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わかっているだろう、伝わっているだろう? ~”だろう”を払拭する時間を確保する~

今日は、春の嵐のような天気で、ものすごい風でしたね~。

顧問契約先の幼保連携型認定こども園を見学したいという千葉県の園長先生のアテンドでその時間帯に移動していたのですが、あのレベルの風だと傘を差すのも危ないくらいでした。

新園舎&児童発達支援事業の実態など、いろいろな情報交換をする中で、園児募集のマーケティング面やら、組織づくりのマネジメント面など多岐にわたる意見交換が活発になされていましたね。

やはり、『百聞は一見に如かず』ということで、現地でリアルを体感しながらの情報&意見交換が良質なインプットにつながると思います。それを感覚的に体得している人は、基本的にフットワークが軽いですね。

さて、弊社CLPがサポートしている幼稚園や保育園や認定こども園、そして一般企業も含めて、創業して間もないというところよりも、数十年の歴史がある組織がほとんど。

それだけの歴史があるということは、新卒や新規中途採用メンバーよりも、その組織内に複数年勤務されているメンバーのほうが多いということになりますよね。そんな組織実態の中で感じていることを今日は書きたいと思います。

『お互い長い間、時間をともにしてきた仲間だから、理解し合っていると思いがちなのですが、実は互いの経験則や立ち位置の違いの中でいろいろな意識ギャップが生じていることも多い』

これは、コンサルティングの現場でとても強く感じています。

近い存在だからこそ、そういった部分に互いの甘さが生じている。共有している時間が多いから、理解度が高いはず・・・というのは大きな間違いであり、いくら時間をともにしても、質の高い意見交換や日々のコミュニケーションができていなければ、意思疎通レベルは低いわけですよね。

特にトップと幹部やリーダーの間で、そのようなことが起こっているとその下にいる人達は、誰の意見や考えを尊重すればよいのか混乱してしまうケースが多くなります。

トップの言い分としては、

「これだけ一緒にいるし、幹部なんだから自分の想いや考え方は何も言わないでもわかってもらわないと困るんだよね・・・」

という気持ちになるのはわかるのですが、その考え方は少々危険だなと思っています。

『自分が思っているよりも、自分の意思や考え方は伝わっていない』

そうやって思っているほうが、現実や真実に近いでしょう。そんなに都合よくいかないわけですよね。そんな背景の中であらためて大事だなと思うのが・・・

『話し込む時間、語り込む時間をあえて作ること』

立ち上げのときなどは、自分たちの夢や野望を語り込む時間が多かったのに、チームの成長プロセスと日々の忙しさの中でそういう時間がいつの間にか削減されている・・・そして、日々のルーティンをこなすことで精一杯になってしまう。

話し込む、語り込む時間の中で、互いの価値観、労働観、夢、目標、役割認識、優先順位などをすり合わせ、再確認し合っていくことはとても重要なこと。

それぞれの意見の相違を語り込む中で、上記のようなものが組織やチームとして整理、精査されていく機会になりますからね。

そのベースを共有化することで、日々の判断の方向や決断のポイントがそろっていくので、意思疎通のレベルが上がっていく。これは、会社や組織だけでなく家族でも同じように大切なことでしょう。

互いにめんどくさいとか、意見の相違を修正していくのがストレスだからといった理由で話し込む時間をおろそかにしている人達は、その状態の中で相手がこう思っているだろうなとか、こんなふうに捉えていたらどうしようとか、勝手にイメージしていろいろ考えたり、妄想したりする時間が増えていきます。

実は、その時間が更にストレスを生み出していく・・・

そんな悪循環のスパイラルに入っている人達からの相談をたくさん受ける立場なのですが、正直なところ、もっとお互いちゃんと話してすり合わせをすれば済むことなんだけどな~と思いますね。

そして、話し込む、語り込むときに注意しなければならないのことは、互いに受容し合うこと、互いに敬意を払うこと、一方的にならないこと。

つまり・・・

『互いに聞く耳を持つ』 ということになります。

互いが自分の意見を一方的に伝えているだけでは、まったく建設的な時間にはならないですよね。自分ではそうしているつもりがなくとも、相手がそう感じていたら・・・

実は、自分では気を付けていると思っているトップやリーダーでさえもその他社員やメンバーには、一方的に考えを押し付けるトップ、リーダーだと認識されているケースは少なくないと感じます。現実的に、コンサルティングの現場でよく遭遇するケースだったりしますので。

理解しあえているだろう・・・わかっているだろう・・・

『その”だろう”を払拭するための時間をしっかり確保しているかどうか??』

そんな自問自答を日々して、時間の質を上げる努力をしていくことは自分のためにもなるし、相手のためにもなる。

『強い組織づくりやチームづくりの肝は、日々、話し込む、語り込む時間の中で、互いの価値観、労働観、夢、目標、役割認識、優先順位などをすり合わせていくこと』

日々の継続性や定期的な機会創出を意図的にしていくことが必要だと思います。ある日、全員で研修をしたからといって、会議を突然やったからといって実現されるものではありません。

特に、組織のトップ&幹部&リーダーの話し込み、語り込みの時間を意識的、意図的にやり続けることが重要でしょうね。

自分は以前、部下や後輩との意思疎通レベルが足りないなと思ったら、一緒にお酒を飲みに行きながら、意図的に語り込みをしていました。もちろん、聞く姿勢を優先しながら・・・

あらゆるトラブルや問題発生の根源的な原因は、『コミュニケーションの量と質』にある。

長年、コンサルティング活動をしてきて強く実感していることの1つでもあります。

わかっているだろう・・・
伝わっているだろう・・・
だったらちゃんと話していけばよかった・・・

互いにめんどくさがらず、向き合って、真剣に話す時間を多く作り出すことって、とても有意義で価値のあることだと思いますね。

明日は、かれこれ15年以上、コンサルティングサポートを継続させてもらっている認定こども園の経営方針発表会に参加してきますが、その場も新年度に向けて、しっかり『意思疎通』のレベルを高めて、お互いの『・・・だろう』をなるべく払拭することが大きな目的となります。

やはりスタートは肝心で、なんとなくわかっているだろうと思ってふわっと新年度がスタートしてしまわないようにしたいものですよね~。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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