”音舞台” 2012 in 蒲田
昨日は、SOCのパートナー講師でもある、野村良司園長が率いる
「パール幼稚園」の音楽発表会「音舞台」にご招待いただき、行って参りました。
このコンセプトでチャレンジをスタートしてから今回で10周年だろうです。
時の流れは早いなーと思いながら観賞させてもらいました。
今年もクラスが一体となって積み上げてきた力が結集された良い舞台でしたね!!
野村園長がいつも冒頭のあいさつで保護者に伝えていることですが、
「音楽を教えるのではなく、音楽を通じて大切なことを教える!!」
この意味をちゃんと理解して日々の積み重ねの中で、子ども達のいろいろな力
を成長させることができる先生達がたくさんいる園こそ、教育力の高い園だと言えます。
音舞台という最終ステージに向かっていくプロセスの中で、いろいろなハードル
やきっかけを用意して(利用して)子ども達を成長させていくことが大切だということでしょうね!!
例えば・・・
★指揮者である先生と、目と目で合図(アイコンタクト)ができる子ども達に導くこと
★先生の話をふざけないでちゃんと聞いて実践しようとする子ども達に導くこと
★練習プロセスの中で、素直に自己反省&自己改善できる子ども達に導くこと
★クラス全員で音やリズムを合わせるために協力できる子ども達に導くこと
★仲間と支え合い教え合うチームワークの大切さを理解できる子ども達に導くこと
★楽曲のテーマや世界観をイメージしながら演奏できる感性の高い子ども達に導くこと
とあげればきりがないでしょうが、このように考えれば音楽のテクニックだけを
教えているのではなく音舞台というステージに向かうプロセスで、いろいろな教育環境を
作りだせる可能性があるということを理解できるのではないでしょうか・・・
そもそも幼稚園で行われる各種行事、例えば運動会や発表会や作品展などが多くの
園で行われていますが・・・
その行事を通じて、子ども達の何を成長させるのか??
どのような成長のきっかけをどの場面で作りだせる可能性があるのか??
だからどんな言葉かけをしたり、どんな指導をして子ども達を導く必要があるのか??
といった最も重要なポイントが疎かになってしまっている園も多いような気がしています。
先生達に、「この行事を通じて、子ども達の何を成長させることが目的ですか?」
と質問すると・・・明確な回答ができる人はそんなに多くないのも事実(>_<)
一番まずいのは、
昔からやっているので、ただそれをやっていればいいと思っている・・・
準備に振り回されて、子ども達を急かしてしまったり、どなってしまったり・・・
そんな状況で日々が過ぎている時・・・まさに私はこれを「教育の作業化」と呼んでいます。
私は、若い頃、
目的を持たずただやっているだけの状態は”作業”
目的を持って、目標を持って、道筋を立ててやるのが”仕事”
であると学びました。
特に教育が作業的に進められてしまったら子ども達はたまったもんじゃないですよね・・・
なぜ、前回のブログで「作業スピード1.2倍を目指そう」というメッセージを先生達に送ったのか??
それを説明するときに必ず付け加えて説明するのですが、
「でも・・・すべてを効率化してはいけない。」
「一番大切で重要なことに時間を割けるように、その他の部分は最大限効率化する!!」
それが仕事の質を高めるということ!!
これが伝えたいメッセージなのです。
教育を担う幼稚園で効率化してはいけないこと、手間暇をかけなければならないのは、
子ども達と接している時間であることは異論がないと思います。
だからこそ、事務作業や掃除なとの時間を最大限効率化して、なるべく子どもと関われる
時間を増やしてほしいということがポイントなのです。そのための1.2倍!!
これは幼稚園での話ですが、一般社会人の人でも、働いている時間の中で
一番時間とパワーをかけなければいけないものは何かをちゃんと整理して、
それ以外の部分の無駄な時間を効率化、圧縮化することで、
必ず仕事の質は上がっていくのだと思います。
ただやらされ気分で目的もなく、ふてくされながら労働時間を過ごしているとき・・・
そんな、目的意識のない”作業”時間のウェートが多い人ほど
いつまでたっても成長できないでしょう。
いつまでたっても、いつも文句を言い続ける、無駄な作業時間を繰り返す人生でしょう。
もっとマクロで考えれば、人生も同じことなように思います。
自分は何を大切にして、何に時間と手間をかけるべきなのか??
そのために、何を効率的に進めていくべきなのか??つまり、
「何に時間を費やすことが重要で、そのために何を捨てるかという判断力」
が求められているということ!!
そんな自問自答を常にしていくこと、そして実践していくことが人生の質もあげる気がします。
なんだか、発表会の見学からすごく大きな概念の話になってしまいましたが、
そんな深いところまで考えをめぐらすような素晴らしい音舞台だったからだと思います(^◇^)