人間は相手との関係性によって素直レベルが変化する生き物である!!
- 2022.07.21
- MESSAGE講演&研修PERSONAL COACHING
今週から学生の皆さんは夏休みに突入した人達が多いのかなと思います。
我が家の子ども達もなんだか少々ハイテンションな感じですが、そんなタイミングでコロナ感染者がけっこう増えていますよね~。東京では過去最多の3万人超えのようで、急拡大と言えるでしょう。
今まで数多くの研修や講演会で講師をさせてもらったり、経営コンサルティングの指導現場で『人材育成』についてメッセージを発信したり、アドバイスを求められたりするわけですが、あらためてそんなシーンで一番使っているフレーズは何か?と問われれば、おそらく・・・
『素直』
という言葉になるのかなと思います。
成功の3条件の1つの資質としてお伝えしているわけですし、あらゆる人達と接してきて、やはり素直でない人はなかなか成長しずらいなと強く感じている自分がいます。参考までにそんな内容を書いている過去のブログ記事を以下にリンクしておきます。
そんなことをお伝えしたときに、こんな返答をいただくこともあります。
『うちの子に素直になれと言ってもなかなか理解されず、反抗的な態度が目立つ・・・』
『自分の部下に成長してほしいのですが、なかなか私の伝えていることを素直に受け止めてくれない・・・』
自分自身はある程度、素直が大切であるというマインドセットをして意識付けして過ごすことによりある程度そこに近づいていくことはできている気がするが、自分以外の人間にも素直になってもらうためにはどうしたらいいのか?という課題を抱えている人はとても多いですし、よくそんな相談もされますね。
親の立場であったり、教師という立場であったり、組織のトップ&リーダーの立場であったりすると、子どもや部下や若手の育成も大切な役割となりますからね。真剣な人ほど、そういうジレンマと向き合う機会が増えることでしょう。
そんな課題や相談に対して、最近自分なりの回答としてお伝えしていることは・・・
『人間は相手との関係性によって素直レベルが変化する生き物である』
ということ。自分もまったくそうなのですが、Aさんに何か言われたら素直になれるけれど、Bさんに同じことを言われてもなんだか素直に受け止められない自分がいる。皆さんも普段、そういうことが起こっていませんか?つまり、これが、相手によって素直度を変えている現実。
なぜ、Aさんには素直になれても、Bさんに対しては素直になれないのか?
それは、自分が感じているAさんとの関係性とBさんとの関係性に大きな隔たりがあるからなんだと思います。もう少しわかりやすく言うと、尊敬していて憧れの存在のAさんから言われたことは素直に聞ける。だけれども、考え方に共感できずどちらかというと軽蔑しているBさんから言われてあまり納得できないということ。たとえそれが同じ内容でも。
私は、リーダーシップマネジメントの講義等で上記のような内容をレクチャーすることも多いのですが、これらを総括して・・・
『プラスの影響力』とお伝えしています。
自分に対して、相手がプラスの影響力を与えてくれる存在だと強く認識していれば、その相手はあなたに対しては素直レベルが高く維持されます。しかし、相手がプラスではなくマイナスの影響力しか与えてくれない存在だと認識していたらあきらかに素直レベルが低くなる。
もともとの性格的に素直かそうでないかということも大きいとは思いますが、それとは別に相手との関係性によって人は素直レベルが日々変化しているんだということも頭に入れておくべきかなと思うわけです。
『素直にしないと成長しないよ』と言って、すべての人が素直になってくれたら簡単なのですが、現実社会ではそうでないことのほうが多いですよね。元々の資質を根底から覆すというのはなかなかハードルが高いと思うのですが、『関係性の改革による素直レベルの向上』というテーマに置き換えて考えると、一方的に素直になりなさいと伝えるだけの指導ではなく、その相手(子ども)との関係性を自分がどう築いて行ったらそこにたどり着くだろうという発想になりますよね。
では、『プラスの影響力』でつながるために相手との関係構築ポイントは何か?ということが気になると思うのですが、以下に研修で活用しているプレゼンシートの抜粋を掲載しておきますので、そちらを参考にしていただけたらと思います。
親として、教師として、トップ&リーダーとして、子どもや学生や部下や若手に・・・
①厳しい人だと良い意味での緊張感を与えることはできていますか?
②すごい人だと尊敬されていますか?
③すてきな人だと憧れられていますか?
④ありがたい人だと感謝されていますか?
⑤愛らしい人だと温かさと親近感を感じ取ってもらっていますか?
上記の問いかけに対して、高いレベルでそれらが実現できていたら、プラスの影響力を与えることができて、その関係性において、あなたが発信するメッセージに対して素直レベルが高い状態が築かれていると考えてよいかと思います。つまり、その素直レベルが高い状態が築かれていることにより、その人の成長レベルやスピードも高めることが可能になると考えたらよいのではないでしょうか。
だから、研修で社会人デビューした若い人達に自分が伝えていることは・・・
『師をたくさん見つけるといいよ』ということ。
師とは自分の憧れや生き方や仕事のモデルのような人であり、つまりそれは、プラスの影響力を自分が感じられる相手(人)に他なりません。その人達と多くの時間を共有することが、自分の素直レベルを高い状態で維持する行為と捉えてもいいでしょう。
『素直にならなければいけない』と窮屈に考えすぎるのではなく、自分にとって素直になれる人をたくさん見つけてその人達と過ごす時間、共通する時間を増やすことも、とても大切だということ。そんな時間が人生を豊かにするし、成長スピードも高めてくれる。
『雑賀さん、自分にはあまり師と思える人がいないんです。』
若い人達からそんな相談を受けることもありますが、それはまだまだ人との出会いが足りていないから、意図的にたくさんの人達との出会いの機会を増やしていくことが大事だと思うよ。とお伝えしています。世の中にはすごい人がたくさんいますからね~。
人間は、素直なときもあれば、そうでないときもある。どんなときでも完璧に素直なんて人はいない。
皆さんそうじゃないですか?(私もそうです。)
だから、無理くり自分の性格を捻じ曲げてなんとかしなきゃ・・・という窮屈な感じではなくて、自分が素直になれる環境を自分で創っていく必要があるのかなと思います。そして、成長させてあげたい人が、素直になれるような自分との関係構築を日々の中で意図的に創り上げていくことも大切なのではないでしょうか。
そんなプラスの影響力を相手と築く力がある人こそ、リーダーとしての資質が高い人であり、人材育成力に長けた人なんだと自分なりには解釈しています。
怒鳴って、正論を振りかざして、それを相手が素直に聞いてくれて、どんどん成長くれたらありがたいんですけれど、それってなかなか現実的ではないことなので、もう少し現実的かなと思う、自分なりの考え方について少し整理してお伝えしてみました。
子育ても、人材育成も基本的には一緒かなと思います。相手とどんな関係性を築けているかがキーポイントですかね。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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