地域子育て&教育ニーズをカタチにする ~幼稚園・保育園の新しい価値創造へのチャレンジ~
- 2023.02.06
- MESSAGE園トータルサポートCONSULTING
こちらの美味しそうなパン・・・実はとある認定こども園の敷地内にあるパン工房&カフェで提供しています。
かれこれ、7年から8年前になるでしょうか。私の著書である『幼稚園の経営を劇的に変える方法』を読んでくださった園長先生からお電話をいただいたのがご縁のスタート。
園の生き残りの未来コンセプトとして著書の冒頭に書いてある『地域の教育総合コミュニティ―施設化』というメッセージに共感していただいてそれを段階的にカタチにしていくサポートをさせていただきました。
ビフォア
アフター
初めて訪問したときの、画像が上、そしてそれから2年後の画像が下。
ジャングルのように草木で覆われていた園に隣接する土地を地域の教育コミュニティー施設として更にプラスに活かすことができないかと思い、園舎とは別に、子育て支援施設&飲食施設も含めた『人が集まって学び合える、交流し合える場所づくり』をご提案。
まあ、首都圏ではこれだけ隣接地が広く所有できている園が少ないのでそれだけでも強みなのですが、自然が豊かであるという価値だけではもったいないと思いまして、私が、全体の未来構想をその当時整理させていただました。
構想書の1ページ目には以下のようなことを書きました。
【目的】
地域の子育て支援支援&総合教育コミュニティー施設創造による地域活性化
~そこに集まる、子ども、保護者、学生、地域の人々が育ち合う場所づくり~
【ポイント】
①真の子育て支援の実現(本当の子どもの育ちを培う環境づくり)
②充実した自然環境の中で遊びと体験を重視したプログラム構築と提供
③地域の人々が集まる場所づくり(子どもからお年寄りまでの縦世代の関わり合い)
④良い体験、良い行動を共有する仕掛けづくり
⑤関わり合う人達の長所伸展・長所共有によるシナジー効果の創造
【目指す姿】
地域全体で子どもの教育・育ちに関わり合う運営モデルの構築
~今までにない新しい教育施設の運営スタイルを追求し続ける~
上記を一気に実現することは難しいですが、段階的に実現していく中で、もちろん、今では地域一番園に発展されています。時代の流れの中でいち早く、世の中や地域のニーズ対応されて、現状は、法人全体で認定こども園を2園を運営されており、もちろんそこがベースではあるのですが・・・
更にそのベースを補完していく役割と他園との差別化を推し進める上で、私が提案したのが上記のコンセプトとなります。
具体的な機能付加としては、
★子育て支援プログラム提供スペース
★体験プログラム提供スペース
★地域のイベント開催スペース(オープンデッキの活用)
★パン工房&カフェ(ピザ窯設置スペースあり)
★レンキモッキ(フィンランドで父親が子どものために作る小屋のこと) などなど
幼稚園の経営コンサルタントとして、未来への生き残り戦略を考えていくと『既存の競争ステージから一歩先のステージへの進化は?』となるわけで、そのカタチの一つがこういうステージに進んでいくことだと考えて統括プロデュースさせてもらいました。
もちろん、これだけの施設を建設する上では、それ相応の投資が必要となります。但し、こちらはさまざまな視点で情報を収集して全体の投資額の約半分は補助金を使って建設することで数千万円の投資圧縮を実現しています。
特にパン工房&カフェ機能はまったくの素人からの挑戦。当時、カフェ担当のメンバーといろいろとお話ししながら開設準備のアドバイスをしたことが懐かしく思い出されます。
どんなパンを作ろうか?
パンは何アイテムくらい対応できて、値段はどうしようか?
自分達が着るユニフォームはどうしようか?
コーヒーなどの飲み物の提供はどうしようか?
店内オペレーションはどうしようか?
ランチメニューは何を提供できるのか?
ジェラートなどがあれば子どもが喜ぶのではないか?
ピザ窯もあるから、それをどうメニューに取り入れるか?・・・・などなど
これから、いろいろなことを決めていく上で、いくつかのポイントにしてほしいことや見落としがちになることなどをお伝えして、そして、最後に伝えたことは・・・
あくまでも全体のコンセプトの中の一部としてこのカフェやパン販売が機能していくことを忘れないでやってほしいということ。
作ることや売ることだけや販売することだけに夢中になってしまうのではなく、ここに集う人が、喜んで楽しんでまた来たいと思って帰っていくことが大切でありそのために何ができるかを常に考えてカタチを進化させていくこと。
それからあっという間に約5年の月日が経過かした今・・・
私が想像した以上の進化をされていてびっくり!!
