共有している時間が多いから、理解度が高いはずというのは大きな間違い ~話し込む、語り込む時間を大切に~
- 2024.09.24
- MESSAGE園トータルサポートCONSULTING
今日はなんだか急に秋っぽさを感じる気候になりましたね~。
朝と夜は半袖だと寒いくらい・・・そんな季節の変わり目は体調を崩す方も多いと思うので、気を付けないといけませんよね。
さて、今日は、埼玉にて9月から幼保連携型認定こども園として新たなスタートをきった学校法人へのコンサルティング訪問。
午前中は園長先生との相談タイムでしたが、新しいスタートの中で順調なこともあれば、イメージ通りには進んでいないこともあるのが現実。
もちろん、職場の先生方に対しても、少し自分が思い描いている関係性や対応とのギャップを感じているといった相談もありましたかね。
特に幹部クラスの先生はこれまで多くの時間を共有してきたのだから、もっとこちらの考え方や求めていることを気づいて、率先して動いてくれたら助かるんだけど・・・
そこで、私がお伝えしたことは、
お互い長い間、時間をともにしてきた仲間だから、理解し合っていると思いがちなのですが、実は互いの経験則や立ち位置の違いの中でいろいろな意識ギャップが生じていることも多い。
ということ。これは、コンサルティングの現場でとても強く感じています。
近い存在だからこそ、そういった部分に互いの甘さが生じてしまう。
共有している時間が多いから、理解度が高いはず・・・
というのは大きな間違い
であり、いくら時間をともにしても、質の高い意見交換や日々のコミュニケーションができていなければ、意思疎通レベルは低いわけですよね。
特にトップと幹部やリーダーの間で、そのようなことが起こっているとその下にいる人達は、誰の意見や考えを尊重すればよいのか混乱してしまうケースが多くなります。
トップの言い分としては、
「これだけ一緒にいるし、幹部なんだから自分の想いや考え方は何も言わないでもわかってもらわないと困るんだよね・・・」
その考え方が少々危険だなと思っています。
『自分が思っているよりも、自分の意思や考え方は伝わっていない』
そうやって思っているほうが、現実や真実に近いでしょう。そんなに都合よくいかないわけですよね。そんな背景の中であらためて大事だなと思うのが・・・
『話し込む時間、語り込む時間をあえて作ること』
例えば、創業時や起業するときに、数人の仲間と立ち上げたとします。そのときは、自分たちの夢や野望を語り込む時間が多かったのに、会社の成長プロセスと日々の忙しさの中でそういう時間がいつの間にか削減されている・・・そして、日々のルーティンをこなすことで精一杯になってしまう。
話し込む、語り込む時間の中で、互いの価値観、労働観、夢、目標、役割認識、優先順位などをすり合わせ、再確認し合っていくことがとても重要なこと。
それぞれの意見の相違を語り込む中で、上記のようなものが組織やチームとして整理、精査されていく機会になります。そのベースを共有化することで、日々の判断の方向や決断のポイントがそろっていくので、意思疎通のレベルが上がっていくわけです。
これは、会社や組織だけでなく家族でも大事なことでしょう。
言わなくてもわかってほしいとか、互いにめんどくさいとか、そうやって意見の相違を修正していくのがストレスだから・・・といった理由で話し込む時間をおろそかにしている人達は、その状態の中で相手がこう思っているだろうなとか、こんなふうに捉えていたらどうしようとか、勝手にイメージして
いろいろ考えたり、妄想したりする時間が増えていきます。
実は、その時間が更にストレスを生み出していく・・・
そんな悪循環のスパイラルに入っている人達からの相談をたくさん受ける立場なのですが、正直なところ、もっとお互いちゃんと話せば済むことなんだけどな~と思いますね。
今日も、そんなアドバイスをさせていただきました。そうお伝えしたところ、園長先生も語り込むとか話し込むという時間は忙しさの中で、最近ぜんぜんお互いにとれていなかったことに気づき、反省されていましたね。
そして、話し込む、語り込むときに注意しなければならないのことは、互いに受容し合うこと、互いに敬意を払うこと、一方的にならないことつまり・・・
『互いに聞く耳を持つ』
ということになります。
当たり前のことですが、人は当たり前のレベルで差がついているのも事実。互いが自分の意見を一方的に伝えているだけでは、まったく建設的な時間にはならないですよね。自分ではそうしているつもりがなくとも、相手がそう感じていたら・・・
実は、自分では気を付けていると思っているトップやリーダーでさえもその他社員やスタッフには、一方的に考えを押し付けるトップ、リーダーだと認識されているケースは少なくないと感じます。
現実的に、コンサルティングの現場でよく遭遇するケースでもあるからですね。
理解しあえているだろう。わかっているだろう。
『その”だろう”を払拭するための時間をしっかりとっているかどうか??』
そんな自問自答を日々して、時間の質を上げる努力をしていくことは自分のためにもなるし、相手のためにもなる。自分の中の~だろうというイメージから相手がずれた言動や行動をしたとき、そのズレ幅がストレスの原因になりやすい。でもそれは自らが招いたことだと思えていない人がほとんどかもしれません。
今日のコンサルティング現場で、そのような話題になりましたので、お伝えしてみました。
強い組織づくりやチームづくりの肝は・・・
日々、話し込む、語り込む時間の中で、互いの価値観、労働観、夢、目標、役割認識、優先順位などをすり合わせていくこと。
日々の継続性や定期的な機会創出が意図的に必要なことであり、ある日、全員で研修をしたからといって、会議を突然やったからといって実現されるものではありません。
特に、組織のトップ&幹部&リーダーの話し込み、語り込みの時間を意識的、意図的にやり続けることが重要でしょうね。
自分は以前、部下や後輩との意思疎通レベルが足りないなと思ったら、一緒にお酒を飲みに行きながら、意図的に語り込みをしていました。もちろん、聞く姿勢を優先しながら・・・
あらゆるトラブルや問題発生の根源的な原因は、けっこう、『コミュニケーションの量と質』にあることが多いですよね。
わかっていると思ったのに・・・
伝わっていると思ったのに・・・
だったらちゃんと話していけばよかった・・・
互いにめんどくさがらず、向き合って、真剣に話す時間を多く作り出すことって、とても有意義で価値のあることだと思いますね。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。