人生は枠取り合戦?? ~今の枠ではなく、未来の枠に思いを巡らす~
- 2023.11.28
- MESSAGEPERSONAL COACHING
当たり前ですが、人それぞれ違いがあります。
人が集い、関わり合う中でその違いを互いが認識して絶妙なバランス調整が行われていくのが社会であり、組織であると思っています。
言い方を変えれば、皆それぞれの『キャラ』が存在している。そして互いのキャラを認識しているからこそ、それぞれが自然と補完しながら生きているとも言えますよね。リーダーシップを発揮して引っ張っていくキャラもいれば、目立たないけれど、縁の下の力持ちとして献身的に全体をサポートするキャラもいる。
それを仲間やチームという領域から社会という領域に広げて考えてみると・・・
『社会には、いくつかの”枠”が存在している』
今、その枠を埋めている人間は誰なのか?
その枠を奪い取ろうと虎視眈々とねらっている人間は誰なのか?
今は社会や組織の中にはない”枠”を新しく創造しようとしている人間は誰なのか?
今、自分がその枠の中のどこに存在しているのか?
マーケティング用語では、「ポジショニング」と言ったりもしますよね。
ポジショニングとは・・・
自社製品と競合他社製品との、市場での位置づけのこと。
競合他社に対して相対的に独自のポジションを築き、差別化をはかることで業界内で勝ち組になっていくという考え方。
社会の中の自分に置き換えて考えれば、自分とその他大勢の人たちを比較して、自分が存在感と価値を発揮できそうな枠(ポジション、キャラ)を見極めようと考えることが大切。何でも一番なんていう人間はこの世に存在しないわけですから・・・
そして、そのプロセスにおいて必ず起こることは・・・
『自分が目指そうとする枠には、先駆者が存在する』
ということ。
社会全体で見れば、当然存在するでしょうし、自分の組織やチームというスケールで考えても、先駆者、つまり自分よりもその”枠”に相応しく能力が優れている人間が存在しているケースもあることでしょう。
だから無理だ・・・と思ったらそれでその人の成長は止まってしまう。
当面は、その先駆者を自分が目指す目標やモデルにしていくことが大切なこと。そして自分にまだ不足しているものや、その人に追いつくために努力すべきことを見極めて、日々磨き込んでいく必要がありますよね。
マーケティングの世界ではこれを「ベンチマーク」と言います。
自分がベンチマークしている人が不明確であれば、まずはそこから明確化することが必要でしょうね。自分が目指す師やモデル像を具体的にイメージするということです。
現状では、自分が目指す”枠”の頂点が存在するとしても、最終的には、その”枠”を自分が手に入れようと自分を磨いていく。然るべきタイミングで、下克上が起こる・・・
日々社会では下剋上がいろいろなところでいろいろな人達の間で繰り返されている。
まさにこれが、『人生の枠取り合戦』
芸能界なんかを見ていても、それはすごくわかりやすいのではないでしょうか。一時的にその枠やポジションをとったとしても、次にでてきたそれ以上の人に簡単にそこを奪い取られていく
一発屋でそのまま終わるのか、それとも、枠取り合戦に再チャレンジして復活を果たすのか。以前とはまったく異なる枠取り合戦を制して復活する人なんかもいますよね。そんなシーンが多くみられるのも芸能界。プロスポーツの世界でもビジネスの世界でもまったく同じことが日々繰り返されているんだと思います。
人生の中で、その時その時に、自分が目指す”枠”を常に意識しながら時間を意欲的に過ごすことが大切なんだと思っています。
それは、年齢やキャリアとともに変革していくものかもしれません。1つの枠に固執して生きることもできるかもしれませんが、自分自身の進化の幅を広げるためには、枠を変化させていくことも必要。
そして、その時その時に、サイズの大小はあれど、自分自身がちゃんと輝ける”枠”は必ずあるはずですし、それを自分なりに見極めていく力も必要なんだと思いますね。
自分なりに輝ける”枠”があることを信じている人間と、そんなことは自分には無理・・・とはなから諦めている人間では日々の時間の使い方が大きく異なっていくことでしょう。その積み上げとしての人生も大きく異なっていくことでしょう。
チーム内でも、組織内でも、社会の中でも常に枠取り合戦が行われています。それをネガティブに考えず、ポジティブな環境と考えて楽しく枠取り合戦に挑む続けることが、いろいろなことを良い方向に導くポイントだと思いますね。
そして、すでにその”枠”のトップとして君臨している人がいるとするならば、その枠を譲るべき人はどこにいるのかを常にアンテナを張って見つけていくことも使命なのかなと思います。もしくは、自分で育てあげた人間にその枠を譲っていくこと・・・
枠取り合戦の裏側にあるものは、そういった『引き際の美学』でしょう。
輝き続けるために、あえてそこを去る勇気、次の人に受け渡す勇気も必要だと思いますね。枠を独り占めするのではなく、手放すことで、また新しい枠に向かってチャレンジする。これもまた成功している人、輝き続けている人の共通項のような気がしています。
なぜならば、そこにある『枠』は時代の変化や流れの中で、変化していくからです。これは歴史に学べばわかること。今、枠取り合戦の勝者であっても、その枠が5年後、10年後に消失する可能性だってある。その枠がものすごく小さくなったり、枠のカタチが変化してしまったり・・・
ビジネスの世界で言えば、枠は、マーケットサイズとかマーケットニーズということになるでしょう。時流変化の中で、ライフサイクル理論によって、マーケットサイズもニーズも常に変化しているというのが現実ですよね。
だからこそ、人生における『枠取り合戦』は一時的な勝利に過ぎないと自覚することが大切。枠が変化していることに気付かずに、いつの間にか枠からはずれてしまっていると、過去の栄光に酔っているだけの人になってしまう。
そこで、コンサルティング現場でトップの方々にお伝えしていることは・・・
『今の枠ではなく、未来の枠について思いを巡らすこと』
これから、この枠がどのような変化をしていくのか、そしてどのようなカタチになっていくのか、そのためのどんな準備をしていけば、その変化に適応していけるのか。
これが”先手を取る”ということであり、枠取り合戦を制する人は、基本的に先手を取るという思考がベースにあるんですよね。その逆に過去と今の枠に捉われて、そこで満足してしまっている人ほど、未来枠への準備と適応が後手になるので、枠取り合戦を制することができないということになります。
例えば、成功確率が高い組織は、人が集まると、基本的には、未来に向けて先手を取るためのポジティブな話を自然とできるカルチャーが存在しています。しかし、あまりよろしくない組織ほど、過去と今の枠の話に終始して、基本的にはネガティブな話が中心・・・
チームマネジメントやリーダー対象の研修では、上記のような成否を分けている組織カルチャーの違いについてレクチャーもよくするのですが、だいたい、トップやリーダーの思考がそのチームやメンバーに反映されていることが多いので、最終的にはご本人の思考改善からスタートという話になりますかね。
いろいろな領域での枠取り合戦が個人でも地域でも社会でも続いていきます。だとしたら、未来の枠に思いを巡らしながら、楽しく未来への準備ができている自分を感じられる日々を過ごすことが大切なんだと思いますし、人生を楽しく過ごすコツの1つなように思います。
今日は、人生をマーケティング的な思考でちょっと考えてみました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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