“幼稚園の経営を劇的に変える方法” 10月の記事より
こんばんは。雑賀です。
最近はだいぶ秋らしい気候となりましたね~
今の季節は仕事の合間にちょっと代々木公園をランニングしているのですが
運動するにも最適な季節ですね。
しかし、日によって気温がだいぶ違います。
今宵はもう寒いくらいですね。皆さん体調管理に気をつけましょう。
本日は毎月恒例の連載紹介です。
10月に購読園に配布された記事の内容をご紹介。
10月の記事タイトルは・・・幼稚園マネジメントの基礎⑩
「評価システムの構築」と「ほめる仕組みづくり」
~言葉を行動につなげる成長促進の仕組みが必要~
以前、氷山理論という概念の解説の中で、その園が大切にしていることがしっかり
現場第一線で働く先生たちの行動や具体的な教育内容に反映されているかが重要である!!
とお伝えしました。園で求められる正しい行動が高いレベルでできている教職員が
評価される(認められる)仕組みを作ることが重要となります。
しかし、幼稚園や保育園での仕事内容は、営業会社のように数値的な結果が明確にでません。
故に園長の単純な好き嫌いやサジ加減に評価が委ねられてしまっている園が
多いことも事実なのです。
ここで、大切にしていることを行動化するために必要なことを以下に整理しましょう。
①園で求められる正しい行動は何か?を明確にする
②その行動項目に対する段階的成長のレベルを具体化する
③各人がそのレベルのどの段階なのかをチェックできるようにする
④各人が自分の現状を把握した上で、次の成長ステップを目標化できるようにする
全国数百園を見てきてはいますが、上記①~④がしっかり構築されている園は
ほとんど存在しないのも事実です。「とにかく頑張れ!!」では先生達は頑張れないのです。
何をどのようにどんなレベルで頑張るかをわかりやすく伝えてあげることが大切です。
体調管理、身だしなみ、挨拶、掃除、整理整頓、電話対応、報告・連絡・相談、保護者対応、
時間管理・・・など、各園でそれぞれ行動項目をあげればたくさんあると思います。
そして定期的にそのレベルを正しくチェックすることで、次にどんな努力をする必要があるかを
各人が自分の伸びしろとして認識することが重要なのです。
「あなたは、相手の目を見て大きな声で挨拶ができるようになったので、
次は笑顔を付け加えられると更にいいですね」・・・という感じですね。
先輩と後輩がパートナーを組んで先輩が指導&サポート役として定期的に後輩の現状チェック
と次の目標を話し合い、共有化する仕組みを導入して良い成果につながっている園もあります。
明確化された行動項目レベルを点数化して金銭的評価(賞与や給与)に反映させている
園もありますが、すべての園に金銭的評価と連動させることはお薦めしません。
組織のマインドや成長レベルがある程度進化してからでないと正当な評価につながりにくくなる
傾向があり、そして形骸化する可能性があるからです。
しかし、①~④の流れで仕組みを作り上げることは、園の理念やビジョンの実現と連動した
先生方の成長促進のために重要だと考えています。
評価システムとお伝えしていますが、意味合いとしてはビジョンを行動化するための先生方の
成長促進システムといったほうが良いかもしれませんね。
~認めるカルチャーが組織を活性化する~
先生たちのモチベーションにムラがある、どうも会議をしても意見を言う先生が少ない・・・
といった園も少なからず存在します。すべてとは言いませんが、私の経験則では、
「認めるカルチャー」が醸成されていない園でそのような現象が起こっているケースが多い
と判断しています。
先生方に個別にヒアリングなどをすると、頑張っても園の中で誰も認めてくれないから
だんだんやる気がなくなってきた、意見を言ってもちゃんと聞いてくれないし、結局採用されない
から言うだけ無駄と思うようになってしまった・・・というような意見を聞くことがあります。
つまり、認めるカルチャーがないと、頑張ることをあきらめる先生を作り出すことに
なってしまうのです。
認める風土を作り出していく上で、
まずは、相手の話をちゃんと聞ける組織づくりが必要となります。
これはとても重要なポイントです。「ちゃんと人の話を聞ける子」といった教育目標を掲げて、
子ども達に指導をしているのに、実際は職場の人間同士でそのような関係性が築けていない
ケースがあります。相手が話しているのに途中で遮って自分の話をしてみたり、
頭ごなしに否定してみたり、先輩やベテランの先生だけで話していろいろなことを決めてしまったり、
そんな環境では意見を言うことに躊躇する若い先生が増えていきます。
意見を言うことに臆病になっていくのです。そして、思っていても発信しなくなるのです。
ですから、相手の話をちゃんと聞くことから、認めるカルチャーがスタートするということを
組織全体で共有し、実行してもらいたいと思います。
また、表彰制度も認める仕組みの一つでしょう。
これは導入している園も多いのではないでしょうか。
年間や月間のMVP表彰、テーマ別のMVPなどを表彰しているところが多いですね。
テーマは、「笑顔で一番」、「素直で一番」など、その園で大切にしている項目で設定するの
がいいでしょう。園長からみた評価で対象者を決める場合や先生達の投票で決定する場合などが
考えられます.
以前お伝えしたES(従業員満足)TS(先生満足)アップのためにも認める仕組みは必要です。
例えば、園長が賞与や給与や誕生日のときに各人に手紙を書いて渡している園もあります。
もちろん感謝とその人の良さや頑張りを認める内容を中心に簡潔に書かれています。
そんなちょっとした手間や心遣いから組織全体の“認めるカルチャー”が作られていくのです。
その結果、組織の人々が、互いに感謝して支え合える風土が作られていくのです。
その風土の中で各人のモチベーションが高まり、人が育つ体制づくりが強化されていくと
考えています。次回は、コミュニケーションシステムについて解説したいと思います。
という記事でした。
人を評価することや認める基準づくりはなかなか難しいですよね。
価値観の多様化、個性の尊重の時代・・・聞こえはいいけれど一歩間違えれば
ただのわがままや独りよがりになっている人もいるような気がしてしまいます。
そんな人達が増えている今日この頃・・・だから価値観の共有・共感・共鳴が大切なのでしょう。
まずは、自分の存在するチームや組織内や地域や社会における常識やルールを
守ることが前提なような気がしています。
その前提が成立した上で、個性があるのだと、野口芳宏先生から教わったことを思い出します。
その一般的常識やルールや普遍的に大切なことを教えるのが学校なのだと・・・
そして先生と呼ばれる人達なのだと・・・まさにその部分が弱体化しているのが今の日本かも
しれませんね~
今週の仕事エリアは、関東エリア集中コース。
世田谷、埼玉、横須賀、そして明日は横浜です!!
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第5回 SPECIAL ONE CLUB 11月16日(水)開催13:30~17:30
やまなみ幼稚園 田中文昭園長 講演会 ~園長のへや~
※スポット参加の席も準備させていただきます。
お問い合わせ&お申込みは以下までお願い致します。
株式会社クロスライフパートナーズ(担当:野村)
TEL:03-6427-6090E‐mail:info@crosslifepartners.com
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