”方針発表会”という仕組みの意義と価値を考える
- 2015.04.02
- 園トータルサポートCONSULTING
今日訪問した幼稚園の園庭に咲く桜
見事に咲き誇っています
昨日、今日はコンサルティング先の幼稚園の
『方針発表会』のサポートの仕事!!
自分の著書でも開催することをお薦めしていますが、
最近は開催している園が以前よりも増えてきたように思います。
しかし、まだまだほとんどの園が開催していないのが実態でしょうね。
簡単に言うと・・・
★園として大切にすること(歴史・理念・ビジョン・方針等)を毎年全員で再確認する
★昨年度を振り返り、新年度に強化すべきポイントや目標を設定する
★園全体⇒学年(チーム)⇒個人の目標にブレイクダウンしていく
★新人の先生を歓迎し、社会人デビューに対する不安を軽減する
そんなことをねらいとして開催している園が多いでしょう。
経営コンサルタントとしては・・・
★園全体のPDCAサイクルの仕組み化
★やる気の法則の具現化
そんな視点を重視しているので、方針発表会という仕組みの導入を関わる園に
推奨していることになります。
①PLAN(計画を立てる)
②DO(実行・行動する)
③CHECK(反省・評価・検証・分析する)
④ACTION(改善・見直し・最適化する)
ただなんとなく頑張って1年が終わり、そして年度末と年度始めの忙しさの中で
いつの間にか新年度がスタートしてしまう・・・そんな組織や園が多いように思います。
上記のようにしっかり1年の目標や計画を立て、それを検証して更なる改善につなげる
サイクル!!頭ではそのサイクルをまわすことが大切だとわかっていても、実際には・・・
そして、もっと大事だと考えてるのは、方針発表会という仕組みがあることによって
トップである園長が、前年を反省して、新年度に向けて頭を整理する時間を確保しなければ
ならない状況に追い込まれること!!
トップは、教職員の前で新年度方針と目標をプレゼンテーションしなければなりませんので、
おのずと、年度終わりからスタートに向けて、自分の頭の中が整理されるわけです。
整理がされていない頭で日々の活動が進んでいく園と、目標や強化ポイントが明確
で共有されている状態で日々の活動が進んでいく園では、成長発展レベルが違ってくるのは
当然だと思いますね
※PDCAサイクルについては、以前に自分なりの見解を書いているのでそちらの記事は
こちらをクリック⇒「それは計画なのか、それともただのスローガンなのか」
そして、『やる気の法則の具現化』とは?
前職の船井総研時代に「やる気の法則」というものがありました。
数値的に言えば、「1:1.6:1.6の二乗の法則」とも言われていました。
何も考えずただやっているだけの仕事の効率(やる気)を1と設定すると
その仕事の意義や目的や背景を理解してから取り組むと、効率(やる気)は1.6倍になり、
更に、自ら好きで得意な領域の仕事を主体的に計画的に進めているときの効率(やる気)は
1.6の二乗倍(約2.5倍)になるという法則です。
つまり、園が大切にしていること、そして新年度の目標や強化ポイントを共有した
上で、学年(チーム)の方針や目標設定、そして個人の目標設定にブレイクダウン
していくことは、1を1.6に高める効果を期待してやっていることなのです。
何も考えず、その日その日をこなしている先生にはなってほしくないですし、
それぞれが与えられた役割の中で、自分が期待されていることを理解し、
具体的な目標を持って新年度をスタートしてもらうこと!!それが大切だと思うのです。
そのような状態に導くことによってやる気も変わってきますしね
そして、その目標は与えられた目標ではなく、チームで話し合って決めて行くこと
、個々が自分で考えて設定していくことが大切だと思うのです。
それが主体的に計画的にという部分につながっていくからです。
もちろん、そのチームミーティングや個人目標設定の前提として
PDCAサイクルの概念は伝えてありますので、前年度の反省・検証を踏まえた上で
学年やチームの目標、個人の目標を設定してもらいます。
そして、それを全員の前で発表して宣言してもらうわけですね。
ちなみに、昨日の園では、新人さんへのサプライズ企画として、
事前に新人さんのご両親に社会人になる娘さんへのメッセージとして
手紙を内緒で書いていただきました。もちろん本人には内緒で
そして、その手紙を当日の最後に、新年度パートナーを組む先輩先生
がサプライズで朗読・・・
それは涙・涙・涙の感動シーンにつながるわけですね~
感謝心を持って、いろいろな方々に支えられていることを忘れず仕事を頑張りなさい・・・
最初は思い通りには行かないこともあるだろうけれど、最後は父と母がついているから・・・
そんなことをなかなか面と向かって伝えあうことは難しいでしょうが、
企画としてそんな機会を演出することはできるわけですよね
新人さんにとっては、その手紙は宝でしょうし、そのご両親の思いを背負いながら
頑張ってほしいですね~
このような全体のプラグラムを構築することによって、
ただなんとなく新年度がスタートしてしまう園と
スタート時点でも大きな差がつくのです。
園のトップとして一番まずい状況は、年度末、年度始めの忙しさに振りまわされて、
自身の頭の中をちゃんと整理できないままスタートしてしまうこと。
そして、トップがその状態であれば当然、現場の先生達の頭の中も考えていることが
バラバラの状態で年度がスタートすることになる・・・
だから、いろいろなことが想定外に発生するし、悪循環な組織になっていくと思うのです。
これこそ、後始末しないための”前始末の重要性”でしょう
つまり、新年度がスタートするときの前始末こそ『方針発表会』なのです。
後始末で振り回されるよりも、前始末に力を入れたほうが、ストレス貯まらないですよね~
組織としてPDCAサイクルやモチベーションコントロールにお悩みの園長は
ぜひ、頑張ってチャレンジされることをお薦めします
但し、進め方やポイントがずれると逆効果にもなるので、不安な方はお問い合わせ
いただければアドバイスさせていただきます。
昨日は、方針発表会が終了したあと、歓送迎会を開催したので、私も参加させてもらいました。
葉山にあるオシャレなイタリアンレストランを貸し切り
以前にこのブログでも紹介したことのある『レストランDON』
たまに雑賀ファミリーでも活用させてもらっています。
いや~それにしても、バスの運転手さん達と同じ席になったのですが、
ビールの勢いもあって、話がめちゃくちゃおもしろくて腹筋が痛くなりました
人生の先輩方の話・・・いろいろな意味でとても勉強になりました
やはり、チームワーク&楽しい雰囲気って大切だな~と思った
葉山での素敵な時間となりました
こうやって皆が前向きに目標を共有してスタートできる園には、
きっといいことが起きそうな気がしますね~
そして、そんな雰囲気の中で、新人さんも楽しそうにしていたことが印象的でした。