ポジティブ思考と楽観バイアスを混同しない!!~仕事の質は準備の質で決まる~
- 2024.05.31
- 園トータルサポートCONSULTINGMESSAGE
昨日の逗子海岸花火大会はちょっと天気が心配されましたが、ラッキーなことに、打ち上げ時間の19時半~20時15分の間は雨も降らず、素晴らしい花火観賞タイムとなりました。
毎年のことですが、やはり最大の見せ場は『コロワイドショー』
飲食業界での売上高5位以内に入る『コロワイド』がかなり逗子海岸花火大会のスポンサーとして貢献してくれています。
『コロワイド』ではあまりピンとこないかもしれませんが、牛角、かっぱ寿司、北海道、フレッシュネスバーガー、大戸屋などの飲食店を展開するグループで、甘太郎という居酒屋からスタートしたのですが、その創業地が逗子なんですよね~。
逗子海岸の花火大会の特徴は、『花火と音楽の融合』だと思いますが、それぞれの曲に合わせて、見事に花火のタイミングや演出がされていてそれが30分間ノンストップで続いていく夜空に感動。
創業の地に対する恩返しとして、これほどまでのレベルで還元してくれるコロワイドに感謝ですし、数万人の人達をハッピーにさせるような地域貢献、社会貢献ができる企業を作り上げた創業者や経営陣の方々を尊敬します。
最後のクライマックスシーンはまさに圧巻のショータイム!!そして、自然と会場全体から大きな拍手が沸き上がって終了。
さて、話は変わり・・・
今日は、幼稚園から幼保連携型認定こども園に9月から運営移行をする法人の園長と幹部メンバー2名に同行して、弊社CLPのコンサルティング先である、認定こども園に足を運んできました。
というのも、先日久しぶりに上記の幼稚園に訪問して、『こども園化に向けた準備は順調ですか?』とお聞きしたところ、実際にオープン条件としての人員採用もまだできておらず、そして、実際に運営する上で、これまで経験値のなかった、乳児対応(保育部門)におけるあらゆる準備がかなり後手後手になっている実態が判明。新園舎の建設は順調に進んでいるのですが、ソフト面における準備がかなり遅れている。
そして、6月後半に開催される「入園説明会」で説明すべき各種の準備項目がまだぜんぜん整理されていない。ということで、先駆者であり2年前に同じプロセスを踏んだ、弊社コンサルティング先の認定こども園を見学して、園長先生や幹部クラスの先生にいろいろと準備ポイントやそれまでに行うべき課題などについてレクチャーを受けたほうがよいと思いまして、私が急遽、調整アテンドをさせていただきました。
正直、私が話を聞いていたときに、9月からスタートする状況の中でかなり準備が遅れている状況を察知しましたし、準備の責任者になっている先生もとても不安そうだったので、すぐに私も手を打ちました。『なんとなるさ』という時間はもうなく、タイムリミットが迫っているので。
ポジティブにモノゴトを考えるのは良いことなのですが、この状況はそうではなく、『楽観バイアス』が悪い方向に働いてそれがゆくゆく大きな問題発生につながってしまうと強く感じました。
『楽観バイアス』とは
自分自身について不確実性が伴う未来予測を楽観的に見積もる心理的傾向
人間は自分にとって好ましい結果が発生する確率を過大評価し、不利な結果が発生する確率を過小評価する心理的傾向
と言われています。
今回、このような状況に陥ったのは、あきらかに『情報不足に伴うリスク認識不足』が要因かなと思います。幼稚園から幼保連携型認定こども園に運営移行する場合、甘い見積りの人は、なんとか今の延長線上で乳児&保育対応ができるだろうと思ってしまう傾向がありがちかなと。でもそれは似て非なるものであると考えたほうがよいでしょう。
スタッフの採用から保育ノウハウやポイント、業務オペレーション、シフト編成、給食調理体制、慣らし保育の期間設定、オムツの取り扱いルール、午睡対応などなど
今までの幼稚園運営とはまったく異なる領域での新しいチャレンジがスタートするという認識で準備を段階的に進める必要がありますよね。上記の各種情報を複数の園から入手をして、その内容を参考にしながら、自園の運営基盤を構築していく必要があります。そしてそれを経時進化させていくことで、品質アップを図っていくわけです。
故に、ある程度、上記のプロセスを経験してきた先駆者の成功モデル園から直接学ぶ機会を増やした方がいいですよね。もちろん各園で細かい部分のルールや進め方は異なりますが、その中で成功のエッセンスを整理整頓していく準備プロセスが大切でしょう。
『百聞は一見に如かず』
各地の行政によっても、条件やルールなどが異なりますから、それも把握していく必要がありますかね。今回の案件で強く感じたことは・・・
『ポジティブ思考と楽観バイアスを混同しない』
ということ。『なんとかなるさ』という前向きな思考が良い結果をもたらす場合と、それが仇となって大きなトラブルにまで発展してしまう場合の両面があり、それは”諸刃の剣”にもなってしまう。
先日の弊社主催の新人研修会で以下のようなことをお伝えしました。
後始末するのは誰でも嫌でありネガティブタイムにつながってしまいますよね。だからこそ・・・
『前始末の法則』
今回のケースもまさに、前始末に対する時間の使い方が良い状態ではないな感じたので、少しだけ前始末につながるサポート役をさせていただきました。
おそらく、想定外がわからなすぎて楽観バイアスが少々発動してしまったパターンかなと。
『人間は経験値や体験値が増えていく中で、今まで想定できなかったあらゆることに対する想定力が増えていくから、準備力が高まってあとから困ったり、後始末をするというケースを減らすことができる。』
私はそれが人として仕事力や成熟度が高まっていくプロセスだと考えているのですが、どんなに優秀な人でもまったくやったことがない領域の仕事における、想定力はなくて当然ですよね。
だからこそ、新しい領域のチャレンジの前始末は・・・
『新しいチャレンジ領域の先駆者や成功モデルからできるだけ多くの情報を収集すること』
これがポイントになると思いますね。だって頭で考えていてもリアリティがないわけですから。
『悲観的に準備して、楽観的に行動する』
この言葉の真意は、どんなことが起きても対応できるように準備をしておけば、自信を持って行動することができるでしょ。という意味ですね。
でも、この逆のプロセスで前始末を怠ってしまった場合・・・
『楽観的に準備して、あとから困る(後悔する)』という未来が待っているわけです。
もっと計画的に準備を進めておくべきだった、もっといろいろと情報収集しておけばこんなことは回避できたのに・・・そんなネガティブマインドにつながる未来が待っている。
今回、私がたまたま上記の幼稚園に訪問して、ちょっと雑談をさせてもらったときに、悲観的に準備をできていない実態の中で、少し”楽観的”な雰囲気が感じ取れたので、職業病みたいなスイッチが入ってしまったということですかね。
今日も午前中の10時から訪問して、午後3時半までみっちりいろいろなテーマでレクチャーを受け、たくさんメモをされていましたので、それらの情報が9月までの良質な準備につながるといいなと思います。そんな時間をとっていろいろと教えてくれた、園長先生や主任の先生にも感謝ですね~。
今日は仕事現場での実例から「ポジティブ思考と楽観バイアスのニュアンスの違い」について自分なりに感じたことをお伝えしました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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