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子どもたちのベースづくりの大切さ ~美しい言葉と作法~

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先週、ある幼稚園にて、ある先生の授業見学をさせてもらいました。
その先生とは・・・

『野口 芳宏 先生』

野口芳宏

このブログにも何度かご登場いただいておりますが、私が尊敬する方の1人
今回は、その幼稚園の企画で・・・

年中、年長、小学1年生、2年生、3年生の5クラスに野口先生が
1日で授業をしていくというもの。
なかなか貴重な企画だと思います

日本教育技術学会 名誉会長として野口先生が書かれた名著である

『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』

全国各地の幼稚園・保育園・小学校で授業教材として活用されています
約10年前に初版が発行されてから、多くの子どもたちに影響を与えて
きていると思います。

この本の最後には・・・

かつての日本は、世界に誇る美徳を持ち、各国から尊敬されていましたが、
現在の日本は様々な問題を抱え込み、新たな心配や困惑が生じています。
原因は一言で言えば教育にあります。人は教育によって初めて立派な人間に
なっていく存在だからです。そして、教育は幼い頃からの正しい積み上げと
積み重ねが肝要です。

幼い頃からの教育をどのように築いていかば良いのか、その拠り所となる本
が是非とも必要だと私たちは考えました。長い時間をかけて十分に吟味し、検討
を重ね、ようやく完成したのがこの『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』です。

と書かれています。

生きる上で大切にしたい言葉や作法がシンプルにテーマごとに記載されていて
それを、先生と子ども達が繰り返して音読していくのですが、大人にとって
も自分自身を見つめ直す原点がそこに集約されている教科書
だと私は思っています

まずは、年中と年長クラスの授業を25分ずつ。

普段からこの教科書を活用している子ども達とはいえ、素晴らしい授業態度で
集中している姿をみると、この園の日々の先生たちの丁寧で辛抱強い指導レベルを
感じとることができます

今回、この教科書の中からピックアップしたテーマは・・・『環境』

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 当たり前のことが当たり前にできない大人が増えている中で、
このようなベースを子どもの頃から、日々意識して生活することはとても
重要なことですよね。

日々繰り返し音読する中で、子どもたちの心に沁み込んでいきますからね。
そして、それが行動へとつながっていくように大人が関わっていくことも重要でしょう。

幼稚園クラスが終わると、小学生への授業がスタート。

小学生は、東京こども教育センターの教材を活用しながら
作文&エピソードを読んで、聞いて、何を感じたか?
それぞれのシーンをどう理解し判断するか?その根拠は何か?
そんな国語の授業がメインだったように思います。

だから、聞いているよりも、自分で考える時間、それを相手に伝える
時間の連続ですから、自ずとよい緊張感が生まれますね

やはり、国語力を高めないとその他の力も発展していかないんだろうな・・・
とその授業を見学しながら感じましたし、コミュニケーション力を鍛えていく
ベースはこのような授業がとても必要なんだろうと強く感じました

授業の合間などに野口先生といろいろと雑談する時間も頂戴したのですが
そこで私がメモったものを以下に整理しておきたいと思います。

『音読は文脈の反映』がポイント
⇒多くの先生は、音読スピードが速い傾向にある
⇒読むことが目的ではなく、その意味をしっかり理解することが重要

『悪貨は良貨を駆逐する』

『常識のない個性尊重』は変人を作り出す

『判断と根拠』・・・根拠が正しければ判断は正しい

他にもたくさんあったと思いますが、上記の印象が強く残っていますね。

子どもたちの教育現場がたくさん存在する中で、その教え方や考え方は
もちろんたくさんあっていいですし、それは自由だと思います。
時代が変化している中で、求められるものも変化しているでしょう。

でも、人として、人間として大切なこと、つまりその人間のベースに
なるような考え方や思考が日々の行動の源泉になっていることは確かな
ことだと思います

だとしたら、『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』は、
親や教師や子ども達に関わる大人たちがまず、読み込まなければならないの
かもしれないな
と思います

人としての常識や当たり前が多様化するのはよいですが、
それが、美しくない方向に向かってしまったら・・・悲しい未来が待っている
ような気がしませんか??

『美しくありたく候(そうろう)』

という言葉を、全国的に有名な自動車教習所である
 
『益田ドライビングスクール』

小河二郎会長から自分が20代のときにお聞きしたことを思い出します。

若い受講生たちが、2週間ちょっと過ごすことで、大きく変化する合宿型教習所。
(詳細は上記ホームページリンクでご覧ください)

私も数回、足を運んだことがありますが、最後に学生達が泣きながら教習所を
去っていくシーンはすごく衝撃的でしたね。

人間としての美しさとは何か? それは心の美しさということでしょう。
そして、それを日々の行動に反映できているかということ

その美しい心を子ども達にどうやって伝え、行動できる人間に導いていくのか? 
1つの教材としてすごく貴重なものを野口先生が作ってくれたんだ
と、今回の授業シーンを見てあらためて思いました。

早速、我が家ではその夜から、娘と息子との音読がスタートしております

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