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会社の歴史のデメリットとメリット ~顧客リストを宝にするために~

20201012

先週末のコンサルティング先は、
自動車販売および整備業を約50年間営んでいる企業

会社単体での現状売上は約65億円、社員数200名。
グループ全体での売上が約200億円、社員数500名という規模感
です。

基本的に自分が求めらているテーマは、業績向上はもちろんですが、
販売強化におけるマーケティング戦略の見直しとその展開サポート
いった感じですかね

地域別の拠点が6店舗ある中で、やはりコロナの影響の中、
ここ数ヶ月は、全体的に前年割れの状況が続いています

ただ、ここ数ヶ月、各店の幹部・店長を集めての研修の中で、1か月半の
タームで販売強化ストーリー&プラン構築のワークショップを継続して
きた効果として、顧客ターゲティングとそのニーズ分析、そしてそのニーズ
にマッチした企画策定のプロセスは皆さん主体的にできるようになって
きた
ように感じています

経営効率というものはやはり大切でして、より効果的な動きと仕組みと投資で、
最大の利益をもたらすことができたらそれが一番良いのは誰もがわかっている

でも、会社の歴史というものがちょっと邪魔をして、昔からのスタンスが
いつの間にか全体に踏襲されていて、とても簡単に言ってしまえば、
”安売り戦略”で売上を組み立てていた部分もあるわけですね

これって、いろいろな企業でも同じような現象が生じている場合があります。
だって営業マンにとっては、それが一番簡単だから

自分も数字をチェックしてみて、びっくりしたことなのですが、
同じ車を販売しているのに、その利益額が会社や営業マンによって2倍も3倍も違う
1台売って10万円の利益の場合もあれば、30万円の利益の場合もある。

例えば、1台30万円の利益を出す人が月に10台販売したら利益総額は300万円。
それに、10万円の利益しかだせない人が追いつこうとしたら、30台売らないと・・・
まあ極端な事例かもしれませんが、現場ではリアルにそういうことが起こっています。

もちろん、人を騙したり不当な利益追求はよろしくありませんが、
お客様が満足して納得して購入してくれれば何も問題はないですよね

ということで戦略の詳細や進め方などは言えませんが・・・おおまかに言うと

①高付加価値販売へのスタイルチェンジ
②お客様との継続的な信頼関係構築(ライフタイムバリューの意識)

上記を今回のマーケティング戦略見直しの目的とキーポイントとしています。

モビリティー環境の変化もあって、車を所有するという人のマーケットは縮小して
いくわけですから、なおさら1台あたりの利益率(額)アップとお客様の
カーライフにおいて長期的な関係を築いていき、ライフタイムバリューを最大化する
ことが重要な戦略であることは言うまでもないでしょう

先ほどは、歴史のちょっとしたデメリットの話をしましたが、その逆に
歴史がもたらす最大のメリットもあるわけで、それが自分としては

『地域の顧客リスト』だと思っています。

6拠点の総数で3万件のリストが現在あります
これって起業まもない会社が集められるスケールではないですよね。

もちろん、3万件のリストがあるだけでは宝の持ち腐れであり、それを
どのように活用していくかが大切。

最近は、幹部や店長もそのあたりの意識はかなりアップしてきていて、
先週のワークショップでは、子ども向けのワークショップやイベントを
これから強化していく上で、今までは車を販売する人のリストしか意識
していなかったが、子ども達のリストも意識して集めていきたい
との提言
がありました

今月は各店でハロウィンイベント月間で盛り上がっているようです
その他、来店促進のためのいろいろなおもしろ企画の提言もありました。
各店ともインスタを活用して、自分達のことを知ってもらおうと情報発信も
できるようになってきました。

このように、現場に主体性のスイッチが入ってくると、だんだん組織は活性化
していくものです。
誰かに言われて、もしくは昔から慣習で取り組んでいた
ものでは、自分達もおもしろくないですからね~

3万件の地域顧客リストは、実は経営戦略上、ものすごい宝だと思っていて、
自動車の販売や整備という事業モデルだけではない、別の事業展開にも
大変役に立つものですよね

地域に住んでいるお客様のニーズを分析していくことによって、将来の
あらゆる事業展開可能性もでてくる
と考えています。
地域マーケットの的確な情報の量と質を持っているということが、
競争激化の中で主導権をとっていくためにとても重要な要素
でしょう。
これは、どんな業種でも共通のポイントですよね

実はすでにその1つとしてこの会社は、『結婚相談所』事業をスタート

これを、自分は『既存枠の打破』と伝えていますが、1つのビジネスモデル
に固執するのではなく、視点と思考を変えれば新しい付加価値や事業モデルを
創り出せるチャンスは必ずある
と思いますね。

そんな見解からその会社の社長とは、
『地域のハブ拠点化』という未来構想も言葉では共有しています
地域の人が集まって、つながって、新しい価値を生み出していく拠点や場所
にその会社が変化成長していくという構想
ですね。

『つながる価値があるから人はそこに集まります』

つながる価値をどう創り出していくか?
それがこれからの大きな構想になっていくでしょう

もちろん、自動車の販売強化策を展開サポートしながら、
未来の地域ハブ拠点化についても効果的なコンサルティングが
できたらと思っています。

明日は東京エリアで来年度から新しい幼児教育施設を立ち上げる会社の
プロジェクトミーティングに参加
していきます。
明後日は、長年お付き合いのある幼稚園の園長&副園長先生との
スポットコンサルティング相談
テーマは、認可保育園と学童保育事業の経営について。

コンサルティングサポートをしている業界や会社組織によって
その歴史や生い立ちや今の課題はそれぞれ違いますが、その違いの中で
自分がいろいろと頭を使う時間が与えられることは本当にありがたいことで、
自分自身の日々のトレーニングと刺激にもなりますね。感謝。

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