トップの差はやはり大きい ~コアブランドの確立と時流適応性~
- 2019.06.03
- 園トータルサポートCONSULTING
6月に入り、初夏と言われる季節となりましたね
今日は夕方から逗子のスターバックスでビジネスパートナーとの
打ち合わせだったので午前中は、自宅の裏壁に生い茂った草を切り倒して、
集めて、大きなゴミ袋7~8個分に・・・
暑かったこともあって汗だくでまあまあな運動になりましたね
先週の金曜日に、東京にある幼稚園の理事会に参加してきました。
自分は、数年間その園の監事をさせてもらっています。
監事という立場なので、理事会の前に会計士の方から昨年度の決算報告
を受けて、それに対して財務面や経営面での問題がないかをチェックする
という役目ですね。
数年前は、園児数減少で経営的にも少し厳しい状態があったのですが、
ここ数年は、定員をオーバーしてお断りするほど園児数が増えていまして、
教育内容もハイレベルな園なので、保育料もまわりの園より高く設定
していますので、経営面において大きな問題はないという監査結果になりました
数年間に耐震工事でそれなりの金額を借入したのですが、その返済も
順調に進んでおり、あと6年程度で完済できる予定です。
幼稚園における事業活動収入を大きく分けると以下の3つに分けられます。
①基本収入
②補助活動収入
③補助金収入
上記のうち、基本収入はいわゆる園児からいただく保育料や入園料などであり
補助金収入は園児数に伴う都や区からいただく補助金となります。
となると、定員充足している園にとっては、①③を増やすということは
保育料アップする以外は限界に達していることを意味します。
そこで、経営面で更なる業績アップを図るためには、②の補助活動収入を
増やす施策展開を考えていく必要があります
こちらの園では、すでにこのポイントにも数年前から着目していまして、
幼稚園部門以外に、卒園した子ども達を対象にして『小学部』という部門を
設けています。いわゆる”学童保育”と言えばわかりやすいでしょうか。
先日の話では、スタートした頃には5名程度だった生徒が、現在は50名に
なっているそうです
もちろんその収入が補助活動収入にプラスされてきます
上記に加えて、先日の理事会では、区の新しい補助制度を活用して、
0歳~2歳の預かり保育事業への参入検討について、理事長から提言がありました。
シミュレーションで前向きなイメージが持てれば新しい事業展開に進む
ということになりそうです。
シミュレーション上ではありますが、3000万円程度の補助金が・・・
つまり、少子化のなかで3歳から5歳のいわゆる幼稚園世代の子どもたちを
継続的に維持していくのは、絶対的なことではありませんよね。
だからこそ、その上の世代、その下の世代に年齢範囲を広げて対応できる
施設運営モデルを構築していく戦略が重要となるわけです
少子化時代の中で、将来的に経営面を安定させていくためには、
必要・必然・ベストな運営改革でしょう
こちらの園の理事長から、上記と同じような話が先日の理事会でもありました。
現状の課題と未来への歩み方を常に考えて運営されている証拠かと思います。
あと付け加えておきたいのは、こちらの園は地域での歴史もあり、教育ベース
も積み上げてきたものがあり、そのような幼稚園としてのコアブランドが確立
しているので、その上と下の世代への事業展開もスムーズに進むというところが
大きいでしょう。やはり、コアブランドの確立がキーになって次の展開力に
つながっていきます
単純に、事業展開だけを真似してもうまくいかないケースは、そもそもその園
のコアブランドが十分に確立していないことに起因していることも多いですね。
上記の園をA園とすると、B園のお話しをしておきたいと思います。
先日、B園の評議員の方から、弊社にメールでお問い合わせと相談がありました。
ここ数年の園児数減少を受けて、理事会でも話し合いがなされ、
まずは、これから改革していく上で、参考にすべきモデル園の見学をする
必要があるのではないか、そして第三者の助言やアドバイスを受けて改革を
推進していく必要があるのではないか・・・・そんな話になったそうです。
そこで、弊社CLPにお問い合わせがあったわけです。
まずはモデル園の見学コーディネートの依頼、そしてその後のコンサルティング
というイメージでの話があったのですが・・・
私としては、その園の理事長もしくは園長からではなく、評議員の方からの
連絡だったことが少々気になっていまして、ちょうどA園と同じ日程で理事会が
開催されるということだったので、そこで、モデル園を見学する上で、どのような
ポイントを注力して学びたいのかを一度、理事会のメンバーで話し合う時間を
設定して、その内容を私にお伝えいただきたいとお願いをしました。
そして、理事会の翌日、その方からのメールには・・・
先日の理事会で決定事項だったはずのモデル園見学が、今回の理事会において
理事長の一存でその必要なしということになりました。園長も自らの意見はなく・・・
まわりの理事や評議員の方々も多くの人が無言のままその成り行きまかせ
状況だったそうです
私としてはなんとなく予感的中という感じでしたね
やはり、トップ自らが先頭にたって覚悟を決めて、自らの意志で改革の一歩
を踏み出し、未来に向けて前向きなエネルギーを持ち続けていかない限り
改革はうまく進まないと思っています
その園の園児数はおそらく来年度100名以下になるとの状況報告もいただきました。
年間で20名程度が減少しているとのこと・・・
普通に考えても、かなり深刻な状況に陥っていくことが予想されます
ちなみに、そのエリアは決して子どもがいないエリアではなく子どもの数は
逆に増えているエリアでもあります。なのに・・・
弊社にご連絡いただいたその評議員の方はその園のためと思って、おそらく
インターネット等でいろいろ調べて、弊社CLPにご連絡いただいたんだと思います。
そのような、素晴らしいリーダーがいらっしゃるのに、
その方を活かせないB園のトップ
A園とB園の差は、まさに
『組織はトップで99%決まる』という言葉につきるのではないでしょうか。
過去の栄光に甘んじず、その園が積み上げてきた歴史とブランドを継承しながらも
新しい時代に適応して新しい価値を作り出していこうとしているトップが率いるA園。
過去の栄光にしがみついて、現実を受け入れず、危機的状況にも関わらず
変わることに恐れを感じて、いつまでも現実逃避しているトップが率いるB園。
そこで、やはり思い起こされるのは、このブログに何度か登場している
以下の言葉なんですよね~
『最も強いものが生き残るのではなく、
最も賢いものが生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、変化に適応できるものである』
ダーウィン
A園のトップが、先日の理事会後の懇親会で話していた言葉・・・
『いろいろ叱咤してくれる人がとても大切なんだよね』
変化のきっかけを与えてくれる人、そして現状に甘んじないように
見守ってくれる人という意味なんだと思います。
まわりにいる自分を成長させてくれる人を見極める視点もトップ
にとって大切な視点だと思いますね
時代の流れとともに、どのように変化、進化していくべきかを常に考えて
決断してカタチにしていかなければ、生き残ることはできない厳しい時代ですからね。
今回は、A園とB園の比較を通じて、自分の見解を整理してみました。
トップの差はやはり大きいな~と思います。
だからこそ、以下のジュニアスクールを企画しています。
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