バックトラッキングのスキルを習得する ~アウトプットに焦らず、しっかりインプットの量と質を高める~
- 2024.05.13
- MESSAGECONSULTINGPERSONAL COACHING
GWも終わり、1週間が経過して仕事モードへのスイッチが入ってきた方々も多いのでしょうか。弊社CLPとしての業務提供内容の中で、経営コンサルタントとして活動している時間が全体的には多くなりますので、人の相談にのる時間が多くなります。
最近は特に、相談者の状況や環境設定に応じて、コンサルティング要素、カウンセリング要素、コーチング要素・・・この3つの割合を微調整しながら対応していますし、その必要があると思っています。
ある程度、使い分けをしながら対応できるようになったのも、20代からこの仕事を継続してきた中で、『量が質に転化』してきたからなのかなと・・・
最近は、全体傾向として精神的にナイーブな方々も増えているので、カウンセリング的な要素もけっこう必要になってきているなと強く感じている今日この頃。
まあ、コンサルティングであろうが、カウンセリングであろうが、コーチングであろうが、自分の大切にしているスタンスは・・・
相手の話や感情をしっかり正確に『受け止める』こと。
これができないと、相手との信頼関係につながりづらいと思っているからです。
じゃあ相手を受け止めて、ある程度信頼を勝ち取っていくためにどんなスキルが必要かというと・・・
『バックトラッキング』
まあ、言い方はいくつかあって、人によっては『オウム返し』と言ったりするかもしれません。簡単に言えば、相手の話をちゃんと聞いて、整理してあげるスキルでしょうね。
だいだい、人間が悩んでいるときってよくお伝えするのですが、以下の3つの要素が不安定になっていて、自分でコントロールできていない状態になっているときですよね。
①頭の中身 ②時間 ③感情
だからこそ、その不安定やコントロール感の欠如を軽減してあげることが大切。頭の中身を整理してあげて、時間もうまくコントロールできるようにしてあげて、感情が落ち着くようにリラックスさせてあげる。それが相手のニーズというもの。そのニーズを満たすスキルとして1つ有効だとされているのが『バックトラッキング』のスキルだということでしょう。
自分はそもそも『バックトラッキング』のスキルを何かの研修で学んだというわけではなく、これまでの相談量の中で自分なりにより良く対応するための工夫をしてきたら、自然とそのスキルが高まっていたというのが実感ですね。
自分が積み上げてきたうえで自然とやっていたことは、『バックトラッキング』だったんだとあとから気づいたという感じ。
少し、情報収集してみると、バックトラッキングには3つのポイントがあるらしいですね。
①事実と思いに共感する
②気持ちや感情に寄り添う
③相手の話を要約してあげる
つまり、上記の①②③が上手にできれば、ある程度相手のニーズを満たし、信頼への第一歩につながっていくということ。これは、自分もなんとなく自然とやっていることですかね。
①②は比較的難しくないかもしれませんが、以外と変なプライドや柔軟性が欠如している方にとってはそう簡単ではないかもしれませんね~
Aさん『昨日、残業で大変だったよ。夜の8時まで頑張ったよ~』
Bさん『そうなんだ、大変だったね』
Cさん『いや、そんなの大変じゃないよ。自分なんて夜の8時が当たり前だから・・・』
そんな反応の差があるんじゃないかなと思うわけです。
Bさんは相手のニーズがちゃんとわかって言動を調整できている人。
Cさんは相手ニーズを正確に捉えることができず、自分の感情のほうを押し付けてしまう人。
この差って日常の中でよく起こっていますよね。
だから、『バックトラッキング』のスキルは人としての成熟度も問われるのかなと思います。自分本意で自分優先の人は、この対応が苦手でしょうね。自分で精一杯だから・・・
③の要約をするスキルは少々トレーニングが必要かなと。この分野については、自分は学生の頃から比較的得意なほうかなという自覚がありますかね。それに加えて、社会人になって、上司が主催している勉強会の講義内容を月1回レポート化する仕事を2年間経験させてもらったことが、更にスキルアップにつながったと思っています。
毎月、上司の講義を録音したテープをウォークマンで繰り返し聞きながら、徹夜をして毎回雑紙の裏に手書きで約40枚くらい書き起こす。それをある程度整理整頓&わかりやすいように要約して仕上げるという業務内容。
要約しても30枚~35枚のレポートになりますので、2年間で相当の量をやり切ったという自負があります。(もう今の若い人たち、”ウォークマン”で言っても知らないんでしょうね)
この経験値も『量が質に転化する』価値ある時間だったと・・・
そんな要約力を高める経験値にプラスして、20代の頃から、人前でプレゼンテーションする研修やら講演会の経験も積ませてもらったので今の自分がありますよね。そう当時は必死で毎回緊張して大変な思いでしたが、それらの経験量が・・・
『インプット&アウトプット』のスキルをバランスよく高めていくことにつながったと。
そんな積み上げを経て、今思っていることは・・・
『アウトプットの質は、インプットの質に大きく影響している』
ということですね。
相手の役に立つ言動や行動ができる人(アウトプットレベルが高い人)になるためには、相手のニーズや思いや気持ちをちゃんと受け止められる人(インプットレベルが高い人)になっていることが前提かなと思うわけです。
だからこそ、社会人にとってある意味『バックトラッキング』のスキルを習得していくことは多いに価値があることであり、信頼や評価を得ていくための基盤になっていることかと思いますので、あらためてテーマとしてとピックアップしてみました。
『アウトプットに焦らず、しっかりインプットの量と質を高めること』
伸びる人や成長が早い人の共通特徴の1つだとも言えますよね。伸びる人ほど、人の話を丁寧に聞く姿勢が身についています。その逆は、相手の話をちゃんと聞かず、いつも上の空・・・
そんな差も日常のビジネスやプライベートタイムの中ですごく感じますね。皆さんも『バックトラッキング』を意識しながら、インプットの量と質を上げていくと、まわりからの印象や信頼が変化していくかもしれませんよ。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。