人間の器は・・・”喜怒哀楽のふれ幅”なり!!
- 2015.09.05
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9月になって、学生の皆さんは夏休みもモードからの切り替え時間かもしれませんね。
今週は、大阪の保育園、神奈川の幼稚園、東京の一般企業の
コンサルティング&アドバイザーの仕事で稼働させてもらいました
保育園では、主任&リーダークラスとの個別面談。
幼稚園では、新人の先生達との個別面談&研修。
一般企業では、会議に参加して、現状の課題の整理と改善方向の検討・・・などなど
それぞれの状況や風土に合わせながら、頭のスイッチを切り替えて、
対応しているわけですが・・・
面談中に、ある現場の先生から、
「雑賀さんはいつも違うところに行って、
そうやってサポートするのは忙しいし大変ですよね?」
そんな質問をされました・・・
そして、私はこんな回答を・・・
「ぜんぜん忙しいとは思っていないし、忙しくないほうが不安になりますね。
常に頭で何かを考えているほうがマンネリ化しないし、若い時から同じようなスタイルで
活動しているから、もうだいぶ慣れているので・・・」
今まで、仕事もプライベートも含めて、かなり多くの人達の相談に対応してきたわけですが、
個人的には、嫌だな~と思ったことはほとんどありません。、
あらゆる人の喜怒哀楽に遭遇できることは、逆にありがたいことだと思っています。
『人間の器は喜怒哀楽のふれ幅なり』
そんな言葉を聞いたことがあります。
日々生きて行く中で、喜んだり、怒ったり、悲しんだり、楽しんだり・・・
感情のふれ幅が大きいほど、器が大きくなる。
それは、そういう感情になったことがある人であれば、自分でない人が同じような場面
に遭遇したときに、その人の気持ちを受け止めることができる。
それが、いわゆる”器の大きさ”となる。
そんな意味合いで個人的にはとらえています。
相手を理解しようとするときに、喜怒哀楽がはっきりしている人のほうがわかりやすいと
思うのですが、最近は、喜怒哀楽のふれ幅があまりないので、こちらもどのように
捉えたらよいか迷ってしまう人もちょこちょこ遭遇することがあるな~と思いますね
特に教育現場で本来はピュアなはずの子ども達を見ていてちょっと気になることは、
・自分の感情を表に出すのが下手、苦手な子どもの増加
・親やまわりの大人の表情をうかがいながら自分の感情を押し殺しているような子どもの姿
それらの大きな要因の1つは、
『その子のまわりにいる親や大人たちの器の小ささ』
だと個人的には思っています。
自分の器の小ささが原因で、子どもの大切な感情のふれ幅を制限し過ぎている大人
が多いのではないかな~と思うのです。
「うちの子がこんなことしてしまったら・・・」
「うちの子はこうでなければならない・・・」
それって、大人の自己都合を子どもに押し付けている気がしませんか?
最終的に責任をとって恥をかく自分が嫌だから、もしくは、子どもに失敗させたくないから・・・
でも、子どもにとっては、恥をかくことも、失敗して悔しい思いをすることも
喜怒哀楽のふれ幅だから、必要なんじゃないかな~と思うのです。
そんなときに、支えてあげるのが大人であり親の役割なのであって・・・
その前に制限をかけて、その子の成長に必要な感情を体験できる機会や場面を
なくすことは、まったく役割認識を間違えているのではないかと思いますね。
そんな制限された環境で、時を過ごして大人になっていく子ども達は、
社会に出たときに、あらゆる人の感情を察知する器が育っていませんし、
自分の感情表現も下手だから、相手に伝わらないでしょう・・・
その結果、社会に順応するのが苦手な自分を認識して閉じこもるようになり
親はそんな自分の子どもの姿を見て・・・
『あなたをそんな子に育てたつもりはない!!もっとしっかりしなさい!!」
なんて感情的になって叱る姿が目に浮かびますが、
そんな子に育てたのは紛れもなく、そう言っているご本人ではないかな~と思いますね
上記は子どもの事例でお話しましたが、これって、大人の社会でもまったく一緒だと思っています。
トップや幹部やリーダーは、自分が最終責任をとることを前提に、若い人達に
権限委譲をしたり、前向きなエネルギーを与えたりしながら、あらゆることに挑戦させるのが
大きな役割です。
それがつまり、”リーダーの器”だということですよね。
仕事でもプライベートでもたくさんのチャレンジをして、たくさんの喜怒哀楽を体験
させてあげないと、その人は成長しないし、器も大きくならないわけですからね。
私の尊敬する人達は、そんなことをたくさん自分に教えてくれた方々で、本人も
仕事とプライベートでいつもたくさんの感情のふれ幅をこちらに見せてくれる方々ですね。
そういう人からは、生きているエネルギーを強く感じるわけです。
つまり、人間的魅力を高めたりや自分の器を大きくするためには、
人より多くの、喜びや怒りや悲しみや楽しみを体験することが必要条件なのでしょう。
そんな喜怒哀楽の時間を人より多く増やすためには・・・
①たくさんの人達と交流する機会を増やすこと
②新しいチャレンジや体験をし続けること(させ続けること)
③責任のある仕事に対して真剣に取り組む環境を作ること
④そんな日々を過ごしている仲間を持つこと(刺激を受ける人との時間を増やすこと)
⑤常にピュアな気持ちでいることを心がけること(感受性を豊かに)
個人的にはこんなことが大切かな~と思っています。
『人間の器は喜怒哀楽のふれ幅なり』
『人生の豊かさとは、喜怒哀楽の豊かさで決まる』
そんなふうに捉えてもいいかもしれませんね