幼稚園としてのマネジメント研修会 ~第2回 コミュニケーション力~
一昨日、横須賀市の私立幼稚園協会からのご依頼で
幼稚園の教職員向けの研修会で講師をさせていただきました
この研修会の大テーマは
『幼稚園としてのマネジメント』
このテーマに基づいて3回の研修会が開催されるのですが、
その3回分の講師のご依頼をいただいております。
昨日は、その第2回目の研修会。
協会所属園から約40名弱の先生たちが集まっていましたね
前回は、「チーム理論」についての講義でしたが、第2回目のメインテーマは
「コミュニケーション力」
前回のブログでも書きましたが、教育スキルや保育面での研修は多くあれど
現場の先生を対象にした「マネジメント」に関する研修というのは
あまり多くないのが実情なんですよね・・・
それに加えて、トップである園長先生がマネジメントというものを
体系的に学んできていない・・・必要だと思っていない??
そんな背景もありまして、全体的に組織やチームマネジメントのノウハウが
各園に根付いていないのが全体的な問題にもなっていると・・・
幼稚園の経営コンサルタントとしていくつもの園をサポートしてきて
強く感じていることの1つです。
各人の教育スキルが高くても、組織やチームが一体化して目標に向けて
力を合わせることができなければ、それぞれの力が分散してしまうわけで
園のトップ&リーダーであれば、マネジメントのあらゆる要素を学んで
実践を積み重ねながら、その力を発揮して、各人が最高のパフォーマンスを
発揮できるような環境をプロデュースしていく力をつけなくてはならない
うまくいっている園、そうでない園の違いの大きなポイントの1つだと
考えています。幼児教育の勉強とともに、人と組織の勉強をプラスして
いかないと、結果としてうまくいかない・・・そんな現実を目の当たりに
することも多いのです
そして、いろいろなコンサルティング経験の中で思っていることは??
『あらゆるトラブルや問題発生の根源的な原因は、
”コミュニケーションの量と質”にあることがほとんどと言っても過言ではない』
ということ。だから今回のテーマとして「コミュニケーション力」と
なりました。前置きが長くなりましたが、今回も90分間の講義内容を
簡単な目次で整理しておきたいと思います。
【幼稚園としてのマネジメント ~コミュニケーション力~】
冒頭ワーク・・・自己紹介をしよう(自分以外の園の3名と自己紹介ワーク)
ポイント① 第一印象の法則(メラビアンの法則)
視覚情報(見た目、表情、動作)55%
聴覚情報(口調、トーン、話すスピード)38%
言語情報(話の内容)7%
ポイント② やる気の法則
モノゴトのは必ずコツやポイントがある
ポイント③ 不安定(不安)と緊張 ⇒ 安定とリラックス
自分が安定した状態、そしてリラックス状態を維持できると
パフォーナンスが高まる
1.セルフコミュニケーション(セルフイメージの力をアップする)
①言葉のパワー
なにげなく使っているマイナスフレーズをできる限り
プラスフレーズに転換しよう
②スイッチングパワー
前向きな未来思考 〇⇔後ろ向きな過去思考 ×
うまくいく人は常に前進を感じている
うまくいく人は、その日の成功を振り返る
③ハッピーパワー(幸福度)
~幸せとはなるものではなく気付くものである~
【うまくいかない分野の真実】
・期待しすぎていること
・執着しすぎていること
※ポイントは、幸福度の沸点を下げること
=身近なこと、小さなことに幸せを感じられる自分になること
=大きな幸せよりも幸せを感じる頻度を大切にすること
④目標のパワー
目標が明確になっている個人・チームとそうでない個人・チームの
パフォーマンスや成果の差は・・・『1.76倍(平均値』
2.対人コミュニケーション力をアップする
①思いやりとリアクションの関係
~愛の反対は憎しみではなく無関心である~(マザーテレサ)
・人の話を聞いているときの態度や反応
・何かのメッセージをもらったときのレスポンススピード
※社会生活での最悪なリアクションは”無関心””無視”すること
・リアクション上手な前提条件=『相手の気持ちを察すること』(共感性)
②語るも大切だか聞くほうがもっと大切
~聞く8割 話す2割の意識~
【傾聴のスキル】
①あいづち&うなずき
②共感のスキル
③オウム返し
③質問上手になる ~質問の質で人生が変わる~
・オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン
・5W1Hのオープンクエスチョンを使いこなして、話しやすい人になる
④体験のストックを増やす
~体験から生まれた教養は人を動かす力になる~
・日常の中にある成長のヒントを体験を通じて学ぶ姿勢が必要
⇒ただ体験して終わるのではなく、その体験に意味づけをする習慣をつける
・例えば・・・と人に合わせて体験例を使いこなすことで納得度があがる
⑤ラポールの構築
~うまくいく人ほどラポールを築く力がある~
・ラポールとは、”深い信頼関係”
⇒心が通じ合っている関係、どんなことでも打ち明けられる関係
・人を変えるために必要なこと=自分と相手にラポールがあること
⇒正しいことを行っても、相手に通じない、変わってくれないのは
相手と自分の間に信頼関係が形成されていないことが要因になっている
【信頼を得るための6つの行動スタンス】
①率先垂範・・・自ら手本となっているか
②言行一致・有言実行・・・口だけの人間になっていないか
③約束厳守・・・約束や宣言に対して守れているか
④相手本意・・・「わかってくれる人」として認識されているか
⑤自責思考・自己責任性・・・他人や環境のせいにして現実逃避していないか
⑥期待超越・・・相手の期待を上回るような結果を追求しているか
3.チームコミュニケーション力をアップする
①オープンマインドへの関係づくり
~通りがかりの一言、インフォーマルコミュニケーション~
②組織風土はあなたが作っている
~ポジティブメッセージ〇 ネガティブメッセージ×~
③感謝心は人と人のジョインター
~感謝の気持ちはカタチにしないと伝わらない~
④指示は命令ではなく説明で!!
~必要性とメリットを伝えていますか?~
⑤話す順番はマクロからミクロが基本
~結論から詳細へ、大中小の法則~
⑥情報翻訳能力
~伝えたことが伝わったことは都合の良い自己満足~
⑦ゴールを共有することからスタート
~理想的な状態は? 私達は何を目指すの?~
⑧自分のニーズと相手のニーズの違いを意識する
~人間の根源的ニーズの違い~
⑨対話力が人間関係を決める
~違いを認める、すり合わせる、歩み寄り、調整力~
少々長くなりましたが、こんな内容での90分となりました。
今回は、前回より広い会場でスペースに余裕があったこともあって、
講義中にいくつかのワークなども盛り込みながら・・・
暑い日の夕方からで、皆さんお疲れで眠くなるだろうなとも思ったので
前回に引き続き、皆さん真剣に聞いてくれて、ありがたいですね
感想にも、すぐに実践して活かしていきます!!とモチベーションの高い
内容が多かったので、講師としてもうれしい気分です
最終回の3回目は10月の開催となり、テーマは『仕事力』となっています。
少し期間は空きますが、より質の高い講義内容をめざして、
テーマに沿った、新しいインプットをしていきたいと思います
各人のコミュニケーション力、仕事力が高いチームにメンバーを導いて
そのチームの力を結集させて、最高のパフォーマンスや結果を出すこと!!
それが、トップやリーダーと言われる人の大切な役割。
だからこそ、組織のマネジメントノウハウを学んでいくことは
とても有意義なことだと思いますね~