地域のカフェ事業ということでも一番になっているのではないでしょうか。園児、卒園児やその保護者や家族が楽しく集う場所であることはもちろんのこと、地域コミュニティーとして十分に機能していますよね。
地方では特に、少子化・過疎化の中で幼稚園の運営存続競争は激しいわけで、そこで次のステージを自分達で作ってしまうという、いわば、幼稚園版”ブルーオーシャン戦略”
今までの、幼児とその保護者だけの特別な場所からのステージアップとは?
『地域の高齢者、学生、その他たくさんの人達が、より良いカタチで繋がりあえる場所へのステージアップ=地域の教育総合コミュニティ―施設化へのチャレンジ』
中にいると当たり前すぎてわからなくなってしまう方も多いかもしれませんが、園の最大の強みは、『そこに子ども達がいること』です。
大人同士だとなんだかうまく繋がれないことも、そこに子ども達がいることで繋がりあえる可能性が大きくなるからです。子ども達の未来を考えることで、”今自分達が頑張らないと”と思える大人が増えるからです。
保護者と園はそこに子どもがいることで、協力し合える、学び合える。
おじいちゃん、おばあちゃんは、そこにいる子どもと触れ合うことで元気になれる。
学生たちは、幼児と触れ合う中でお兄ちゃんやお姉ちゃん、リーダーとしての自覚が芽生える。
そこには「皆が笑顔で声を出しながら挨拶し合う」というルールがあって・・・皆が優しい温かい心地よい気分になれる場所になる。
そこに子ども達がいるからこそ、このような環境が実現できると思うのです。そんな場所で地域のいろいろな方々と触れ合い、大切にされる子ども達は本当の幸せとは何かを体感&実感できる。
そんなイメージを持ちながら新しいステージへの挑戦をサポートしています。
もちろん、これらの構想はそれなりの諸条件が整っていないとできないわけですが、各園の状況に合わせながらアレンジすることは十分に可能ですね。この園では、施設内でほとんど活用されていないけっこう広い土地があったということが大きい。一見、ただの雑木林に見えるそのスペースになんの価値もないと思っていたのはそこにいる人たち、でも自分のフィルターでそれを見ると、ものすごい価値あるスペースに見えましたね。やはり第三者の視点というのは大切かもしれません。
そして、私が大切にしている最も大きい条件は何か?
『園長(トップ)がそのステージアップの方向に大きな可能性を感じてワクワク前向きなイメージが持てているかということ。』
私はトップや幹部が未来への期待や可能性を感じない限り、いくら良いプランでも進めるべきではないと思っています。たぶんその状態で進めてもうまくいかないから・・・
今まではほとんど価値のなかったそのスペースを、上記のようなステージに向かう中心スペースに転換してく・・・今までのステージでの競争で苦労するのではなく、新しいステージに向かう挑戦で苦労していくほうが、その苦労はポジティブではないでしょうか。
かつて定員充足していた園が今となっては園児数が減少して、持て余している教室ありませんか?その教室はどう未来への価値づくりに活用していきますか?
地域の子育て&教育&つながりのニーズをベースに考えていくと、やれることややるべきことが発想しやすくなるはずです。
既存の延長戦でのあまりワクワクしない苦労を続けていくのか?
それとも地域の子育て&教育&つながりのニーズをカタチ化するための苦労をワクワクしながらチャレンジしていくのか?
それはトップの思考を踏まえた未来への判断に委ねらている。
自分の組織の未来にトップはもちろんのこと関わる人たちががワクワクできているか?
それが一番の成功のポイントなのかもしれません。そんな未来像をイメージして具体的に方向を決めて、皆の力を結集して進めていける力がトップに求められている力だと思いますね。
『ワクワク感は伝播する』
園で働く人たち、そして地域の人たちへと未来へのワクワク感を伝播していけるような園づくりを目指してほしいなと思います。
これからも、上記の事例のように弊社CLPはワクワクする環境づくりと園の新しい価値創造のプロデュース&コンサルティングに力を入れていけたらと思います。ご興味ある方はぜひお問い合わせください。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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