最高の組織のあり方とは? ~マネジメント強化で業績アップ~
- 2020.07.20
- CONSULTINGMESSAGE
前回は、マーケティング思考についてお伝えしたので、今日は
マネジメントについてお伝えしようかなと
経営や組織運営をしていたら、もちろん業績アップというのは1つのテーマ
であり、それを実現していく上では、マーケティング的要素もマネジメント的要素
も両方レベルアップしていく必要があると思っています
では、最高の組織のあり方とは?
そんな問いかけに対して、これです!!と明確な答えや定義を出すのは
正直難しいですよね~ 皆さんもそう思いませんか?
業績がいいこと? 売上規模が大きいこと? 社員の成長スピードが速いこと?
お客様満足が高いこと? 社員満足が高いこと?
様々な要素があって、それぞれの経営者の視点や組織風土の中で重視されている
ポイントは異なるでしょう。少なくとも大切だと自分が思っているのは・・・
『CS(顧客満足)とES(社員満足)とProfit(利益)のバランス』
これを、研修やセミナーなどでは『成功のトライアングル』とお伝えしています。
この3つの視点のバランスを常に意識しながら、調整しながら経営をしていく
ことが大切だということですね
そして、これらは循環システムになっていて、利益がでたら、ストックするものと
CSへ還元するもの、ESへ還元するものという3つに分けて、次のステージへと
循環させていくことで、更にこのバランスを高いレベルで維持していくという
考え方になります
最近。何人かの経営者の方々と話す機会の中で、キーワードとして
何度が登場してくるのが・・・
『ティール組織』というワードになります。
これは、フレデリック・ラルーという人が、
2014年に書いた『Reinventing Organizations』という著書で提唱した
組織理論・組織モデルのようです。(日本語バージョンは2018年に発刊)
簡単に言うと・・・
『存在目的やビジョンに向かって、組織の全員が自己決定を行う自律型組織』
というような定義になるらしく、そのレベルを目指しましょうということなのですが、
もちろん、各組織のステージはそれぞれ異なるわけで・・・
そこで、5つの進化段階があるというお話
それがカラーで分けられています。
ステージ①:Red組織(衝動型組織)
= 圧倒的な力を持つトップによる恐怖支配
ステージ②:Amber組織(順応型組織)
= 軍隊的な上位下達のヒエラルキー組織
ステージ③:Orange組織(達成型組織)
= 成果により昇給可能なヒエラルキー型達成型組織
ステージ④:Green組織(多元的組織)
= ボトムアップ型の組織成果より人間関係・主体性を重視
ステージ⑤:Teal組織(進化型組織)
= 進化する組織 個人も組織も進化し続ける
こんな感じですね。
皆さんが今いる組織はどんなステージになっていますかね?
まあ、わかりやすいのは、恐怖や支配や強制といったスタイルでマネジメント
できていた時代はもう終わりですよ~ということでしょうか
自分としては、それが絶対的に悪いとは思いませんし、時には必要なこともあろうかと
思っていますが、お互いの関係性の面からみると、それを継続することはできない
でしょう
こういった歴史や時流による組織モデルの変遷を踏まえて思うのは、
リーダーシップのあり方も変化させていかなければならないということですよね。
これが変わらないから、組織風土やモデルも変わらないという現実もあるでしょう
あらゆる組織のコンサルティング経験を通じて、強く感じていることの1つです。
これが、『組織はトップで99%決まる』という所以なのかもしれません。
現況、現代で考えてみると、けっこうな割合の組織モデルがステージ③なのかなと
思います。成果、目標達成、業績アップというフレーズでお尻を叩かれながら
頑張る社員さんたち、それが給与やボーナスや昇格などに反映されるスタイル・・・
そして、昨今やたらと叫ばれている『働き方改革』の流れの中で、
ステージ④、ステージ⑤を目指している組織が多いということなんだと思います。
個人的には、絶対的にティール組織が最高の組織である!!ということでも
ないように思っています
ここでも、やはり大切なのは”バランス”かなと。
必要に応じて、臨機応変にステージを変えられるような組織があったら
それはそれで、魅力的だなとは思います。
そこに向かっていくために重要な3つの視点ということでクローズアップ
されているのが・・・
●存在目的
●自主経営(セルフマネジメント)
●全体性(ホールネス)
我々は、『何のために存在しているのか?』
そんな質問をされて、すぐさま回答できる人は多くないかもしれません。
経営者でさえも、ちゃんと回答できない人も多いかもしれません。
それが明確で自分のそれと近似しているならば、言われたことをやっているだけ
の人にはならず存在目的に照らし合わせて、主体的にアイデアややるべきことが
イメージできる。だから自分で考えて行動できる
そして、全体性のキーになっているのはこれも最近のマネジメントで重視されている
『心理的安全性』
社員さんが、余計なところに神経を使わず、安心して自分をさらけ出すことが
できる環境や組織風土づくり・・・
それが揃ったときに、ティール組織に近づいていく
ということで考えれば、
これらの大前提になることは、個々が『自分は何をしたいのか?』をある程度
整理するということでしょうね~
でないと、近似した存在目的を持った組織も見つからないでしょうし・・・
なかったら、自分で創ろうと思って、起業するのも良いことだと個人的には思います。
もちろん、自分のやりたいことができる環境があって、自分のカラーを全面に
出しながら何かに恐れることなく、安心しながらパワフルに活動できる人達が
多い組織だったら、そりゃー業績もアップしますよね
まあ口で言うのは簡単ですが、上記を実現しようとするとそんな簡単では
ないと思います
自分の職業柄、やはり組織モデルのステージアップサポートは求められる
ことでもあるので、これらの考え方をしっかり頭に入れながら日々のサポート業務
やアドバイス業務に励みたいと思います。