをやたらと気にしすぎてしまうことかなと。

だから、そういう人は、今の自分以上の自分に成長していくことは難しい・・・

そのスタンスを変えて、人との違いを比べる自分から、人との違いを楽しめる自分になれたら、それからの出会いやご縁は常にハッピーな時間になっていくということなのでしょう。

それに加えて、イチローがこんなことを言っていたことを思い出しました・・・

『人より頑張ることなんてとてもできることではない。あくまでも”はかり”は自分の中にある。

自分なりにその”はかり”を使いながら自分の限界を見ながらちょっと超えていく。

それを繰り返して、一つひとつ積み上げていくことでしか、自分を超えることはできないと思う。』

なんだか、その時の自分の心に響いたので、メモをしておきました。

人との違いを比べるというのは、日々、いろいろな人の”はかり”を気にして生きているということなのかもしれませんよね。つまり、自分自身の”はかり”がちゃんとその時点では確立されていないから、まわりにある数々の”はかり”に振り回されて、自分の状態がどうなのかがいつもよくわからない。人との違いをネガティブに捉えがち。

自分の”はかり”がある程度確立されている人であるからこそ、他人の”はかり”にあまり振り回されることが減少していく。つまり、他人と比較するという感覚から、他人と自分の違いを良い意味で受容できるようになっていく。だからこそ、相手に対する敬意やリスペクトの感情も芽生えやすくなっていく。

SNS等により、良い意味でも悪い意味でも情報過多の時代なのでしょうが、自分の”はかり”や”ものさし”がしっかり確立されていない人にとって、情報の数々が混乱を招いたり、自分でかってにネガティブモードになってしまうような1つの要因なのかもしれませんね。

『人との違いを比べるのではなく、違いを楽しめるようになる』

『人との違いを間違いだ!と責めるのではなく、広い心で受容できる人間になる』

自分自身の器を大きくしながら、自分の中で絶対的な”はかり”を育てていくことによってそれは実現されていくのかなと思います。

これは、人間としてより成熟していくための永遠のテーマなのかもしれませんね~。そのレベルが高まっていくことによって、同じ日々だとしても捉え方が変わることにより楽しさの量が増幅していくのでしょう。自分はまだまだ人と比べて一喜一憂してしまう未成熟レベルなので、ちょっとでも成熟度を高めるために違いを楽しむモードに切り替えていきたいと思います。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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